
5月4日、ヤマハが欧州で電動モペットのBOOSTER(ブースター)を発表した。ブースターは、2016年まで欧州で販売されていたスクーターで、日本ではBW'Sとして親しまれてたモデル。これが、全く新しいコンセプトで生まれ変ったのだ。
45km/hまで出せる原付相当のAMライセンスに対応
1993年に電動アシスト自転車のPASを世界に先駆けて発売したヤマハが、欧州でその発展版と言えるブースターを発表した。奇抜なデザインの自転車は、「Pedelec(電動アシスト自転車)」と「S-Pedelec(45km/hまで出せる電動アシスト自転車」の2種類が用意されている。
電動アシスト自転車仕様はブースター イージーという車名でアシスト速度は25km/hまでとなる。ブースターはS-Pedelecに区分され、欧州では新しい交通手段として注目されているジャンル。こちらは14~16歳以上で日本の原付相当の欧州AM免許が必要になる。
ブースターは、7.65kg-mを発揮するPW-S2ドライブユニットで駆動され45km/hまでアシストをする。フレームは乗り降りしやすいU字型のアルミダイキャスト製で前側のハニカム形状が特徴。これにフロントのみストローク80mmのサスペンションを装備している。
前後20インチホイールにファットタイヤを装着しており、これがエンジン版ブースターとの共通ポイントだ。日本ではBW'S(ビーウィズ)として1988年に発売されたモデルがルーツとなっており、新型ブースターも遊び心溢れるスタイルが魅力だ。

BOOSTER [YAMAHA] 自転車のようなバイクのようなS-Pedelecモデル。免許が必要な電動モペットでホンダが中国で発売した電動ダックスなどに近い乗り物だ。

BOOSTER(2016年) [MBK] 欧州でヤマハ傘下のMBKからブースターという名前で発売されていたスクーター。デザインはBW’Sを踏襲しており、若者向けコンセプトは同じだ。

完全に自転車のようでもあるが、ナンバープレートホルダーやバックミラーもある電動モペットだ。車重は36kg(イージーは35kg)あるので走るにはアシストが必要だ。

75Nmを発揮するコンパクトなPW-S2ユニットはわずか2.85kg。630Wh/36Vのバッテリーを搭載しており、75kgのライダーがエコモードで走行すると110kmの航続距離を確保する。

ブースターのメーターは2.8インチカラーTFTディスプレイを採用。スマートフォンを接続することでナビゲーション機能も利用できる。

BOOSTER EASY [YAMAHA] 電動アシスト自転車版のイージーも基本装備は同じ。25km/hまでアシストし、最大120kmの航続距離を確保している。

こちらは電動アシスト自転車のブースターイージーのコックピットで、PASのような小型メーターを採用している。右側にはホーンではなくベルが付いているのが自転車らしい。
ヤマハBOOSTER主要諸元
・ホイールベース:1061~1090mm
・車重:36kg/35kg(イージー)
・ドライブユニット:PWシリーズ S2
・発生トルク:7.65kg-m
・バッテリー:630Wh 36V 17.5Ah
・ブレーキ:F=ディスク、R=ディスク
・タイヤ:F=4.00-20、R=4.00-20
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