
台湾ブランド“キムコ”を代表する大型スポーツスクーター・AK550のフィロソフィーを投入して誕生したミドルクラスのスクーター‟KRV180TCSˮ。他とは一線を画する部分はどこかを、乗って体感して理解した。
文:濱矢文夫/写真:南 孝幸走りへのこだわりを随所に感じられる作り込み
乗った感想をつらつらと書いて、最後にまとめようと思ったことを、がまんしきれずに最初にいおう。これはかなりのスポーツスクーターである!“な〜んだそんなことか”と思ったあなた。スポーツの解釈はいろいろある中でも、この排気量のスクーターとしてはトップクラスだと断言しよう。いい切っても怒られない自信がある。
ツリ目で尖ったところが多いアグレッシブな造形をしたスクーターは多い。それでちょっと軽快に走れれば十分にスポーティ。しかし、これはそのレベルから頭ひとつ抜けている。走り出してすぐに驚いたのは前後足まわりの剛性感と路面追従性の高さ。路面の凸凹や段差をスクーターで通過すると、ガタガタとした手応えでとっちらかることがある。KRV180TCSはこの安っぽい動きが実に抑えられていて、大きめのショックもしなやかにいなして収まりがいい。正直、乗る前はそれほど期待していない気持ちもあったから、ハッとした。フルブレーキングしたときの感触もいい。
情報提供元 [ タンデムスタイル ]
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