日本自動車輸入組合「JAIA」により、海外バイク試乗会が開催された。特徴的なデザインが気になるライダーも多いだろうが、海外の大柄なライダー向けに作られているんじゃないの……といった不安もしばしば聞くところ。実際、シート高が高そうなモデルが多い! 

今回、試乗会に参加した私は身長165cm、普段は国産アメリカンに乗っているライダー。そんな私も海外モデルに不安なイメージを持っていた。しかし実際に乗ってみると、どのモデルも意外と(!)跨がれてしまい、走れてしまってビックリ。今回はミドルクラスのスクーター、ベスパ「GTS SuperSport300」、KYMCO「AROMA150」の足つきとインプレッションをレポートしたい。

国内導入間近!ベスパ「GTS SuperSport300」は伝統のスチールモノコックボディ

イタリアンスクーターの代名詞、ベスパ。元来航空機を手掛けるメーカーであったピアッジオ社によって発売されたスクーターで、航空機製造の技術を転用して製作されたスクーターはスチールモノコック、片持ちフロントフォーク等の珍しいメカニズムや、丸く可愛らしいクラシカルなシルエットが世界中で人気を呼んだ。

今回試乗できたのは、そのラインナップ中最大排気量となる「GTS SuperSport300」。クラシックなビンテージベスパから大きく進化したデジタルメーターや新型シートを持ちつつ、モノコック構造のボディや「スズメバチ」を思わせるプロポーション(ベスパとは伊語でスズメバチの意味を持つ)は従来シリーズからブレない最新モデル。既に海外では販売を開始。日本にも年内には導入開始が予定されている。

 

IMG_0853-min

ベスパシリーズ最大排気量となるGTS 300は全4種のラインナップが発表されている。今回試乗したSuperSport300は、その中でもスポーツ性能にフューチャーしたモデル。各所にカーボン調のカバーがあしらわれ、専用グラフィックを採用。国内にも年内導入の予定だ。

 

 

GTS SuperSport300(2023)
・全長×全幅×全高:1980mm×765mm×1380mm
・シート高:790mm
・エンジン:4サイクル水冷OHC単気筒278cc
・最高出力:23.8HP/8250rpm
・最大トルク:26Nm/5250rpm
・タイヤ:(F)120/70-12 (R)130/70-12
・価格:未発表

ベスパシリーズといえば空冷2サイクルエンジンを搭載した「ビンテージ」シリーズが有名だ。GTS SuperSport300もその伝統にならい、最新モデルらしい曲線基調のデザインをもちつつ、ボディはスチールモノコック製を採用。このため見た目にも質感は高いが、重量感はさほどでもない。このためスクーターとしては大柄なボディでも、取り回しに不自由さは感じなかった。

ただし、このボディサイズのために足つきはあまりよくなく、ちょっとした日常使用には少し不安があるかもしれない。しかしそれもそのはず、GTSシリーズは「グラン・ツーリスモ・スポーツ」の略称であり、長距離のツーリングやスポーツ走行を楽しめるコンセプトのモデルなのだ。実際、走り出すとその腰高の姿勢は非常にクイックにコーナリングができ、エンジンのパワフルさと相まって、「ビンテージ」シリーズと共通する軽快さを感じられた。

 

IMG_0859-min-min

シート高の数値は790mmと標準的ながら、スポーツ走行を意識したモデルだけありサスペンションも固めで、両足を下ろすとつま先のみの接地となった。

 

IMG_0865-min-min

拇指球はしっかり接地しているため、体重は支えられている。しかしまたがり歩きはできないだろう。

 

IMG_0860-min-min

片足を上げると充分な接地ができた。ビンテージシリーズではフロアのセンターに片足を置く設計であり、GTSでも同様の姿勢をとればもっと楽。またフロアは広く姿勢の自由度は高い。

 

IMG_1037-min

小径ホイールと高めのエンジンレイアウトにより、独特のバランス感があるベスパのシリーズだが、GTSもその感覚は健在。しっかりした足回りで旋回が楽しい! ワインディングのあるツーリングでも楽しめそう。

 

とにかくラクさがイイ!「KIMCO AROMA150」は乗り換え需要大!?

続いて試乗したのは、台湾・KIMCO製のミドルスクーター「AROMA150」。こちらも今年1月から国内導入が始まったばかりの新モデルだ。イタリアでは先行して「LIKE」という名前で販売されており、丸みを帯びたクラシカルなデザインを特徴としているが、日本導入モデルではこのスタイリングをそのままにフレーム構造を見直し。シート高を非常に低くセッティングしており(760mm)、小柄なライダーでも足つきに不安がまったくない信頼性を強めた。

ボディ重量も抑えられており、128kgという重さはクラス最軽量クラス。国産スクーターを凌駕する取り回しのよさを発揮する。装備面も前後ABSの採用やシガーソケット電源、アナログ&デジタル複合メーターといった、便利な機能が充実したモデルとなっている。

 

IMG_0993-min-min

2023年1月から国内販売が開始されたAROMA150。小柄なライダーや女性でもラクラク取り回しができるボディスケールはまるで125ccクラス。しかし灯火類はLED化されており、ブレーキも前後ABSを搭載するなど、ミドルクラスらしい装備も充実。価格も国産メーカーに比べて抑えられており、日常使いにピッタリのモデルだ。

 

 

AROMA150(2023)
・全長×全幅×全高:1920mm×675mm×1125mm
・シート高:760mm
・エンジン:4サイクル水冷OHC単気筒150cc
・最高出力:13.3PS(9.8kW)/8500rpm
・最大トルク:1.22kgf(12Nm)/6500rpm
・タイヤ:(F)110/70-12 (R)130/70-12
・価格:¥359700

またがってみると、まるで125ccクラスのような足つきのよさに驚きを覚えた。760mmというシート高は、ミドルクラスのスクーターの中では最も低い水準の数値だ。それでいて車体幅も非常にスリムなので、スクーターにありがちな足が開いてしまう姿勢にもならない。軽量な車体も相まって、排気量なりの重量を感じさせない取り回しのよさだ。

そんな小柄なモデルだが、走り出すと排気量なりの力強さで加速性も高く、パワフルでストレスフリー。販売店によれば「取り回しは軽快なのによく走るということで、大排気量のビッグスクーターから乗り換えるユーザーから好評です」とのこと。通勤や通学、日常用途で使いつつ、流れの早いバイパス等も走るライダーにおすすめしたい機能性を感じるモデルだった。

 

IMG_1005-min-min

足つきは素晴らしく、両足を下ろしてもしっかり接地する。私の身長ではややかかとが浮くが、このまま歩くことも簡単だ。

 

IMG_1009-min-min

この高い足つき性は新設計のフレームによるもので、イタリア向けモデルから大きくシート高を低く見直されている。しかしシート自体は分厚く、乗り心地が悪化しているという気配はない。

 

IMG_1007-min-min

片足を上げると、かかとまで完全にベタ足で接地。フロアは前方のレッグガードまで伸びているため、足を前へ伸ばした姿勢をとることもできる。

 

IMG_1024-min

とにかくコンパクトなAROMA150だが走り出すと力強く、軽量なボディで加速性も良好。バイパスなど交通量の多い道路でも、不安なく流れに乗ることができるだろう。

 

情報提供元 [ PIAGGOKYMCO]

この記事にいいねする


コメントを残す

ベスパ GTS 300の価格情報

ベスパ GTS 300

ベスパ GTS 300

新車 2

価格種別

中古車 0

本体

価格帯 88万円

88万円

諸費用

価格帯 ―万円

万円

本体価格

諸費用

本体

万円

価格帯 ―万円

諸費用

万円

価格帯 ―万円


乗り出し価格

価格帯 ―万円

万円

新車を探す

乗り出し価格


乗り出し価格

万円

価格帯 ―万円

中古車を探す

!価格は全国平均値(税込)です。

新車・中古車を探す

【PR】ベスパ GTS 300 関連のおすすめ車両 関連のおすすめ車両

ベスパ GTS 300 SuperTechの価格情報

ベスパ GTS 300 SuperTech

ベスパ GTS 300 SuperTech

新車 13

価格種別

中古車 1

本体

価格帯 77~91.3万円

86.73万円

諸費用

価格帯 12.29~16.69万円

14.54万円

本体価格

諸費用

本体

71.39万円

価格帯 71.39万円

諸費用

万円

価格帯 ―万円


乗り出し価格

価格帯 89.29~107.99万円

101.27万円

新車を探す

乗り出し価格


乗り出し価格

万円

価格帯 ―万円

中古車を探す

!価格は全国平均値(税込)です。

新車・中古車を探す