車両を軽く感じられ、飽きないから長く付き合える

しばらくは17インチと18インチが混在していたカタナ・カスタムだが、このところの主流と言えるのは、前後18インチのようだ。この車両もその18インチスタイルで作られている。

SUZUKI GSX1100S オーソドックス・イズ・ベターの見本的18インチカタナ

「このくらいの構成がオーソドックスな感じだと思います。前後17インチのフルカスタムでももちろんいいんですけど、普通にやるのならこれかな」

ブライトロジック・竹中さんはこのカタナの全体感をこのように教えてくれる。確かに見た目も各部仕様とも、普通。言い換えればどこかが突出したような感じがまったくなく、すっと跨がりたくなるし、スムーズさが想像できるという感じだ。各部の仕様を聞いていこう。

「エンジンは全バラ後に鍛造ピストンを使って再組み立て、外観も再塗装。キャブレターはここではTMR-MJNにしています。フロントフォークも純正φ37mmですけど、全バラしてインナーチューブから仕立て直してセッティング。スイングアームも純正を使っていますけど、カタナはこれで十分。リヤショックはオーリンズにしています。ブレーキはカタナ現役当時っぽい見栄えだけども効きが今のものになるサンスター・ネオクラシックディスクを、ブレンボキャリパーに組み合わせています」

こうしたメニューのカタナは同店でも多く作られていて、もはやメニューとしては定番。ただ、定番を使うとは言ってもそこから先=パーツへの気遣いや組みがひと味違う点にも注目しておきたい。ステムやホイール、ピボットまわりのベアリングを正しい新品(単にサイズが合えばいいのでなく、純正を基本に、荷重や使われ方を考えた上で選択)にして適正な給脂、スムーズかつ緩みがない動き具合も考えた的確な組み立ては当然。ステムも同店の場合はダブルナット締めが当たり前の仕様だ。その上でカタナには何が要るのか。

「電装です。意外と、ハーネスを換えてない車両が多い。ここは新品引き直し、そしてこの車両のウオタニSPIIのように点火系も換える。これは必須ですね。あとフレームやホイールの仕上げ。ブラスト処理とかで表面をきれいにしたら、すぐに下地を作って塗る。でないとブラストした(金属素地が出る)そばから腐食が始まるから、処理が生きなくなる。せっかくリフレッシュするなら、そこは注意したいところです」

この車両でも補強されたフレームやホイールが同様に処理され、あわせて外観再塗装、タンク内部も再生されている。

それらを“普通”にこなした上でのオーソドックススタイル。今こそ注目したい内容が、ベース作りから仕上がりにまで及んでいるのだ。


Detailed Description 詳細説明

SUZUKI GSX1100S オーソドックス・イズ・ベターの見本的18インチカタナ

軽くビシッとした取り回しを支えるハンドル(セパレート鍛造)やフォークオフセット50mmのステムは純正で、ステムナットはダブルタイプに。フロントマスターはブレンボ・レーシング、ワイヤ駆動のクラッチはレバーをdominoに変更している。なおスクリーンはオオノスピード製。メーターレンズも交換して透明度を高めている。



SUZUKI GSX1100S オーソドックス・イズ・ベターの見本的18インチカタナ

外装はMクリエイションでリペイントしSUZUKIロゴもカーボンパターンで入れられる。このようにできるリフレッシュは車両全体に行われた。



SUZUKI GSX1100S オーソドックス・イズ・ベターの見本的18インチカタナ

シートもリメイクしてライダーのホールド性や足着き性を上げる。ポジションも調整され、コントロール性も高めてくれる利点がある。



SUZUKI GSX1100S オーソドックス・イズ・ベターの見本的18インチカタナ

エンジンは全バラ後に鍛造ピストンを組んでフル組み直し、外観も再塗装。オイルクーラーはラインをすっきりさせる前回し仕様を採用。



SUZUKI GSX1100S オーソドックス・イズ・ベターの見本的18インチカタナ

キャブレターはカタナの場合は負圧式(スズキ純正流用等)も選択肢に挙がるが、ここではTMR-MJNφ40mm+K&Nフィルター仕様でをチョイスした。



SUZUKI GSX1100S オーソドックス・イズ・ベターの見本的18インチカタナ

点火ユニットはウオタニSPIIで、配線(ハーネス)は引き直してレギュレーター(写真と逆側の左サイドカバー後ろ)も新品に換装されている。



SUZUKI GSX1100S オーソドックス・イズ・ベターの見本的18インチカタナ

フロントフォークは純正φ37mmを全バラ、各パーツを再仕上げした上で再組み立てしている。インナーチューブも新品。フロントブレーキはブレンボ・アキシャル4ピストンキャリパー+サンスター・ネオクラシックディスクで当時らしい外観に今の性能をプラスした。



SUZUKI GSX1100S オーソドックス・イズ・ベターの見本的18インチカタナ

リヤブレーキはブレンボ2Pキャリパー+サンスター・プレミアムレーシングディスク。排気系はブライトロジックオリジナル手曲げチタンをマットブラックにしたものでサイレンサーはアルミ製だ。



SUZUKI GSX1100S オーソドックス・イズ・ベターの見本的18インチカタナ

スイングアームは純正アルミでリヤショックはオーリンズ。ホイールは2.75-18/4.00-18サイズのマルケジーニ・3本スポークでフレーム同様にきっちり下地処理して再塗装されている。ドライブチェーンも630から530にコンバートしRKの530XXWチェーンを使う。


主なカスタム内容(SUZUKI GSX1100S)

キャブ/インテーク YOSHIMURA ヨシムラMIKUNI TMR-MJN40キャブレター (サイドリンク)
K&N エアフィルター(φ50 TMR-MJN適合品)
エキゾーストシステム BRIGHT LOGIC オリジナル手曲げチタン
ブレーキ周り
*マスター含む
フロント
BREMBO レーシングブレーキマスターシリンダー
BREMBO アキシャル4P キャリパー
SUNSTAR ネオクラシックディスク
ブレーキ周り
*マスター含む
リア
BREMBO 2P リヤキャリパー
SUNSTAR プレミアムレーシングディスク
ホイール周り
フロント
MARCHESINI M3 2.75-18
ホイール周り
リア
MARCHESINI M3 4.00-18
サスペンション
リアショック
OHLINS レジェンド・ツイン(SU131)
ドライブシステム駆動系
*スプロケット、カバー含む
RK 530XXWチェーン
ハンドル周りステアリング
*ステダン、ミラー含む
domino 汎用鍛造クラッチホルダーキット
外装 OHNO-SPEED レーシングスクリーン GSX750S1/S2・GSX1000S/1100S 「匠」クリヤー
電装系 UOTANI SP2フルパワーキット



ブライトロジック GSX1100S(SUZUKI GSX1100S)
取材協力:ブライトロジック TEL046-246-4488 〒243-0803神奈川県厚木市山際780-1
URL:https://www.bright-logic.com/
2023年 7月 31日



情報提供元 [ ヘリテイジ&レジェンズ ]

この記事にいいねする

今回紹介した製品はこちら

コメントを残す

今回紹介したブランドはこちら

スズキ GSX1100S カタナ (刀)の価格情報

スズキ GSX1100S カタナ (刀)

スズキ GSX1100S カタナ (刀)

新車 2

価格種別

中古車 12

本体

価格帯 144.54万円

144.54万円

諸費用

価格帯 ―万円

万円

本体価格

諸費用

本体

197.74万円

価格帯 133.97~244.7万円

諸費用

22.85万円

価格帯 11.97~45.5万円


乗り出し価格

価格帯 ―万円

万円

新車を探す

乗り出し価格


乗り出し価格

220.6万円

価格帯 179.48~256.67万円

中古車を探す

!価格は全国平均値(税込)です。

新車・中古車を探す