
ヤマハ TRX850 オーナーレビュー
ウェビックコミュニティ「愛車を語ろう!」キャンペーンより、TRX850に乗る「アイボール」さんの熱い語りをご紹介!
良いところや不満なところなど、オーナーだからよくわかるTRX850のインプレ・レビューを語ってくれました。
1.【簡単な自己紹介】
かれこれ約40年のバイク歴に最近気がつき、バイクとの接し方も変わって来ました。レースの世界や峠へ、SS、スポーツタイプを乗り回し、その後はツーリング三昧、最近はただ近くを散策、たまに山道やオフ、あてのないツーリング。特に最近は仕事以上の必要以上のメンテナンス等楽しみ方も年と共に変化して来たように感じます。
その人生の中で、一目惚れのオートバイは数台、唯一所有したと言っても過言ではないマシンがこのTRX850です。
馴染みの店の最終型の売れ残り、購入を迷っているうちに同僚の先輩の希望も有り、購入を譲ってしまいました、その後、先輩の怪我がきっかけで私のもとにやって来てくれました、しかも数年落ちで整備の行き届いた極上車!ここから今に至るまでTRXとは16年の付き合いになりました。
パワーが無い、中途半端、古いデザイン、ドカ擬き等揶揄される事も多いマシンですが、自分にとっては間違いない相性の良いオートバイです。
2.【満足している点・長所】
普段は近所の山道ワインディングをツーリング、一定休暇時に長距離ツーリングの機会が多いかと思います。
購入当初は少し、マシンの走らせ方についてクセに悩みました、その後ベースセットの前後調整変更、二次減速をショート気味にしました。
調整の結果やはりヤマハマシンです、荷重は後輪重視、体重移動はしっかり車体に与えてあげ、ライダーが自ら操作する感覚が必要です。そうするとリアの細身タイヤが270度クランクからのトラクションでタイヤを潰すようにグリップを感じながら曲がって行きます。
更にフロントピッチを利用しながらリア中心に曲がって行くようにすると、フロントからの接地感も感じながら、綺麗に曲がって行きます。これは本当に快感ものです、あの平氏が8耐に使用しただけの事はあります。この旋回性能を知ってしまうと抜け出せなくなる、困ったオートバイです。サーキットではアンダーパワーかといっても一般道では全く困ることもないレベルです。
ツインの鼓動感や排気音、ファクトリーマシンに採用されるクランク角度からのエンジン特性は某GPライダーのスイートとのコメントも分かるような気がします。
燃費も良く、柔らか目車体のおかげか、なるべく丁寧に走らせるのが効いてかリッター20キロ以上です。更に丁寧さを心掛ければツーリング以外でもリッター20キロ以上は確実です。
このクラスでは軽量でも有って(とは言うものの装備重量200キロ超の車体です)、加速も悪くなく、高速移動もカウリング効果とSSより少し起きた姿勢で楽な部類です。
また、リアシート下収納性も重量物を入れ過ぎなければ結構有ります。容量の有るタンクは長距離移動時に助かります、形状もニーグリップしやすく、しかも非常に凝った手仕上げ造りのタンクです。更にヤマハ開発関係者の方から、エンジンは開発当初からパリダカ使用を目指して設計されている為、非常に丈夫だと伺いました。
レースタイプスクリーンが合うハーフカウルデザイン、手作りの美しいフレーム形状やアルミ多用したパーツ類、低いシート高も美点でしょうね。
3.【不満な点・短所】
何よりツインには珍しい不足している低速トルク感(私はリアスプロケ丁数アップで大分改善出来ました) 。
フロントライト、リアブレーキランプの形状は中型車両の流用なのでショボい印象が有ります。これが原因か400CC?と聞かれることが多々有り。
シートがシングルタイプの為、荷物積載性が低く、タンデムに関しては厚みのなさと共にほぼ非常事態用です。その非常時に困りそうな整備性が考えられていないプラグ交換方法。
フロントブレーキの節度感の無さも有ります。気を使わずかけると結構カックンブレーキです。対策はパッド選別交換で改善可能ですが。
劣化しやすく滑り易いシート表皮は難滑性の表皮変更が安全の為にもオススメです。
それとセッティングに依ってですが、フロントタイヤが純正サイズ60扁平の場合は16インチのような切れ込み方をする場合が有ります。これには70扁平タイヤ変更で解消します、尚切れ込む際のサインは接地感有りから無しに変わる瞬間かと思います。リアはタイヤサイズからか雑なアクセル操作の場合にグリップ破綻の場合もあります。
とにかく丁寧な操作がこのマシンに合っていて一番気持ち良く、爽快に速くも走れるコツかと思います。
とは言え、短所も全て少しずつ、自分に合わせる事が可能なのと、セッティングとチューニング整備する楽しみもあります。
4.【まとめ(こういう人におススメ等)】
たまに山道を気持ち良く走ってみたい、ツインの鼓動を気持ち良く感じたい、スーパースポーツのポジションがきつい等を感じる方は検討されても良いと思います。
今では長老オートバイ化して、純正パーツも欠品で手に入らない部品もあり苦労もしますが、自分にとっては非常に魅力的で本能に訴えるような魔性マシンです。ハマる人は深みにハマると言われる、通な方が喜ぶ車両かと思います。
今は自分のあの瞬間の一目惚れと第一印象は間違っていなかったと思います。
アイボールさん、TRX850愛がひしひしと伝わってくる語りをありがとうございました!
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