
2023年モデルのオフロードコンペモデルを発表したハスクバーナモーターサイクルズ(以下=ハスクバーナMC)。今回は、4ストロークモデルのFE350とFE501の排気量による違いをレポート!
文:谷田貝洋暁/写真:関野 温排気量が小さいから扱いやすいとは限らない
ほぼ同じ車体に、排気量の違う4ストローク単気筒エンジンを搭載するハスクバーナMCのエンデューロモデルFEシリーズ。今回は、349.7㏄エンジンのFE350と、510.9㏄エンジンのFE501を乗り比べてみた。普通に考えれば、排気量の大きいエンジンの方がよりパワーが増えるぶん扱いが難しくなるハズなのだが、ことハスクバーナMCのエンデューロモデルにおいては逆だと感じた。
確かに乗ってみると車体はFE501の方が大柄に感じる(実際はほぼ同寸で重さは1.6㎏ほど重いくらい)ので、ウッズなどの細かいマシンコントロールが必要になるセクションではFE501の方が扱いが少しだけ難しかった。ただエンジンレスポンスに関しては、FE501の方が圧倒的に低速トルクに余裕がある。難所の上り坂などで余裕がなくなっているときなど、煩雑なギヤチェンジやクラッチワークを行なわずとも、スロットル操作一つで登っていってくれるような楽さがある。よりズボラな運転が可能。
一方のFE350。エンデューロマシンとしての車体とエンジンとのバランスはこちらの方がいい気はするのだが、よりシビアなコントロールが必要になる。スロットルに対するエンジンレスポンスも吹け上がりがいいぶん、過敏で扱いにくい感じ。ウッズなどのテクニカルで加速区間が少ない場面などでも、この鋭い加速のおかげでライバルを抜き去れるというわけだ。
総じてFE350の方がピーキーで扱いにくい印象を受けた。ファンライドのためのFE501と、勝つためのFE350というコンセプトの差だ。
情報提供元 [ タンデムスタイル ]
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