
日本では原付2種と呼ばれる125ccまでのクラスが活況で、近年の傾向は趣味系のモデルが人気になっている。その主役はCT125ハンターカブなどホンダのモデルだが、2023年はヤマハが一挙に3車種を発表して話題になっている。さらにカワサキもEVで原2市場へ復活するようだ。
写真:登内建也カワサキはEVで原付2種を盛り上げるか
2023年7月14~15日、カワサキが「JAIA輸入電動車普及促進イベント in 神戸」にてEVモーターサイクルを2車種展示した。それぞれ「Ninjaタイプ」と「Zタイプ」とし、昨年のミラノショーで展示したNinja BEV、Z BEVと同じ車両を日本で公開した。
実は、「JAIA in 神戸」の前に4輪スーパー耐久レースでカワサキ本社がこの2台をサーキットで展示したことがあったが、今回は販売会社のカワサキモータースジャパンによる初展示となり、国内での発売が大いに期待できるもの。実際、2023年中の発売が確実の模様だ。
さらに、気になる車両区分は原付2種で確実と予想される。そうなると2021年型を最後に生産終了したZ125プロに続く久しぶりの小型モデルがラインナップされることになり、趣味領域の原2クラスにカワサキはEVを武器にホンダやヤマハに対抗することになるだろう。
EVモーターサイクルのニンジャタイプとZタイプは、旧ニンジャ250の足まわりを流用しており、サイズは前後17インチ。従来の12インチを装着していたZ125では、ホンダのグロムやモンキー125が存在感を示していることから、17インチのフルサイズで勝負するようだ。

EVモーターサイクル Ninjaタイプ [KAWASAKI] ついに日本で公開されたカワサキの電動バイク。外観は現行ニンジャ250、足まわりは旧ニンジャ250を活用している。

EVモーターサイクル Zタイプ [KAWASAKI] Z250の外観にEV専用のフレームにバッテリーやモーターを搭載している。前後足まわりはニンジャタイプと同一と思われる。

Z125 PRO [KAWASAKI] 令和2年排ガス規制に対応していないため、昨年11月で生産終了している。12インチ4ミニはホンダが圧倒的なので、路線変更で原2に活路を見出すか?

コロナ禍のブームもあり、2021年に12万5000台(二輪車新聞調べ)の販売を記録した原付2種を牽引したはホンダの趣味領域のモデルだ。資料はホンダ調べ。
17インチの原2スポーツがAT限定免許で乗れる!?
17インチの原2スポーツでは、ヤマハがYZF-R125、MT-125、XSR125を国内で発売するが、ヤマハは125ccエンジンが動力源。こちらは6速マニュアルミッションを搭載しており、中大型バイクと同じ操作感を125ccで楽しめるのが魅力だ。
一方、カワサキのEVモーターサイクルが原2で発売されるとしたら、ミッションは搭載していないと思われるので、AT小型限定普通二輪免許で運転できるだろう。ATの場合、最短2日間で免許取得可能とされるので、より気軽にスポーツバイクにエントリーできるはずだ。
これまで、17インチフルサイズのAT原2モデルはホンダのカブシリーズしかなかったので、そこにカワサキが参入すると、EVのフルカウル/ネイキッドスポーツという選択肢が生まれることになる。2023年後半からさらに原付2種市場が盛り上がりを見せることになるか!?

メーターはニンジャタイプ、Zタイプとも液晶ディスプレイを搭載している。形状から他機種でも使われている4.3インチTFTカラータイプだと思われる。

右側のハンドルにはe boostボタンがある。モードを切り替えるのか、スーパーマリオのBダッシュのように使うかは不明。

左側にはWALK MODEボタンがある。押し歩きやバックにも対応するのか、電動ならではの装備だ。

バッテリーは車体のセンターに2個搭載している。着脱式で12kgとされているので、屋内での充電もなんとかなるだろう。

シフトペダルやクラッチレバーもないので操作はATで確定と思われる。チェーンドライブでバネ下重量はエンジン車と同じとしているので、スポーツ性も期待できそうだ。

こちらはヤマハのYZF-R125、XSR125、MT-125。ヤマハも2023年中にこれら原付2種モデルを国内で発売予定だ。エンジンとEVでどのような走りの違いがあるのかも興味深い。

免許取得容易化の影響もあり、AT小型限定普通二輪免許の取得者が伸びている。カワサキのEVは、この恩恵を受けられるはずだ。
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…で、お値段いかほどなん?(・∀・)
バッテリーはホンダの?
要らない
電動スクーターも自社で出してくれないかなぁ。
エプシロンはOEMだったしスクータータイプも出してくれるなら選択肢に入れたい。