
1973年、バイアルスTL125の発売で日本のトライアルが活況を呈しました。しかしながら、1976年頃になると購入できる国産のトライアルマシンは、ホンダとヤマハ2メーカーに限られ、1978年にはヤマハTY250が販売終了し、バイアルスTL125も1979年には生産中止となりました。
このような環境ではありましたが、当時モーターレク本部契約講師の万沢安夫氏と成田省造氏による壮大なトライアルイベントが構想されていました。両氏はイギリスのSSDTに出場した経験を活かし、日本の大自然を思いっきり走りながらトライアルを楽しむイベントの実現を目指しました。北緯40度線の岩手県に理想的な場所を見出し、1977年8月に「第1回イーハトーブ2日間トライアル」を開催しました。
このイベントには、地元の「田中ホンダ」や二輪クラブの「不来方(こずかた)」のメンバーが熱心に協力してくれました。
【ツーリングトライアルの普及に携わる】
1978年、私はホンダの狭山工場から原宿本社のモーターレクリエーション推進本部に異動になりました。この年、トライアルのエキスパートで第1回のイーハトーブトライアルにTL125で自走参加した陣内先輩とともに、岩手に向かいました。仕事は、第2回大会をビデオ撮影して各支店に案内する事でした。トライアル競技では、RSCが発売したTL200Rが戦闘力を発揮していましたので、モーターレク本部はナンバー付のTL125で楽しむツーリングトライアルの普及を考えていました。
情報提供元 [ WEB Mr.Bike ]
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