ボルトやクリアランスにもこだわってパッケージング

当初チタン・スリップオンサイレンサーの製作とバザーズ・サブコン装着のため、クォーターに入庫した、スズキGSX-R1000(L8)。サイレンサー製作途中にオーナーのオーダーでチタンワンオフのフルエキゾースト製作へ移行、同時にブレンボ削り出しフロントマスター装着がオーダーされて以降、さらに各部の上質化を中心に作業を行っていったものだ。

クォーターGSX-R1000 上質&軽量化を軸にしたカスタムを現代SSに施す

そのワンオフエキゾーストはクォーター・平田さんがパイプ(φ42・7mm)の輪切りから作業をスタート、1台分に要するピースは70個。これを溶接して組み立てるわけだが、排気漏れがないようにつなぐ、また途中で角度を変えるためには各ピースのカット辺に角度を付け、向きを変え、それが正しいかを合わせながら……という手順を踏んで作ることになる。しかも現代のスーパースポーツともあって、カウルの内部クリアランスもかなり少なく、ここをクリアするにも大変な手間がかかる。4-2-1のピラミッド、サブコン用のO2センサー取り付け部と作成、完成したマフラー重量は約3・7kgとノーマルの10・7kg(これも軽い部類だ)の3割。

こうしたワンオフ製作はマスター変更時のABS対応ブレーキホース(これもサスがストロークした時の取り回しやカウル類とのクリアランス確保に苦労する部分)、そしてマフラーステーなど各部に配されたチタンボルトに組み合わされたワッシャにも及ぶ。このワッシャ、市販品ではなくチタン棒材を旋盤加工した後に外周を肉抜きして製作するという凝ったもの。こんな手間のかかる仕事をオーナーと相談しつつ希望を聞き入れてさらっとやってのけるあたりも、クォーターならでは。この作業を見て、また次のオーダーがやってくるわけである。

エキゾーストは完成後に焼け具合を見つつ、かつ平田さんが試乗を行ってセッティング。外装各部に配されたカーボンパーツ、前後のJB3ホイール、それから純正よりも軽かったオーリンズ倒立フォークの効果もあり、ガソリンなし/オイル等ありでの実測重量は181・08kgでノーマル比14・18kgの軽量化も達成。平田さんがよく言う「軽さは正義」、その効果が楽しみな1台に仕上がっている。


Detailed Description 詳細説明

クォーターGSX-R1000 上質&軽量化を軸にしたカスタムを現代SSに施す

外装関係は一見ノーマルに見えるが、ブラックカラーに隠されながらサイドカバーやフロントフェンダー、アンダーカウルはカーボン化されている。スクリーンもマジカルレーシング・カーボントリム、ミラーもマジカルレーシング・カーボンモノコックのA4/綾織りに。



クォーターGSX-R1000 上質&軽量化を軸にしたカスタムを現代SSに施す

左右マスターシリンダーはブレンボラジアルポンプの削り出し品に変更。さらにレバーは可倒式/穴開きのZETAフライトパーチに。



クォーターGSX-R1000 上質&軽量化を軸にしたカスタムを現代SSに施す

シートもクォーターで多く作業を依頼するStyleシートカスタムへのオーダー品に変わり、乗り心地を向上。サイドはカーボンパターンだ。



クォーターGSX-R1000 上質&軽量化を軸にしたカスタムを現代SSに施す

ドライブチェーンはDID製でサイズは520。ステップキットはステップバー/ペダル軸別体式のベビーフェイス製を使っている。



クォーターGSX-R1000 上質&軽量化を軸にしたカスタムを現代SSに施す

クォーターワンオフのチタンエキゾーストの単品状態。ひとつひとつの輪切りピース(パイプでなく平板)をまず切り出すところから始まり、各ピースを脱脂→パイプに成型・溶接→マフラーとしての成型と作業を進めるが、その手間は考えるだけで気が遠くなりそう。



クォーターGSX-R1000 上質&軽量化を軸にしたカスタムを現代SSに施す

マフラーをアンダーカウル右から覗くが、装着後はこのようにしか見えない。だがサイレンサーも含めた軽量化やデザイン変更は分かる。



クォーターGSX-R1000 上質&軽量化を軸にしたカスタムを現代SSに施す

元の排気デバイスはキャンセル、新エキゾーストにはバザーズのZ-AFM(オプションのセルフマップ製作用センサ)取り付け部も製作した。



クォーターGSX-R1000 上質&軽量化を軸にしたカスタムを現代SSに施す

前後ホイールはマグネシウム合金鍛造品のMAGTAN JB3で3.50-17/6.00-17サイズ。アクスルシャフトもクロモリに変更され、路面追従性を高める。



クォーターGSX-R1000 上質&軽量化を軸にしたカスタムを現代SSに施す

サスは前後オーリンズ(リヤはTTX)+スクーデリアオクムラMEチューニング。ブレーキやリンク部のカラーボルトは64チタン製を多く使う。



クォーターGSX-R1000 上質&軽量化を軸にしたカスタムを現代SSに施す

ラジアルマウントタイプのリヤブレーキキャリパーはゲイルスピード。全体としての軽さも追求されていることが部分からもよく分かる。


主なカスタム内容(スズキGSX-R1000)

エンジン
*エンジンカバー類含む
YOSHIMURA GSX-R1000(17-22)、GSX-R1000R(17-22)ラジエター&オイルクーラーコアプロテクター
エキゾーストシステム QUARTER ワンオフチタン4-2-1エキゾースト
フレームスイングアーム β TITANIUM SUZUKI GSX-R1000/R(17-19) リアサスペンションリンクボルトキット
ブレーキ周り
*マスター含む
フロント
BREMBO RMCビレット ブレーキマスターシリンダー
BREMBO レーシングラジアルCNC 4Pキャリパー
SUNSTAR オメガディスク
β TITANIUM SUZUKI GSX-R1000 (09-19) フロントブレーキディスクローターボルトキット
ブレーキ周り
*マスター含む
リア
GALE SPEED ラジアルリアキャリパー 2ピストン
SUNSTAR ワークスエキスパンドディスク
ホイール周り
フロント
BITO R&D MAGTAN JB3 3.50-17
ホイール周り
リア
BITO R&D MAGTAN JB3 6.00-17
サスペンション
フロントフォーク
OHLINS FGRT224
サスペンション
リアショック
OHLINS TTX GP 2018
ステップ BABY FACE パフォーマンスステップキット
ドライブシステム駆動系
*スプロケット、カバー含む
D.I.D 520ZVM-X ドライブチェーン
Magical Racing チェーンガード 綾織りカーボン製
ハンドル周りステアリング
*ステダン、ミラー含む
Magical Racing レーサーレプリカミラー タイプ3ヘッド
ZETA パイロットレバー ブレーキ
ZETA フライトパーチ RD
シート Style SEAT CUSTOM シート
外装 Magical Racing カーボントリムスクリーン 綾織りカーボン製/クリア
Magical Racing フロントフェンダー 綾織りカーボン製
Magical Racing アンダートレイ 綾織りカーボン製
Magical Racing タンクサイドカバー 綾織りカーボン製
Magical Racing リアフェンダー 綾織りカーボン製
電装系 BAZZAZ Z-Fi フューエルコントローラー
BAZZAZ Z-AFM フューエルマッピングモジュール



クォーターGSX-R1000(スズキGSX-R1000)
取材協力:クォーター TEL:092-574-5791 〒811-1303福岡県福岡市南区折立町12-10
URL:http://www.ms-quarter.com/
2019年 10月 04日



情報提供元 [ ヘリテイジ&レジェンズ ]

この記事にいいねする


今回紹介したブランドはこちら

スズキ GSX-R1000の価格情報

スズキ GSX-R1000

スズキ GSX-R1000

新車 0

価格種別

中古車 17

本体

価格帯 ―万円

万円

諸費用

価格帯 ―万円

万円

本体価格

諸費用

本体

122.75万円

価格帯 73.7~180.4万円

諸費用

10.51万円

価格帯 6.98~7.19万円


乗り出し価格

価格帯 ―万円

万円

新車を探す

乗り出し価格


乗り出し価格

133.27万円

価格帯 80.89~187.38万円

中古車を探す

!価格は全国平均値(税込)です。

新車・中古車を探す