
チェーンで有名なD.I.Dがなんと電動バイク「e-CONCEPT」を公開した。D.I.Dはサプライヤーとして様々な部品をバイクメーカーに供給しており、EVであればバイクを作れる技術を持っているのだ。
コンセプトはスーパーカブシリーズに近い
チェーンなら使っている! というライダーが多いだろうD.I.Dが、なんとバイクの完成車を東京モーターサイクルショーに展示した。その名もe-CONCEPTというコンセプトモデルで、今のところ市販は視野に入っていないようだが、会場での動画では走行も可能だ。
e-コンセプトを製作した目的はパーツサプライヤーとしての提案力を高めるためで、完成車を開発することで知見を深めていくことにある。今回のモデルではフレームやホイールが自社開発で、ハンドル下のロゴ「SRS AIRBUG」など必要な部品は供給を受ける想定だ。
そして、e-コンセプトのシルエットを見ても分かるとおり、ベンチマークはスーパーカブシリーズにあるようだ。定格出力は1kWなので原付2種のEVコミューターとして造りこまれている。電動ならではの特徴はシート下のユーティリティスペースで小ぶりなヘルメットなら入りそう。
そして、密かな見所はD.I.Dならではの前後ホイール。フロントはカブシリーズ定番の17インチスポークホイールとしているが、なんとチューブレス仕様なのだ。2022年型でキャストホイールを採用したスーパーカブ110と互換性があるように設計されているという。
現状、ホイールも発売予定はないが反響次第では!?

e-CONCEPT [D.I.D] こうしてみるとアンダーボーンの雰囲気がある。チェーンのD.I.Dなのにあえてスイングアームにチェーンカバーを装着しているのもカブのイメージだろう。

シャーシは鋼管ダブルクレードルフレームを採用し、シート下にはユーティリティスペースを確保。カブシリーズでは燃料タンクがあったスペースを小物入れにして電動をアピールしている。

メーターはカラーTFTディスプレイを採用し、様々な表示をループしていた。右側ハンドルには「R」ボタンもあるのでリバース(後進)もできそう。

電源はスマートキーを使用するようだ。注目はSRS AIRBUGの文字。ミニバイク用エアバッグはホンダなどが開発しており、それを導入する想定と思われる。

小型のヘッドライトやミラーマウントのウインカーなどコンセプトモデルらしい未来感のあるフェイスデザイン。D.I.Dの文字が先端に貼り付けられている。

コンパクトなテールまわり。ウインカーもビルトインされていると思われる。

フロントは17インチのスポークホイールでチューブレスのアルミリムを採用。7月発売予定のZ650RS用スポークホイールと同様に削り出しのハブで重量物のニップルを中央に寄せている。

リアは14インチのスポークホイールでチューブレスのアルミリムを採用。ハブはドラムブレーキを採用しており、このまま17インチ化してスーパーカブ110にも搭載できそうだ。

e-コンセプトの開発者のお二人もモーターサイクルショーを視察。車体を担当した大同工業製品技術部の馬場智和氏(右)とホイールを担当した林航平氏だ。
エヴァンゲリオンコラボチェーンは大反響、欲しい人は急げ!
大阪モーターサイクルショーで発表された初号機の”特別色彩”を纏ったEVA-01は、限定2000セットで4月下旬に発売される。これが大反響とのことで売り切れ必至の状況になりそう。装着したいライダーは早めの行動が吉だ。
EVE-01は、D.I.D最高峰のZVM-Xシリーズをベースにしたストリートチェーンで、サイズは520、525、530の3種類。1000cc以上のビッグバイクユーザー向けの製品だ。これに紫の黄緑のカラーとNERVやEVAレーシングのロゴをレーザープリントしている。

EVA-01 [D.I.D] ZVM-Xシリーズをベースに特別色彩を施したEVA-01。東京MCショーではショーケース内に弐号機も登場した。価格は2万6004円~3万360円だ。

東京MCショーには弐号機のパイロットであるアスカ役のエヴァレーシングRQ五十嵐希さんも応援に駆けつけた。マシンは2022年の鈴鹿8耐に参戦したZX-10RRだ。
e-CONCEPT主要諸元
・全長×全幅×全高:1910×750×1120mm
・ホイールベース:1350mm
・シート高:未発表
・車重:125kg
・乗車定員:2名
・モーター:未発表
・定格出力:1.0kW
・最大トルク:15.6㎏-m
・航続距離:68km
・ブレーキ:F=ディスク、R=ドラム
・タイヤ:F=17インチ、R=14インチ
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