
ホンダのフルカウルスポーツのCBR650Rが、2024年型で大幅アップデートする模様だ。よりカッコよく扱いやすく魅力アップを目的にした変更になりそうだ。
CG:SRDCB650Rともに電子制御クラッチを採用か
2019年に従来のCBR650Fからフルモデルチェンジして、よりスポーティに生まれ変わったCBR650Rが、2024年型で大幅アップデートを受けるという情報をキャッチした。現段階で予想されるのは外観の刷新で、新型CBR1000RR-Rにスタイルを近づける可能性もありそうだ。
CBR1000RR-Rは2024年型でフルモデルチェンジする模様で、ウイングレットが大型化されるなど外観にも変更が加えられるようだ。同時にモデルチェンジするCBR650RもCBRファミリーとして、フラッグシップ車のイメージを受け継ぐ可能性があるだろう。
また、メカニズムでは、より扱いやすさを追求するため電子制御クラッチを採用すると予想される。従来、ワイヤーや油圧を介して手動操作していたクラッチを、モーター駆動のアクチュエーターが自動化するもの。クラッチレバーは残されてスイッチの役割を果たすだろう。
ホンダは「Honda E-clutch」という商標を2023年1月に出願しており、他にもバイク用クラッチバイワイヤシステムの特許も出願している。バイクでも普及している電子制御スロットルは、スロットルバイワイヤとも呼ばれており、クラッチ操作も電気信号で制御されることになりそうだ。

手前はCBR650Rで奥は編集部が予想した2024年型CBR1000RR-RのCG。同時にモデルチェンジすることからCBR650RはRR-Rのイメージに近づけるか!?

CBR650R [HONDA] 2023年モデルで令和2年排ガス規制をクリアしているが、E-クラッチとともに電子制御スロットルを採用するかも知れない。

CB650R [HONDA] CBR650Rと同じフレームや足まわり、エンジンを採用しているCB650Rも2024年型で電子制御クラッチを採用すると予想される。
E-クラッチは、マニュアル操作も楽しめそう
E-クラッチという商標以外にクラッチバイワイヤシステムの特許がホンダより出願されており、「自動制御を行うオートモードM1」「ライダー手動操作を行うマニュアルモードM2」「一時的な手動操作を行うマニュアル介入モードM3」という3つモードを用意するようだ。
オートモードは左手の操作をせずに発進/停止できるもので、左足でシフトペダルを操作するだけで変速できる。まるで自動遠心クラッチのスーパーカブのような操作性を実現。また、オートモードでもクラッチレバーを握ると自動でマニュアル介入モードになり、クラッチを任意に切ることが可能。クラッチレバーをリリースすると再びオートモードに戻る。
マニュアルモードではスロットル操作のみでの自動発進はできない。クラッチ操作によってはエンストすることがあり、従来のクラッチ操作と同じと言えるだろう。
E-クラッチのメリットは、レバー操作が軽くなると予想されるのと、ワイヤー切れも防げそう。また、マニュアル操作に慣れない初心者にはありがたい装備なので、今後は中小排気量車でも普及が進むかも知れない。

クラッチレバーの下にあるコネクターは回転センサー(160)の出力部分。見た目は従来のクラッチレバーまわりとあまり変わらない。

クラッチレバーの付け根にはシリンダー(131)があり中にピストンとスプリングがセットされている。これで反力を発生させている。

こちらがアクチュエータ(50A)の図解でモーター(52)が油圧を制御し、クラッチ操作する仕組みだ。

メーターには、クラッチのモード表示などの機能が盛り込まれるようだ。
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