ウェビックコミュニティのMyバイクより、実際に乗っている・乗っていたオーナーの声を基に様々なバイクを紹介する「オーナーレビューまとめ」。
今回は、ヤマハ「MT-09」についてオーナーの生の声をお届けします!
目次
ぶっちゃけヤマハ「MT-09」ってこういうバイク!!
MT-09を紹介するうえでまず語るべきは“直列3気筒”というエンジン形式でしょう。バイクのエンジンには、単気筒、2気筒、4気筒などの気筒形式はよく見かけますが、“直列3気筒”というシリンダーが3つ並んだレイアウトを採用するモデルはそれほど多くありません。現状“直列3気筒”のバイクを有しているメーカーは、ヤマハと、イギリスのトライアンフ、それからイタリアのMVアグスタぐらいのものです。
またこの“直列3気筒”はエンジンフィーリングもちょっと特殊。ピストンが前後する直線運動を円運動に変換するレシプロエンジンはどうしても振動が発生します。この振動を“直列3気筒”はお互いのピストンの動きで完全に打ち消す事になります。つまり振動を消すためのバランサーが必要ないためエンジンがまずコンパクトになります。
エンジンのフィーリングに関しても、余計なオモリであるバランサーなく、しかもお互いのピストンの慣性力を打ち消すということは、スロットル操作に対してリニアに吹け上がり、またスロットルオフ時にも慣性トルクが少ないエンジンになります。よく「“直列3気筒”エンジはリニアな吹け上がりが…」なんて表現がされますが、その理由はこの振動を打ち消し合うクランクレイアウトにあるというわけです。
さてそんな稀有な“直列3気筒”を引っ提げて2014年にMTシリーズとして登場したMT-09ですが、かなりその存在は異質でした。姿形こそネイキッド風のスタイルですが、MTシリーズとしてモタードの要素が組み込まれていたからです。モタードとは、オフロードバイクの車体に前後17インチのオフロードタイヤを履かせ、サスペンションセッティングをロード向けにリファインしたバイクのジャンルですが、このMT-09にもモタードのDNAが脈々と息づいています。
しかも登場当時のMT-09には、スリップダウンを防ぐトラクションコントロールシステムが付いておらず、乗り手を選ぶようなじゃじゃ馬でした。その後はトラクションコントロールが付くなど、エンジンの最高出力をアップしながらも乗りやすくリファインするようなモデルチェンジを繰り返してきました。ただ、2020年の車体の完全刷新を伴うフルモデルチェンジでは、それまでの“乗りやすくする”モデルチェンジから一転して、じゃじゃ馬感を取り戻すような進化をしています。
車体におけるMT-09の特徴は、サスペンションのセッティングが一般的なロードバイクに比べて柔らかく、よく動くモタード的な味付けになっていることでしょう。前後のピッチングモーションが大きいこのあたりの乗り味は、乗り手によって好みが分かれるところですが、じゃじゃ馬のような乗り味が好きな人にはぴったりハマるはずです。
一方、いわゆる見た目通りの“ネイキッドらしい走りがしたい”というライダーは、上級仕様の“SP”を選ぶといいかもしれません。価格は15万円以上アップしてしまいすが、サスペンションがKYB製フロントサスペンション&オーリンズ製フルアジャスタブルサスペンションと高級になり、そのセッティングに関してもサーキットでタイムが出すような“ロードバイク風”のセッティングが施されています。モタード風のスタンダードと、ロードスポーツ風の“SP”と、異なる味付けがサスペンションによって施されています。
https://news.webike.net/bikenews/209619/WebikeユーザーはMT-09をどう感じている?
MT-09
新車平均本体価格:116.75万円
中古車本体価格:88.82万円
口コミ件数:192件
※データは2023年2月9日現在
オーナー平均満足度は5点満点中で3.79(評価人数: 1,377人)
特筆すべきは走りが4.5点以上と高得点をマークしていることでしょう。軽快でキビキビとした走りと、トルクフルな加速力が評価されているようです。加えて、取り回しとルックスも4点以上と高評価でした。
また、積載性の評価は2.35点と低めですが、スポーティな走りを楽しむネイキッドマシンとして楽しんでいるオーナーが多く、積載性への不満の声はあまりないようです。
MT-09のざっくりまとめ
よいところ
・パワフルなエンジンと軽量な車体
・攻撃的なスタイルにベタ惚れ
・最新電子制御で乗りやすい
・シートが細いので足つきが良い
・サウンドデザインされた三気筒エンジンがメチャ気持ちいい
悪いところ
・ハンドル切れ角の少なさ
・車体が軽い分、強風の横風を食らうと怖い
・顔つきは好みが分かれる
・積載性は皆無
・価格なりのチープな部品が気になる
MT-09オーナーの声
ここでは数ある口コミの中でも特に印象的だった声を紹介します。
購入動機・用途・比較車種 | MT-09が気に入って1st・2ndと乗り継いで来た者として、3代目の飛躍的な進化は見逃せなかった! |
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長所・満足な点 | 予想通りの走り・機能・性能の進化! |
短所・不満な点 | ハンドル切れ角の少なさ 狭い道でのUターン時やガレージ・駐輪場での取り回しが大変かなと(旧型では普通の切れ角で気にならなかったのに) |
これから買う人へのアドバイス | 買って間違いのない楽しいバイク!おすすめです!(だけど、残念ながら車両自体が手に入りにくいかなと) |
購入動機・用途・比較車種 | キビキビ走れて、軽く、街乗りもこなせるバイクを探していました。 KTM DUKE890R、CBR650Rなど検討した結果、一番コスパに優れ、評判の高いこれを選びました。ちょうどキャンセルが出て飛びつきました。 |
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長所・満足な点 | 【乗りだし】 1.とにかく軽快。元気。ツキが良い。高速走行でも安心。 納車して350km程度走りましたが、すぐに慣れ、自分の今日の気分に合わせてモードを切り替えて楽しめます。特にカラダの痛いところもなく、疲れ知らずですね。 2.振動は覚悟していましたがエンジンのザラザラ感の割には少なく、高速巡航時でも問題ありませんでした。個人的な感覚ではBMW S1000Rの1/4、CBR1000RR-Rの3/4ぐらいです。 【約500km、高速、峠を走ってみて】 |
短所・不満な点 | 【乗りだし】 1.クラッチとブレーキレバーの位置がうまく合わない。特にブレーキはダイヤルを5にしても遠く感じます。クラッチは軽いのでもう少し慣れれば問題ないかもしれません。 2.後は皆さんも指摘いただいている通り、Uターン時のハンドル切れ角ですかね。。SSはタンクに指が挟まるので気になりませんが、バーハンは切れる感覚があったので途中でガコッ。。慣れれば寝かせれば良いので問題ないかもしれませんが。。 【約500km、高速、峠を走ってみて】 |
これから買う人へのアドバイス | 乗り始めて間もないですが、乗って楽しいバイクです。3気筒のツキも良いです。サスやブレーキはまだなじんで無いですが、特に不安もありませんでした。
取り回しも楽ですし、お勧めです。嫁さんには「あら、小さいのにしたのね」と言われました(笑) |
購入動機・用途・比較車種 | 見た目が気に入りすぎて衝動買い |
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長所・満足な点 | とにかく電子制御モリモリで現在出来うる技術を市販車で積めるだけ詰めてみました!って言うような走りとしての装備が豪華なバイク。 純粋に「疾走る」ことを第一に考えたバイクらしいバイク。 軽い、曲がる、速くも遅くも自由に走れる。 |
短所・不満な点 | マスの集中化の為のデザインが嫌いな人には嫌いかも。 積載性は皆無。 あとギッチギチにパーツを詰め込んでるのでメンテナンス性は最悪。 |
これから買う人へのアドバイス | MT-09は暴れ馬すぎてとても扱いきれないと頻繁に耳にしますがそんなことはないです。 確かにリミッター外してアクセル操作を雑に扱えばフロントは上がるわ振り回されるわ大変なことになりますが、それは他のバイクでも同じです。多気筒大型バイクはどれもそういうものです。 まずはリミッターのかかったモードで丁寧なアクセルワークを身に着け、焦らずバイクも自分もゆっくり慣らして行けばとても素直な走りをしてくれる良いバイクです。 特に今回、電子制御が多数追加された21年式のMT-09は非常にアシストしてくれるので初心者にもおすすめできます。 |
購入動機・用途・比較車種 | 【購入動機】 versys650の経年劣化により乗り換え。 【用途】 サーキット、安全運転系競技、ツーリング、時々ジムカーナ。 【比較車種】 Z900、ZX6R、MT07 |
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長所・満足な点 | 【走り】 使いこなすことは無理な位オーバースペック。 クイックシフター、クルーズコントロールは感動する程便利。 軽く、ホイールベースも短いのでクイックに向きが変わる。 【見た目】 評判は良くないが、個人的には一眼のヘッドライトが気に入っている。 |
短所・不満な点 | 【走り】 ハンドル切れ角が少なすぎる。 最少回転半径3.4m(一般的なネイキッド2.7m)では安全運転系の遊びは無理。 千鳥、レムニーがクリア出来ない。 |
これから買う人へのアドバイス | コストパフォーマンスがとても良いバイク。 積載性が悪いのでツーリングフックのプチカスタムやサイドパニアのオプション追加を検討した方が良いのかもしれません。 |
MT-09のライバルをチェックする
“直列3気筒”エンジンで有名なのはイギリスのトライアンフです。トライアンフでは、復活後の1990年からは“直列3気筒”のモデルに特に力を入れており、現代では、直列3気筒=トライアンフ的なイメージが出来上がっています。トルク発生がリニアで、スロットルオフ時のトルクの切れがいいのが“直列3気筒”エンジンの特徴ですが、トライアンフのラインナップならどの排気量帯でも、この“直列3気筒”らしさが味わえます。
また同じMTシリーズには、YZF-R1譲りの直4エンジンを搭載したMT-10、270度クランクレイアウトのパラレルツインエンジンのMT-07などが存在します。特にMT-07は200ccほど排気量が少なくなり、車体もコンパクト。価格的にも30万円近くお求め安くなっています。
それでは、ライバルの口コミが気になる方は、コチラもチェックしてみましょう!
※オーナー平均満足度や口コミ数は2023年2月9日現在です。
SPEED TRIPLE 1200 RS
オーナー平均満足度:3.75(評価人数: 23人)
新車平均本体価格:204.4万円
中古車平均本体価格:175.92万円
口コミ件数:1件
MT-10
オーナー平均満足度:3.51(評価人数: 231人)
新車平均本体価格:201.82万円
中古車平均本体価格:131.07万円
口コミ件数:41件
MT-07
オーナー平均満足度:3.93(評価人数: 731人)
新車平均本体価格:81.02万円
中古車平均本体価格:64.69万円
口コミ件数:127件
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