
6月6日、6Rの日にカワサキがアメリカや欧州で新型ZX-6Rを発表した。2019年型以来のモデルチェンジを実施し、ZX-10Rイメージの新しいスタイルを獲得した。エンジンはエミッション対応型なので、日本での発売も期待だ。
新型ZX-6Rはチンスポイラー顔で迫力アップ
新型ZX-6Rは、2021年にモデルチェンジしたZX-10Rをイメージした新しいスタイルに刷新し、ヘッドライト下には大型のチンスポイラーを装備。新型ZX-6Rのスポイラーは角度がつけられており、コーナリング時のダウンフォースを向上させるようにしている。
コンパクト化された新作のヘッドライトは、ロービームが単焦点のLEDプロジェクターランプにハイビームとポジションランプはリフレクタータイプを組み合わせている。フロントカウルは、新たなレイヤードデザインを採用し、全く新しい精悍な顔つきになった。
メカニズムでは、新しいカムプロファイルを採用することでより厳しい排ガス規制に対応。さらに、インテークファンネルの形状を見直して低中回転域のパフォーマンスを向上させている。排気系もエキパイと集合部を変更し、触媒の容量も最適化している。
ブレーキは、ディスクを従来のペタルタイプから真円形状に変更し、タイヤはピレリ製ディアブロロッソ4を装着。シャーシは、従来型同様アルミペリメターフレームにフロントはショーワ製SFF-BP(セパレートファンクションフォーク-ビッグピストン)を踏襲している。

Ninja ZX-6R [KAWASAKI] 2024年型はカウルの前半部分が刷新されたことでZX-10Rに近いイメージに進化。欧州では排ガス規制に適合し6PSダウンの124PSとなる。

Ninja ZX-6R(2023年) [KAWASAKI] 現行型と見比べるとタンクより後半部分やフレーム、足まわりは2024年型も踏襲しているのが分かる。写真の日本仕様は126PSを発揮する。

欧州のカラーバリエーションは、ライムグリーンのKRTカラーと通常色をラインナップする。こちらはグレー×ブラックでグラフィックも施されている。

アメリカではKRTカラーの他通常色を2色用意する。こちらはホワイト×メタリックグラファイトグレー。

こちらはアメリカのメタリックスパークブラック×エボニー。

側面が張り出したZX-10Rイメージのアッパーカウルはライダーを風圧から守る効果もある。ヘッドライトはプロジェクターとリフレクターのハイブリッド構造を初採用した。

フロントウインカーが2023年型ZX-25Rと同じようにLEDに変更された。

シャーシは2019年型との違いはほぼないが、細部ではフロントフォークのボトムピースの形状が異なる。エンジンはエキパイが全く異なり中間チャンバーが大型化されている。

310mm径はそのままにディスクをペタルから円形状に変更。BOSCH製ABSユニットは従来のバージョン9.1MP→9.3MPにアップデートされている。

サイレンサーは三角形の形状を受け継ぎつつエンド部分を変更。側面に3本のラインをプレスしているのも新しい。
カラーTFT液晶メーターも採用しライディングモード導入
スピードメーターは従来のアナログタコメーター+液晶から4.3インチカラーTFT液晶ディスプレイに変更された。画面の背景色は黒または白から選択でき、画面の明るさは外光に合わせてライダーが設定した3つのレベルの間で自動的に切り替わる。
電子制御は従来型を踏襲しており、オフ+3段階のトラクションコントロールと2段階のパワーモードと組み合わせると8つの組み合わせから選択できる。さらに新型ZX-6Rでは、スポーツ、ロード、レインの3つのライディングモードで簡単に設定できるようにしている。

多彩な表示が可能になるTFTメーター。新たに導入されたライディングモードインジケーターやスマートフォン着信およびメール通知、Bluetoothインジケーターも表示する。

統合されたライディングモードではKTRC(トラクションコントロール)とパワーモード設定を組み合わせた包括的なモードにより、ライダーは状況に合わせて簡単に設定できる。
2024年型Ninja ZX-6R欧州仕様主要諸元
・全長×全幅×全高:2025×710×1105mm
・ホイールベース:1400mm
・シート高:830mm
・車重:198kg
・エンジン:水冷4ストローク並列4筒DOHC4バルブ 636cc
・最高出力:124PS/13000rpm
・最大トルク:7.0kg-m/10800rpm
・燃料タンク容量:17L
・変速機:6段リターン
・ブレーキ:F=Wディスク、R=ディスク
・タイヤ:F=120/70ZR17、R=180/55ZR17
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10Rのラッセル戻しみたいな顔面カッコエエと思っていたからこれはいいな!
日本仕様のがちょっと馬力が高いのが珍しい。