62万1500円で5月18日の発売が正式発表されたCL250は、大阪や東京のモーターサイクルショーにも早速展示された。さらに、東京には開発責任者も来場したので緊急インタビューを決行。気になる質問を投げかけてみた。
レブル250を開発している時はCL250は意識になかった
Webike:CL250のベースになっているレブル250に携わっていましたか?
小数加氏:はい、シートやライディングポジションを決める担当として関わっていました。
Webike:その頃からCL250の企画は存在していましたか?
企画はなかったです。「スクランブラーも欲しいよね」みたいな話はありましたが、レブル250を開発している時にCL250を意識することはなかったです。
Webike:では、レブル250がCL250のように全然違うバイクになるとは…?
小数加氏:はい、レブル250の時には思わなかったですね。
Webike:どうしたらレブル250をCL250にできるのですか?
小数加氏:レブルは普遍的なスタンダードなモーターサイクルを目指していたので、CL250の企画が始まった時もそれのバージョン違いということで十分やれると思いました。
Webike:CL250のベースはレブル250と決まっていたのですか?
小数加氏:レブルでやりたかったというのがあります。レブルをベースにするとヨーロッパで需要のある500ccと日本で需要のある250ccを同時に開発できるのが大きなメリットです。
Webike:シート高もジャンルも異なる2台ですが、苦労した点はありますか?
小数加氏:CLとレブルはエンジンのまわりのフレームだけが一緒なのですが、その他はディメンジョンも含めて全部新作でやってますのでそこまで難しいということはなかったですね。
例えば「タンクは変えるな」という条件があるとしたら難しかったと思いますが、灯火類にしてもレンズなどは一緒ですがマウントは全て新作で開発しています。レブルのエンジンをベースに全てスクランブラーに合わせて新作しました。
フラットダートなら臆せず走って下さい
Webike:ズバリ、オフも走れるのでしょうか?
小数加氏:フラットダート程度なら臆せずに行ってもらいたいという想いでセッティングしています。起伏の激しいオフロードではCRF250Lのようなモデルに乗ってもらう想定です。
19インチのフロントホイールと17インチのリアホイールはひと世代前の400Xを使用しています。CLのスタイルに合うキャストホイールということで採用しました。フラットダートであれば問題ありません。
また、チューブタイヤにしてしまうとパンクしてすぐに修理できるかというと難しいので、チューブレス仕様にしたいという考えがありましたね。これにラジアルタイヤを履かせています。
リアタイヤは400Xから細くて厚みのあるサイズに変えてエアボリュームを増やして乗り心地も向上させました。こちらの方がよりフラットダートに適しています。
サスストロークは、レブルは一般的なネイキッドに比べると短くなっていますが、CLは逆に多めにとっていますので乗り心地も向上しています。
1998年のCL400はオフを目指したスクランブラーというよりはストリートスクランブラーでしたが、新しいCLはそれを継承しています。CL250はどちらかというと街中で、おしゃれに気軽に乗ってもらいたいですね。
レブル250と同じ台数が売れるとは思っていません
Webike:CL250はレブル250みたいにたくさん売れますか?
小数加氏:年間販売計画数は7000台です。レブル250は足つきがいいという理由で乗っていただいている方もいらっしゃるので、CL250がそれと同じ台数が売れるとは思っていません。好みで選んでいただきたいという考えでラインナップを増やしています。
VTR250がなくなってしまい、丸目のヘッドライトのモデルがレブル250やCB250RしかなかったところにCL250という選択肢を増やさせていただきました。実は私も予約しています(笑)
CL250国内仕様主要諸元
・全長×全幅×全高:2175×830×1135mm
・ホイールベース:1485mm
・シート高:790mm
・車重:172kg
・エンジン:水冷4ストローク単気筒DOHC4バルブ 249cc
・最高出力:24PS/8500rpm
・最大トルク:2.3㎏-m/6250rpm
・燃料タンク容量:12L
・変速機:6段リターン
・ブレーキ:F=ディスク、R=ディスク
・タイヤ:F=110/80R19、R=150/70R17
・価格:62万1500円
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