
ヤマハが欧州の公式YouTubeで2022年10月からYARD BUILT(ヤードビルト)の動画を更新中だ。ベース車両は新型XSR900で、2月7日に公開されたエピソード4でフルカウルのモックアップをスキャンして3Dデータ化が完了。まさか量産も視野!?
仕上がった姿はOW74風のフルカウル、レトロフィットもあり
これまで数々の名作が生まれたヤードビルトのベースに選ばれたのはXSR900。これをベースにカスタムプロジェクトが進行中だが、完成したモックアップはフルカウルと言えどもクラシック路線。FZR750(OW74、1985年)風の角張ったスタイルにベテラン層の注目が集まりそうだ。
前回の動画ではモックアップが完成間近で終了しており、エピソード4ではそのスタイルの全容が確認できるようになった。FRPカウルを作る行程としてはモックアップの形状からメス型を製作するのだが、ヤードビルトでは形状をスキャンして3次元CADモデリングを実施している。
データ化の次はこれを3Dプリンターで出力する。さらに、出力したカウルから型を用意しての量産も可能だが、果たしてどこまでやるのだろうか。ヤードビルトカスタムは車両としての販売は考えにくいが、パーツ単位での発売は考えられるだろう。
2024年には、ヤマハからMT-09をベースにしたYZF-R9がデビューすると予想されており、レトロフィットのXSR900フルカウル改とYZF-R1風のYZF-R9が出そろうとより盛り上がるはず。完成が楽しみだ。

XSR900フルカウル改のモックアップが完成。ネオクラシックのスーパースポーツはこれまで発売されていないが、結構支持されそうな味のあるスタイルだ。

出来上がったモックアップは、コンピュータに取り込んでデザインを調整し、3Dの図面に変換。これを3Dプリンターで出力したものを原型に型を製作する流れのようだ。

2022年型XSR900 [YAMAHA] 新型MT-09をベースにフルモデルチェンジしたXSR900。888ccの新エンジンやIMU検知のトラコン、スライドコントロールなどを採用し電子制御も大幅に進化した。
【スクープ】YZF-R9はMT-09ベースのスーパースポーツ
ヤマハは、ネイキッドスポーツ/ネオクラシック/スーパースポーツの3車をラインナップするプラットフォーム戦略を推進しており、2022年に出そろったMT-07/XSR700/YZF-R7だけでなく、海外では125ccと150ccクラスでもこれを推進している。
そして、いよいよ2024年には、MT-09ベースのYZF-R9が発売されると予想される。その姿は、YZF-R7のようにM字ダクト内にLEDのヘッドライトが設置され、Rシリーズのイメージを踏襲しているようだ。並列3気筒エンジンはMT-09で120PSを発揮することから、生産終了したYZF-R6の領域もカバーできるだろう。

YZF-R9 [YAMAHA] 画像は編集部が制作したCG。予想登場時期:2023年秋
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