
ホンダは8月24日に原付1種の電動スクーター、EM1e:を発売する。さらに、これに続く原付2種区分の電動スクーターが2024年春頃にスタンバイしていると予想されており、電動化の波が勢いを増しそうだ。
1年前の二輪事業説明会ではリード125のようなシルエットを公開
ホンダは、独自のバッテリー「ホンダモバイルパワーパック/e:」を使用した電動ビジネスバイクシリーズを6月1日から一般向けに販売開始した。さらに8月には初の一般向け電動スクーターのEM1e:も新発売し、一挙に4機種のラインナップを選べるようにしている。
そして、2024年春頃には国内で原付2種区分の電動モデルを発売する模様で、ジャンルは電動スクーターだと見て間違いないだろう。日本メーカーの原2EVはホンダのベンリィe:IIのみだったが、一般向けのコンセプトでユーザーを拡大する狙いだろう。
実際、ホンダは二輪事業説明会で、パーソナル(個人向け)領域のコミューターEVを2024~2025年までに2機種展開すると予告しており、スクーターのシルエットを公開した。そのうち1台はリード125によく似ており、リードe:という展開も考えられる。
他にも2018年にリース販売されたPCXエレクトリックという前例もあり、このプラットフォームを活用して一般向けに販売する線もあり得るだろう。バッテリーは「ホンダモバイルパワーパック」に合わせて設計されているので、現在でも十分通用するはずだ。

PCX ELECTRIC(2018年) [HONDA] PCXをベースに開発されたエレクトリックは、定格出力0.98kWの原付2種EVスクーター。一充電走行距離は41kmと公表されている。

PCXエレクトリックは、当時新開発のコンパクトな電動パワーユニットとし、モーターにIPM(Interior Permanent Magnet/磁石埋め込み型)構造を採用した。

PCXエレクトリックの電源はシート下にモバイルパワーパック(MPP)を2個搭載。バイクで初めてMPPを実用化した。

LEAD125 [HONDA] リード125はPCXに次ぐホンダ原付2種スクーターの定番モデル。実用性重視のコンセプトでロングセラーとなっている。これが電動化される!?

リード125のシート下スペースは37Lという大容量を誇り、バッテリーを搭載するスペースとして最適。バッテリー+荷物スペースも確保できそうだ。
EM1e:路線の原付2種版という線もあり!?
ホンダの電動原2スクーターは、既存のモデルを電動化するのではなく、新規モデルになる可能性もある。新規の場合は8月に新投入されるEM1e:の発展版になると思われる。実際、2022年にはホンダの電動バイクにとして「EVP1」というネーミングが浮上したこともあったのだ。
ホンダの定義するEVは51km/h以上の性能を持つモデルなので、「EVP1」は原付2種の可能性もあるだろう。同じネーミングでリリースされるかは不明だが、10月のジャパンモビリティショー(東京モーターショー)で発表されることに期待。続報に注目だ。

EM1e: [HONDA] ホンダ初の一般販売向けEVで、最高速26km/h以上~50km/h以下のEM(電動モペット=Electric Moped)区分として開発された。インドネシアでも発売される。
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スクーターのメットインを潰してバッテリーにして電動化ってコンセプトのものが多いが、特に日本市場ではスクーターのメリットの半分を潰すようなものなので市場で受け入れられるのはかなり厳しい気がするのだが。
特にリードなんて積載性失ったら凡庸なスクーターだし。