
鈴鹿8耐やバイクの日イベントでも展示され、いよいよ発売間近だと思われるヤマハXSR125。最新モデルのエンジン&シャーシにレトロな外観で人気が出そうだが、XSR250は出ないの? という声も聞かれる。その可能性を探ってみた。
250のプラットフォームをもっと活用して欲しい
2014年から始まったヤマハのプラットフォーム戦略は、2014年のMT-09/MT-07から始まった。標準的なストリートファイターとして開発されたMT-09のエンジンとシャーシをベースに2015年にはツアラーのMT-09トレーサー、2016年にはレトロ仕様のXSR900が追加された。
MT-07も2016年にはMT-07トレーサー(日本未発売)やXSR700、2021年にはスーパースポーツのYZF-R7も追加されている。この流れは小排気量にも波及し、今秋には日本発売が予想されるMT-125、XSR125、YZF-R125も共通プラットフォーム戦略のモデルとなる。
これまでの展開から、MTシリーズをベースに様々なジャンルが追加されていることが分かるが、2024年にはYZF-R9がデビューすると予想されており、ネイキッドMT、レトロXSR、スーパースポーツYZFというのが基本セットになりつつあるようだ。
そうなると、同じエンジンとシャーシを使用しているMT-25とYZF-R25のプラットフォームにXSR250を追加して欲しい! という期待が高まるのも当然だろう。結論から言うと、今のところ有力な情報がないのが現状で、可能性はあまり高くないと思われる。

RZ-25 [motodowell] カスタム車だがXSR250のイメージに近い存在。MT-25以外にもYZF-R25/R3、MT-03ベースでも製作可能だ。外装はタンクカバーも含めFRPを使用。

XSR125 [YAMAHA] 国内仕様の市販予定車が鈴鹿8耐でも展示された。発売時期は10月以降と予想される。これが発売されるならぜひ250cc版も発売して欲しい。

MT-25 [YAMAHA] ヤマハの並列2気筒エンジンは、ネイキッドのMTとスーパースポーツのYZFシリーズの2機種に搭載されるのみ。MT-25の価格は63万2500円だ。
ボルト250だったら突破口が開ける!?
そこでウワサになっているのがMT-25とYZF-R25のプラットフォームを使ったクルーザーのボルト25だ。国内では5年連続ベストセラーを記録しているレブル250と同等の低シート高を実現し、単気筒エンジンのレブル250に対して並列2気筒エンジンで対抗できるのだ。
また、同じエンジンで+70ccの排気量を持つMT-03とYZF-R3をベースにボルト03を用意すれば、400ccでデビューした新型エリミネーターにも対抗できるのだ。レブルと同様に新型エリミネーターも販売好調なので、追加機種を用意するのであれば売れているジャンルにするのも手だろう。
XSR250の可能性が高いと言えないのは、250ccクラスの市場規模は、アジアでは150ccクラス、欧州では125ccクラスほどのスケールがないためだという。それでも低シートのクルーザーであれば、日本を中心に人気が出る可能性もあるはずだ。

ボルト25 [YAMAHA] 画像は編集部で制作したCG。レブルや新型エリミネーターはボバースタイルでヒットしているが、ヤマハは2014年に発売されたボルトで先駆けて採り入れていた。

YZF-R25やYZF-R3に搭載された並列2気筒エンジンは、スーパースポーツブームの中、DOHC4 バルブの高性能なメカニズムが与えられており、レブルにもエリミにも対抗できる。
この記事にいいねする
確かプラットホーム戦略ってセロー250、トリッカーXG250、XT250の三兄弟が先だったような?
ヤマハななぜMT07トレーサーを
国内販売しないのだろう。