これまで市販された二輪車をあれこれ振り返ってみると、市場に受け入れられず人気薄で短命に終わったモデルや、メーカーサイドの戦略変更なども理由となって短期間で廃止になった機種を思い出すことがあります。今回はその中から、「現代だったらもっと支持を集めたのでは?」というバイクを、筆者の主観を交えつつ何台かピックアップしてみました!

いつの時代にも短命バイクは存在する

人の好みは千差万別。バイクメーカーは、ユーザーの好みを幅広く調査し、市場の動向やトレンドも常に意識しながら新型車を開発しています。メーカーというのは商売ですから、当然ながら「まあ、売れなくてもいいか……」なんて気持ちで新型車を発売することはありません。すべてのバイクに対して、そのカテゴリーや排気量帯などにより販売台数に違いがあるとはいえ、ある程度の販売台数を見込んでいます。

ところが、バイクのプロフェッショナルであるメーカーがさまざまなことを一生懸命考えて販売したのにも関わらず、販売不振で極めて短命に終わるバイクというのが、時代ごとに必ずあります。そしてその中には、「現代に同じカタチあるいはコンセプトで発売したら売れそうなのに」という機種も……。

そこで今回は、筆者の主観で“時代を間違えて短命に終わったバイク”を5台セレクト。コロナ禍以降の中古車価格は高騰しており、しかも短命で現存数が少ない希少車だからこそ価格が高めという背景も考えられるとはいえ、現在の中古価格を調べることで、現代ならある程度の人気が集められそうだという裏づけとしてみました。

天下のホンダにも不人気短命バイクはたくさんある

2008年デビューのDN-01。2年目となる2009年のリリースには国内年間販売計画台数が300台と、初期型の1/10の規模でした。

 

21世紀に入ってから新型として登場したバイクだけを考えても、短命に終わったバイクは数多くあります。

例えばホンダのDN-01は、2008年に発売が開始されて、わずか3年ほどで生産終了。こちらは、独自技術のロックアップ機構付き油圧機械式無段変速機であるHFTを採用しているのが特徴でした。従来のオートマチック変速二輪車にはないダイレクトなレスポンスを追求した機構でしたが、それまでにない構造ということもあり整備は困難。

しかし販売不振に終わった理由は、680ccで123万9000円という当時としてはかなり高額な価格設定や、新しいコンセプトの具現化を狙ったことによる、クルーザーともスクーターともスポーツモデルとも異なる異質な存在でした。

DCTが導入されたモデルの中で近未来的なデザインで話題となったのがNM4。しかし、長くは続きませんでした。

 

ちなみにホンダは、このDN-01とほぼ入れ替わるカタチで、DCTというオートマチック変速機構を二輪車では初採用したVFR1200Fを2010年に市場投入。DCTはその後にホンダのAT機構としてはメジャーな存在となり、NC700/750系やゴールドウイングやCRF1000/1100アフリカツインシリーズなど、多くの車種に搭載されています。ただしこのDCTを採用したモデルの中にも、2014年に市販が開始されて2019年に生産が終了されたNM4シリーズのように、ひっそりと終了したモデルもあります。

しかしDN-01やNM4シリーズというのは、かなり個性的なルックスをしており、とくにNM4は生産終了から日が浅いことも考えると、いま蘇らせたからといって大ヒットになりそうな雰囲気はありません。そこで、現代のトレンドを考慮しつつ、時代をより遡りながら、「いまなら流行りそうな短命バイク」を挙げてみました。

いまなら流行りそうな短命バイクはコレだ!

ドゥカティ SPORT 1000 S

トレンドをあまりに先取りしすぎたイタリアン

ドゥカティは2005年から、スポーツクラシックシリーズを展開。そのスタンダードモデルとしてラインアップに並んだスポルト1000をベースに、ロケットカウルを装着するなどしてよりカフェレーサー風に仕上げたのが、2007年に登場したスポルト1000Sでした。

エンジンは992cc空冷デュアルスパークLツイン。リヤサスこそツインタイプですが、倒立フロントフォークや320mm径フロントブレーキディスク&ブレンボ製キャリパーなど、運動性能を高めるパーツも多数導入されていました。

そのコンセプトは、まさに現代の“スポーツヘリテージ”そのもの。ただし、ドゥカティみずからがスクランブラーシリーズでヘリテージというカテゴリーを推し、同じタイミングでBMWがRnineT、ヤマハをはじめとする日本メーカーがさまざまな機種で続き、世界各国でネオクラシック系スポーツの人気が高まるまでには、まだちょっと早すぎました。というわけでこちらは、2009年に生産終了。3年の短命かつ新車人気が低めだったので販売台数が多くなく、中古車は人気です。

ホンダ XL230

現代ならネオクラシック系としてウケそう

2002年4月に発売が開始され、車体色を含めて一度も変更されることなくわずか3年で廃止されたのがXL230。搭載されているエンジンは223cc空冷単気筒で、トレッキング系デュアルパーパスモデルのSL230譲りでしたが、車体はリヤショックをツインタイプとするなど、専用設計が施されていました。

デザインモチーフは、1973年に発売されたエルシノアMT250や1975年のXL125。トライアルタイプのブロックパターンタイヤこそ履いていますが、基本的にはファッション重視のストリートバイクです。

あの当時、このクラスにはヤマハのTW225やカワサキの250TR、スズキのグラストラッカーシリーズやバンバン200、同じホンダのFTRなどもいて、かなりの飽和状態。これらの車種よりもさらにオフロード寄りの雰囲気だったことも、敬遠される理由だったのかもしれません。でもライバル不在の現代なら、支持を集めそうな気がするのですが……。

スズキ GS1200SS

スポーツヘリテージの概念を20年前に!

1980年の鈴鹿8時間耐久ロードレースで優勝した伝説のGS1000Rレーサーがデザインモチーフ。開発ベースはイナズマ1200で、1156cc油冷並列4気筒エンジンを鋼管フレームに搭載しています。

初登場は2001年で、翌年には燃料タンク形状と給油口の形状を変更して、より耐久レーサーらしいイメージに。また、初代は速度計が液晶デジタル表示だったメーターは、指針式2連タイプに刷新されました。しかし、その後しばらくしてひっそりと姿を消しました。

あの当時、GS1200SSに対するユーザーの評価は、「時代遅れの奇妙なスタイル」というようなものが主流。2001~2002年というのはリッタースーパースポーツ全盛期でもあったので、まるで受け入れられることはありませんでした。しかし現代なら、まさにスポーツヘリテージ系の“ど真ん中”。中古車価格がかなり高騰していることも納得できます。

ヤマハ ルネッサ

時代的には合っていたはずなのですが……

1992年から発売されていたSRV250をベースに、燃料タンクを含む外装類を専用化し、カフェレーサースタイルを確立。ロングストロークタイプの248cc空冷OHC2バルブVツインエンジンを搭載しています。「カフェレーサー」という段階で、現代のトレンドに完全マッチ。しかも、このクラスの空冷Vツインを現代の排ガス規制に適合化させるのは現実的ではないでしょうが、YZF-R25系の水冷並列2気筒なら……なんて考えさせられてしまう、いま見ても美しいデザインです。

しかしこのモデル、新車販売当時は不人気で、1996年に新発売されたものの、1999年後半にはラインアップから消滅。あの当時、SR400などのストリート系バイクはちょっとしたブームとなっていたので、狙いは悪くなかったと思うのですが、あの頃のユーザーニーズとはちょっと違っていたようです。

ホンダ PS250

もう一度挑戦してほしいレジャーバイク

ビッグスクーターブーム全盛期の2004年に新発売され、2005年末には角型ヘッドライトが丸型デュアルタイプに変更されるなどのマイナーチェンジを受けたものの、2007年ごろに販売終了となったのがPS250。

ゴージャス装備のスクーターが多かったあの時代に、「ラフ・タフ・ブコツ」をキーワードに装備を簡素化しつつ、起こすことでライダーの背もたれとしても使用できるタンデムシートを採用していました。

タンデムシートを起こすと、その下には広大な荷台が出現。ヘッドライト上部もキャリアとして使用できる構造で、メットインスペースこそありませんが、タンデムシートの下側には小物入れも備えていました。キャンプブームが続く現在なら、アウトドアが似合うPS250はもっと人気になっていたはず。生まれた時代が早すぎたとしか思えません。

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コメント一覧
  1. Nobu-san より:

    モデルの選択のセンスが良すぎです。すごい!

  2. 匿名 より:

    ルネッサ、SRVで900〜1000cc位が出たら欲しいかも?

  3. Innocentman より:

    今見てもやっぱりいらないな。
    どれもビジュアル表現とバイクの特性が一致してないキメラに見える。
    見慣れてないから拒否されてるだけで、拒否するのは頭硬いとかって発想は甘えだというのが良くわかる。

  4. 匿名 より:

    今でもルネッサは購入を考える
    カフェレーサースタイルの空冷Vツインで車検要らずっていいよね

  5. 匿名 より:

    ビジュアル表現とバイクの特性が一致してなきゃ認められないのは老害の発想だとよく分かる。

  6. 匿名 より:

    ビジュアル表現とバイクの特性が一致してなきゃ認められないのは老害の発想だと良く分かる。

  7. Klx250乗り より:

    SUZUKIのSW-1は現行であればほしいなぁ……
    ベスパのように豊かな流線型と落ち着いたデザインを今に蘇らせてほしい

  8. 匿名 より:

    それって
    SAKURAですか?
    モーターショーで見た?

  9. 匿名 より:

    PS250は今マジで欲しい
    今ならだいぶ売れるんじゃないかな

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