
ヤマハがモーターサイクルショーでYZF-R15とYZF-R125国内仕様を市販予定車として参考出品した。早速これに跨ることができたので、そのインプレッションや新たに判明した車両のディテールをお届けしたい。
目次
150、125とも前傾は意外ときつくない、足つき性も良好
国内で発売が確定となったYZF-R15とYZF-R125がついに初公開。早速車両を撮影し、跨ることができた。2022年に国内で発売されたYZF-R7と同じM字ダクト内にLEDヘッドライトを配置したスタイルはYZF-R25よりも進んでおり、小排気量ながら存在感は侮れない。
YZF-R15とYZF-R125は同系エンジンで排気量は異なるが、ボディは共通。前後17インチホイールはYZF-R7などと同じなので、125ccクラスのミニバイク感はない。それどころか、上位モデルと同じスタイルとなったことでRシリーズの風格が感じられる。
身長170cmのライディングポジションは、12インチモデルにありがちな窮屈さはなく、250ccクラスのスーパースポーツに近い。セパレートハンドルは少し高めにセットされているので、前傾がきつすぎることもなかった。ツーリングも日帰り程度なら十分楽しめそうだ。
体重65kgの足つき性は両足かかとがほぼ接地した。別記事のXSR125よりも足つき性は良好なので、日本仕様専用のシート高に設定されていると思われる。YZF-R125欧州仕様の825mm、YZF-R15インドネシア仕様の815mmよりも低めの数値になりそうだ。

身長170cmのYZF-R15のライディングポジション。YZF-R125も同じポジションになる。同じヤマハで比較するとYZF-R7より楽でYZF-R25より前傾している印象だ。

体重65kgのYZF-R15の足つき性。YZF-R125も基本同じ足つき性になる。本人的には両足ともべた足の感覚だった。YZF-R125とYZF-R15には日本語のラベルがついていたので国内仕様化されてシート高が下げれたかも知れない。

YZF-R15国内仕様 [YAMAHA] 2022年型でYZF-R7と同じスタイルに進化したR15の国内仕様。155ccの排気量にインドネシア仕様は約19PSのパワーを発揮する。

YZF-R7国内仕様 [YAMAHA] 同じカラーリングでYZF-R15と比較するとぱっと見では判別できないくらい似ているのが分かる。MT-07をベースにフルカウルでスーパースポーツ化した。

YZF-R15とYZF-R125は同じスタイルで、縦型のテールランプはYZF-R1から受け継いだRシリーズのアイデンディ。フォークマウントのセパハンはアップマウントされている。

同じ角度でYZF-R7と比較するとハンドルの高さの違いが際立っている。YZF-R15とYZF-R125は、日常の使い勝手も考慮したコンセプトというのが分かる。

YZF-R125国内仕様 [YAMAHA] フロントフェンダーに原付2種の識別表示が貼られていることからも日本仕様化が進んでいるのが分かる。モーターサイクルショーにはオプション付きが展示される。
トラコン&シフターもオプション設定! 日本発売は2023年7月以降か
モーターサイクルショーで市販予定車として展示されたYZF-R15とYZF-R125は試作車でスペックなど詳細は未発表だ。装備は、フロントに倒立フォーク&ディスクブレーキを採用し、リアはリンク付きモノサスペンションとディスクブレーキと必要十分な足まわりとなる。
今回の撮影車で明らかになったのは、YZF-R15とYZF-R125にはメーターの表示からトラクションコントロールとクイックシフター(オプション)が装備されること。また、電話着信のインジケーターがあることからスマホ及びアプリ連携対応になるのも間違いないだろう。
予想発売時期は2023年7月以降で、価格は現状不明。続報が入り次第お伝えしたい。

フロントはYZF-R15インド仕様では径37mm倒立フォークに径282mm+2ポットキャリパーのブレーキを装備している。写真で見る限り同一のパーツに見える。

リアブレーキはYZF-R15インド仕様では径220mm+1ポットキャリパーを採用。鉄製のメインフレームに対してアルミ製のスイングアームを採用しており、バネ下重量を軽減している。

まるでYZF-R7のような顔まわり。M字ダクトは本来はラムエアダクト吸入口だが、このスペースをLEDヘッドライトの設置に活用している。

テールランプは縦型LEDを採用。両脇のテールカウルをダクト状にしているのもYZF-Rシリーズの共通スタイルで、YZF-R15とYZF-R125でも再現されている。

国内仕様化が進んだYZF-R15とYZF-R125の展示車両に装着されていたメーターは、スマホ対応の液晶タイプだった。TCS=トラクションコントロール、QS=クイックシフターの表示も確認できる。

右側のスイッチボックスにメーターを操作するスイッチが用意されている。セルとキルスイッチは一体型タイプだ。

オプションパーツ付きのYZF-R125はクイックシフターを装着している。クラッチとアクセル操作が不要でギアチェンジが可能。海外仕様の例からアップのみ対応と思われる。

オプションパーツ付きのYZF-R125は、アクラボビッチ製のマフラーを装着。「R DNA」とマーキングされている。

オプションパーツ付きのYZF-R125は、可倒式レバーを装着している。こちらにも「R DNA」とマーキングされている。

オプションパーツ付きのYZF-R125は、スライダーも装備している。

オプションパーツ付きのYZF-R125は、テールバックも装備している。
2022年型YZF-R15インド仕様主要諸元(参考)
・全長×全幅×全高:1990×725×1135mm
・ホイールベース:1325mm
・シート高:815mm
・車重:141【137】kg
・エジンン:水冷4ストローク単気筒SOHC4バルブ 155【155.9】cc
・最高出力:18.4【19.3】PS/10000rpm
・最大トルク:1.4【1.49】㎏-m/7500【8500】rpm
・燃料タンク容量:11L
・変速機:6段リターン
・ブレーキ:F=ディスク、R=ディスク
・タイヤ:F=100/80-17、R=140/70R17【140/70-17】
※【 】はインドネシア仕様
2023年型YZF-R125欧州仕様主要諸元(参考)
・全長×全幅×全高:1990×715×1045mm
・ホイールベース:1325mm
・シート高:820mm
・車重:144kg
・エジンン:水冷4ストローク単気筒SOHC4バルブ 125cc
・最高出力:15PS/10000rpm
・最大トルク:1.16㎏-m/8000rpm
・燃料タンク容量:11L
・変速機:6段リターン
・ブレーキ:F=ディスク、R=ディスク
・タイヤ:F=100/80-17、R=140/70-17
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