ロングツーリングでは、愛車の満タン航続距離が長いほうが、煩わしさやちょっとした不安の解消につながることがあります。航続距離が短いとマスツーリングで仲間に気を遣うし、北海道ツーリングや夜間の地方高速道路移動では、給油タイミングにより注意しないといけない場合も……。というわけで、理論値を基準に「航続距離が長いバイク」を調べてみました!

余裕のある航続距離は気持ちを楽に!

バイクの燃料タンクが満タンの状態で走りはじめて、ガス欠になるまでの走行距離が満タン航続距離。とはいえ通常は、ガス欠になるよりも前に燃料を補給するので、その距離ぴったりまで走れるわけではありません。例えば、実際の走行燃費が20km/Lで燃料タンクが15L容量なら、航続距離は300km。しかし、FI車の場合は残燃料が15~20%くらいになると燃料警告灯が点灯し、たいていの場合はそのタイミングで給油をするので、実際の航続距離はもう少し減ります。燃料タンク容量が15Lでも、残燃料が3Lになったところで警告灯が点灯するなら、20×12=240km+10kmくらいが満タンで走れる距離のイメージになります。

そして、この航続距離が短いバイクというのは、当然ながら同じ距離を走ったときに給油回数が多くなります。仲間と一緒のツーリングで、自分だけ極端に航続距離が短いと、「スタンド寄って!」とリクエストする回数が増えてなんとなく申し訳ない気持ちになることも……。しかしそれ以上の問題として、あまりに航続距離が短いバイクは、走るルートや時間帯をしっかり考えなければならない場合も増えるのです。

例えばライダー憧れの北海道ツーリングでは、町と町の間が50kmなんてことも少なくありません。しかも、これは北海道に限ったことではないですが、町にある小さなガソリンスタンドは夜間と日曜日は休みなんてことも……。そんな区間を、航続距離200km程度のバイクで旅したら、ガス欠の不安は増えそうです。

150km以上もガソリンスタンドがない高速区間も!

JAFが発表している2021年度の「JAFロードサービス 主な出動理由」によると、一般道での件数トップは「過放電バッテリー」ですが、高速道路では「燃料切れ」が圧倒的に多く、高速道路の出動件数に対する23.74%を占めています。平均的にはおよそ50kmごとに1ヵ所のガソリンスタンドがあるとされているので、整備が進んだ高速道路が多い都市部に住んでいるライダーは、「高速道路では、SAやPAで早めの給油を心がければいいだけなのに!」と思うかもしれません。でもじつは高速道路には、SAやPAに100km以上もガソリンスタンドがない区間というのがかなりあります。

例えば全長約250kmの道東道には由仁PAにしかガソリンスタンドがなく、足寄IC~由仁PAまでの175.1km区間は、高速道路上での給油はできない状態。ただしこの区間にある十勝清水ICで一度流出して、給油後に再び十勝清水ICから流入して高速道路を走行すれば、降りずに走った場合と高速道路代金は同額になります。また、道東道は阿寒ICまで延伸されていて、阿寒IC~由仁PAまでのほうが約211kmで距離は長いのですが、阿寒IC~本別ICまでは無料区間なので、途中のICで降りて給油できます。

舞鶴若狭道・西紀SA~北陸道・南条SAの162.5km区間や東北道・岩手山SA~青森道・青森東ICの155km区間(下りのみ)なども、気をつけないといけないルート。「ガソリンスダンドがあるパーキングが出現したら給油しよう……」なんて思っていたら、100km以上走らされることもあるわけです。しかし航続距離が長いバイクなら、高速道に乗る少し前に給油しておけば安心です。また、最近は高速道路のガソリン価格がかなり高めに設定されているので、わざわざ高いガソリンを入れることなく、一般道に下りてからガソリンを入れられるかもしれません。

WMTCモード値を基準に航続距離を調べてみた!

それでは、航続距離に優れるバイクにはどのような車種があるのでしょうか?

※グラフは2023年4月現在のメーカー情報をもとに編集部で作成

 

今回は国内メーカー製の現行モデルに限定して、なおかつ大型二輪免許で乗れる排気量400cc超の車種に限定して、カタログスペックを基準に「燃費×燃料タンク容量」で理論航続距離を比べてみました。

燃費数値には、WMTCモード値を使用。これは、発進・加速・停止などを含む国際基準となっている走行モードで測定された排出ガス試験結果にもとづいた計算値。排気量と最高速度によって、走行モードのクラスが分類されます。二輪の場合、クラスは1~3、サブクラスは1~2があり(クラス1はサブクラスなし)、最高速度140km/h以上ならクラスは3-2となります。

WMTCモード試験法は、世界統一基準で制定されていて、日本や欧米やインド、中国などの走行実態調査データをもとに作成されており、市街地や郊外や高速道路など一般的な使用実態が走行モードに反映されています。以前からカタログ表記されていた、平坦な直線の舗装路を60km/h(原付一種は30km/h)で走行して計測する定地燃費と比べて、実際の使用環境における燃費数値に近いのが特徴です。

モードクラスが同じになるように配慮した結果、今回は排気量400cc超のバイクで比べることになりましたが、「WMTCモード燃費値×燃料タンク容量」で航続距離を算出したところ、表のようなトップ10となりました。ちなみに平均だと328.7km。そしてワーストには、あの個性派バイクが入りました。400kmを超える数値を叩き出したのは4車種で、そのうちトップ3が完全に抜け出した状態。そこで、このトップ3について、なぜ航続距離が長いのか簡単に考察します。ついでに、ワーストだったあのバイクについても……。

航続距離第1位 スズキ・Vストローム650/XT ABS

燃費とタンク容量のバランスよし!

1999年発売のSV650/S用をルーツとする645cc水冷90度Vツインエンジンは、度重なる排ガス規制強化にめげることなく熟成が続けられてきました。WMTCモード値は23.6㎞/Lで、これは49車種中の10位です。基本設計は古いですが、ミドルクラスということで低燃費ぶりを発揮しています。そして燃料タンクは余裕のある20L容量で計算上は472㎞。燃費走行すれば、500km近い走行も可能かも!?

第2位 ホンダ・CRF1100LアフリカツインアドベンチャースポーツES/ABS

大型燃料タンクが効いている!

1082cc水冷並列2気筒エンジンを搭載するCRF1100LアフリカツインシリーズのWMTCモード値は19.2km/L。これは、このクラスとしても特筆するほど優れた数値ではなく、18L容量燃料タンクを使うCRF1100Lアフリカツインの場合は345.6kmでランキング16位です。しかしアドベンチャースポーツESは、24L容量のビッグタンクを装備。これにより航続距離が大幅に伸び、460.8kmに達します。本格的な冒険ツーリングを視野に入れて開発されているだけのことはあります!

航続距離第3位 スズキ・Vストローム800DE

完全新作エンジンは燃費もまずまず

2023年モデルで新登場。完全新作の775cc水冷並列2気筒エンジンは、一部仕様を変更してネイキッドのGSX-8Sにも搭載されています。最新の設計により、最高出力80馬力を発揮させながらも22.6km/LのWMTCモード値を記録。じつは燃費だけなら、GSX-8Sのほうが23.4km/Lでさらに優れているのですが、Vストローム850DEは燃料タンクが20L容量と大きく、これにより理論航続距離は452kmとなりました。心にかなり余裕をもって旅できそうです。

航続距離ワースト スズキ・KATANA

デザイン優先の割り切り設計がスゴい!

998cc水冷並列4気筒エンジンは、スーパースポーツの2005年型GSX-R1000用がベース。そのため、WMTCモード値は17.0km/Lとなっていて、しかも燃料タンク容量が12Lとかなり小ぶり。結果的に航続距離は204kmとなりました。これは、ワースト2のホンダ・CBR1000RR-Rファイアーブレードと比べても、さらに36kmも少ない数値。かつてのカタナスタイルを再現したスタイリングを優先した結果で、その割り切りぶりがむしろ好感ですが、ツーリングで使うときは要注意です!

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