
ウェビックコミュニティのMyバイクより、実際に乗っている・乗っていたオーナーの声を基に様々なバイクを紹介する「オーナーレビューまとめ」。
今回は、モトグッツィ「V7 Stone」についてオーナーの生の声をお届けします!
目次
ぶっちゃけモトグッツィ「V7 Stone」ってこういうバイク!!
V7 Stoneは、モトグッツィのネイキッドモデルです。モトグッツィのスタンダードラインであるV7シリーズは、同社が1967年にデビューさせた往年の名車V7をモチーフにとったネオクラシックモデルとして2012年にデビューしました。V7 Stoneは、そのシリーズに属するモデルで、エンジンや車体はシリーズの他モデルと共有しながら、モノトーンのマット系カラーリングを採用することで、独自の個性を主張しています。
エンジンはモトグッツィ伝統の縦置きVツインで、ドライブトレインはシャフトドライブ。縦置きVツインは、クランクシャフトが進行方向と直列に置かれ、左右に突き出したシリンダーが正面から見てV字の形に配置されていることが特徴です。2本のシリンダーの角度によって、乗り味が変わってくるのですが、モトグッツィでは伝統的に90度を採用しています。このエンジン形式は、2本のシリンダー内で起きる爆発が等間隔ではないため、独特の鼓動感を味わうことができますし、トラクション性能も良好です。
また、クランクシャフトが縦置きであることで、スロットルを開くとジャイロ効果により車体が右に傾こうとするトルクリアクションが発生します。そう聞くと、走行安定性を損なうようにも思えますが、走っている最中に問題になることはありません。停止中、ニュートラルギアでスロットルを開けると、車体がピョコンと起き上がるのを体感できるのですが、それがモトグッツィの“味”の一つになっています。
デビュー当初の排気量は750ccでしたが、モデルチェンジを重ねて現在のモデルは850ccエンジンを搭載しています。高年式モデルの方がよりパワフルですし、トラクションコントロールやABSも装備されているので、安全面でもアドバンテージがあります。
フレームはスチール製のダブルクレードルで、フロントフォークは正立式、リヤサスペンションはツインショックと、非常にオーソドックスな車体構成を持っています。現代のバイクとして珍しいポイントが、フロントに18インチ、リヤに17インチのホイールを採用していること。細めのタイヤを採用していることもあり、ハンドリングは極めて軽快です。
V7 Stoneは大型バイクですが、その車格は例外的にコンパクトで体感的には400ccネイキッドと同等です。シート高も低く、車重も200kgを切っています。取り回し性は抜群なので、体格や体力に自信がない人でも、比較的気軽に走らせることが出来ます。オーセンティックなスタイリングと相まって、女性ライダーからの支持も強いモデルです。
一方で、多くのバイクを乗り継いできたベテランが“上がりの一台”として選択する例も少なくありません。気軽に乗れる扱いやすさと鼓動感が豊かなエンジン特性は、ライディングスキルや世代・性別を問わず、多くのライダーを魅了しているのです。
WebikeユーザーはV7 Stoneをどう感じている?
V7 Stone
新車平均本体価格:133.05万円
中古車本体価格:89.29万円
口コミ件数:5件
※データは2023年4月28日現在
オーナー平均満足度は5点満点中で3.82(評価人数:32人)
特筆すべきは燃費、ルックスの評価が4点を越える高評価を得ていることでしょう。
一方、惜しくも4点に届かなかった走りの評価ですが、独特の鼓動感は「走っていてと楽しい」と、多くのユーザーに好評のようです。
V7 Stoneのざっくりまとめ
よいところ
・シャフトドライブ
・おとなしく走ると燃費が良い
・遅くても速くても乗ってて楽しい
・全ての反応が素直
悪いところ
・クラッチが重い
・積載性のなさ
・タイヤの選択肢が少ない
・社外パーツが少ない
V7 Stoneオーナーの声
ここでは数ある口コミの中でも特に印象的だった声を紹介します。
長所・満足な点 | サイズ感、音、ルックスは満足しています。走りはもともと早く走る車種ではないですが、それなりに早く動力に不足はありません。 |
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短所・不満な点 | クラッチの重さ、マフラーを変えないと音が貧弱、空冷の為夏の渋滞が最悪。電装品の不安が多々あります。高速走行はいまいち。 |
これから買う人へのアドバイス | 電装品の不安と書きましたが、走行不能になるような問題はありません。ルックスが気に入ったら国産から乗り換えても特に不満は出ないと思います。とてもいいバイクだと思います。 |
購入動機・用途・比較車種 | 前々から縦置きV2に興味があった。価格が手ごろだった。カタチが好き。 |
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長所・満足な点 | これまでに乗ったどのモデルより乗りやすい。減速時の安定性。スペックの割にトルクフルで低速もあり、速くはないが出足も十分だし、OHVだからか音・振動もいい感じで遅くても速くても乗ってて楽しい。また、コントローラブルなので当方のような初心者でも怖くない。 |
短所・不満な点 | 積載性は考慮されていない。シートバッグで対処。シフトフィールが曖昧でニュートラルから1速に入ったのかわかりにくい。社外パーツが少ない。タイヤの選択肢も少ない。 |
これから買う人へのアドバイス | V7→V7 48馬力→V7II→V7III52馬力とモデルチェンジしましたが、初代は38馬力で高速走行は苦手。IIIは洗練された分音・振動も控えめ。なので、安全性も考えるとV7II(トラコン、ABS付)がよいかと思います。性能は大差ないのでStoneが廉価でお買い得。カフェレーサーのカタチでなきゃという方は初めから各アクセサリー(バックステップ、セパハン、シングルシート、赤フレーム)が付いてくるレーサーを買った方がお買い得だと思います。後付けは高くつきます。 |
購入動機・用途・比較車種 | ゆっくり走りたかった。SR400と迷った。 |
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長所・満足な点 | スクランブラー仕様でカスタムしている状態が気に入っています。現在はロードタイヤを装着しています。二気筒のトルクの出方と排気音が大好きです。 おとなしく走ると燃費が良い(約22くらい) シャフトドライブなので掃除が楽 |
短所・不満な点 | 寒い日にハンチングが起きてびっくりしたが、タンクキャップを開けると解消した。キャップの改善が必要でしょう! ライトが暗かったのでLEDに交換しました。 |
これから買う人へのアドバイス | 近くにグッチの修理をしてくれるお店か、知り合いがいない場合には、メンテナンスに自信のない方にはお勧めしません。 バイクに乗ってる感は、かなりあります。 |
V7 Stoneのライバルをチェックする
V7 Stoneのエンジンは850ccの二気筒、わりと珍しい設定です。近い排気量の二気筒エンジンを搭載したネオクラシックモデルというと、800ccのカワサキW800や900ccのトライアンフBONNEVILLE T100がありますが、この2モデルはどちらも並列二気筒エンジンを搭載しています。縦置きVツインエンジンというV7 Stoneの個性は突出しているのです。ですが、W800もBONNEVILLE T100も、それぞれ魅力的です。
W800とBONNEVILLE T100のエンジンは360度クランクを採用しています。並び合う2つシリンダーの中でピストンが同時に上下し、爆発間隔が広いので穏やかな乗り味が特徴です。また、両車共にクランクシャフトが一般的な横置き配置ですから、その点でもV7 Stoneとは乗り味は異なります。また、この2モデル間で比較しても、約100ccの排気量の差がありますから、やはり乗り味は変わります。パワーの面では、より排気量が大きいBONNEVILLE T100に分がありますが、それだけでどちらが上かとの判断はつきません。V7 Stoneは2モデルの並列二気筒マシンと比較し、20kg以上軽量ですし車格もコンパクトです。跨った時のスリムさは飛び抜けていて、取り回し性を重視すればV7 Stoneが有利でしょう。
また、スペックだけでは魅力が比べられないのが、ネオクラシックというカテゴリーです。やはり、実際に試乗してみるのが一番。各車共に個性が立っているのて、比較が難しいかもしれません。そこで迷宮にはまってしまうのも、愛車選びの楽しさのひとつです。
それでは、ライバルの口コミが気になる方は、コチラもチェックしてみましょう!
※オーナー平均満足度や口コミ数は2023年4月28日現在です。
KAWASAKI W800
オーナー平均満足度:3.99(評価人数: 428人)
新車平均本体価格:119.9万円
中古車平均本体価格:91.62万円
口コミ件数:77件
TRIUMPH BONNEVILLE T100
オーナー平均満足度:3.79(評価人数: 100人)
新車平均本体価格:136.18万円
中古車平均本体価格:99.6万円
口コミ件数:14件
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本記事に記載されている「W800とBONNEVILLE T100のエンジンは360度クランクを採用しています。」は正確ではない。
BONNEVILLE T100が360度クランクを採用しているのは販売終了したモデルまでで、記事の写真で使っている現行の水冷エンジンは270度クランクを採用している。
本記事上にリンクが貼ってある「オーナーが語る!トライアンフ「ボンネビル T100」ってぶっちゃけどうなのよ!?【オーナーレビューまとめ】」にも270度クランクとの記載がある。
少しの手間を惜しんで簡単な確認すら怠り誤った情報を流布する者がネット記事を書くのは推奨されない。
根拠:トライアンフ公式HP
https://www.triumphmotorcycles.jp/bikes/classic/bonneville-t100/specification