
スズキが2024年4月から交換式バッテリーシェアリングサービスを使用した電動スクーターの実証実験を開始するために開発したe-BURGMAN(eバーグマン)が、G7広島サミットに関連したイベントでお披露目された。
ガチャコに対応したモデルが続々登場
日本自動車工業会は、5月19~21日の期間で開催されたG7広島サミットに合わせて、「 Diversity in Carbon Neutrality -カーボンニュートラルにも、多様性を。」をひろしまゲートパークプラザで開催し、CNに対応した車両を各国から集まった報道陣にアピールした。
二輪メーカーは、交換式バッテリーシェアサービス「Gachaco(ガチャコ)」に対応したサービスを展示。ホンダは8月に発売するEM1e:、ヤマハは4輪のモータープラットフォームコンセプト、スズキは4月から都内で実証実験を開始しているeバーグマンを公開した。

EM1e: [HONDA] 8月24日に29万9200円での発売が発表されたホンダ初の一般向け電動バイク。全国約560店のホンダ二輪EV取り扱い店で発売。写真はホンダの三部社長だ。

YAMAHA MOTOR PLATFORM CONCEPT [YAMAHA] ヤマハ初のシェアバッテリー対応モデルも展示。1~2人乗りパーソナル低速モビリティの汎用プラットフォームと説明された。

e-BURGMAN [SUZUKI] シェアバッテリーを使った原付2種電動スクーターの評価や改善点を把握することを目的に開発。ベースはバーグマンストリート125EXだ。
eバーグマンが最高出力を4kWに設定している意味は?
中でも注目は実車初公開のeバーグマンで、まずモバイルパワーパックに対応した初のホンダ以外のバイクだということ。もう一つは最高出力を4kW(5.4PS)にしており、これは現在議論されている原付1種免許の枠組みを最高出力で区分する案に合致した数値なのだ。
原付1種の区分を4kW(5.4PS)以下とすれば、125ccなどエンジン車を出力制御で原付1種にできるだけでなく、電動バイクも同様に扱えるのだ。現状eバーグマンは定格出力が0.98kWの原付2種に区分されるが、最高出力区分になれば原付1種に区分される可能性もある。
スズキは「今回の実証実験を通じて、通勤・通学や買物など生活や仕事の足として利用される二輪車に必要なデータを収集し、今後の電動二輪車開発につなげます」としており、車両開発以外でも有効なデータが収集できるはずだ。

サミット期間中、ホンダのEM1e: と同じコンテナ内に展示されたeバーグマン。原付1種免許が「最高出力」区分に改正されるとしたら同じ原付1種という扱いになるかも知れない。
スズキe-BURGMAN主要諸元
・全長×全幅×全高:1825×765×1140mm
・シート高:780mm
・車重:147kg
・原動機種類:交流同期電動機
・定格出力:0.98kW
・最高出力:4.0kW
・最大トルク:18Nm
・バッテリー種類:リチウムイオン電池
・航続距離:44km(60km/h定地走行) ※スズキ社内テスト値
https://news.webike.net/bikenews/312482/
この記事にいいねする