
2022年11月のVストロームミーティングでスズキが日本での発売を明らかにした新型VストロームSXがついに9月には発売される模様だ。オフロードではないが、スズキでは久しぶりの未舗装路対応250ccモデルに注目が集まっている。
油冷単気筒エンジンで林道も楽しめる
2022年4月にスズキがインドで発表した油冷単気筒250ccエンジンの新型VストロームSXが、日本で初公開されたのは昨年11月のVストロームミーティング。鈴木俊宏社長自ら登壇して国内販売をアナウンスした。発売時期は2023年8月末頃になる模様だ。
VストロームSXのベースとなるジクサー250が2023年2月に令和2年排出ガス規制に対応しており、そのエンジンや吸排気系を導入するだろう。また、並列2気筒エンジン250ccのVストローム250も2023年3月に排ガス規制に対応して継続販売された。
2023年は油冷単気筒と並列2気筒の250ccVストロームが併売される。コンセプトは、オンロードと未舗装路に対応したVストロームSX(単気筒)、オンロードのVストローム250(2気筒)という差別化だ。価格はジクサー250の約48万円とVストローム250の約64万円の間と予想される。
VストロームSXのネーミングは「スポーツクロスオーバー」。SはSports、XはCross Overの略字でSXがオフロードではないことが分かる。クロスオーバーとはオンとオフの中間的な位置づけで、車両開発者によるとオフ走行は林道程度の未舗装路での走行が想定されている。

V-STROM SX [SUZUKI] オンロードツーリングを主眼に開発されてきたVストロームに行動範囲を広げるSXが追加された。スズキでは久しぶりの未舗装路対応の250ccモデルになる。

ジクサー250の油冷単気筒250ccエンジン。空冷のようにフィンがなくSOHCなのでヘッドがコンパクト。オイルクーラーが必要となるが、水冷のラジエターよりも小型だ。

スズキと言えば油冷エンジンが有名だが、新開発のSOCS(Suzuki Oil Cooling System)はかつてのSACSとは仕組みが異なり、ヘッド内をオイルが循環するようになっている。

フレームはメイン部分がジクサー250と共通のバックボーンダイヤモンドフレーム。タイヤはセミブロックタイヤで林道での走破性も確保されている。






ライバルはCL250? ともにオンロードがベース
オフロードではなくクロスオーバーのVストロームSXは、オンロードモデルのジクサー250をベースにしており、フレームの前半を流用しながらフロント19インチホイールの足まわりやロングストロークの前後サスペンションで未舗装路対応にしている。
これはレブル250をベースにスクランブラーを開発した手法と全く同じで、車両コンセプトこそ異なるがホンダCL250もオンロードを主眼におきつつダート対応としているのだ。スズキの新油冷エンジンを活用してオフロードのDR開発を望む声もあったというが、販売台数を優先した選択だろう。

CL250 [HONDA] フロント19インチ、リア17インチホイールはVストロームと同じサイズ。ダート走行も楽しめるよう水冷単気筒エンジンはCRF250Lと同じトルク型の仕様を採用。
VストロームSXインド仕様主要諸元(参考)
・全長×全幅×全高:2180×880×1355mm
・ホイールベース:1440mm
・シート高:835mm
・車重:167kg
・エンジン:油冷4ストローク単気筒SOHC4バルブ 249cc
・最高出力:26.5PS/9300rpm
・最大トルク:2.26㎏-m/7300rpm
・燃料タンク容量:12L
・変速機:6段リターン
・ブレーキ:F=ディスク、R=ディスク
・タイヤ:F=100/90-19、R=140/70-17
・価格: 21万1600ルピー(約36万5000円)
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その9月発売ってのはどこからの情報なんだ?
肝心な事が書いてないじゃないか!
ジグサー150ベースでいいからもっとDR寄り➕安いの出して。インド製なんだし。