
ウェビックコミュニティのMyバイクより、実際に乗っている・乗っていたオーナーの声を基に様々なバイクを紹介する「オーナーレビューまとめ」。
今回は、BMW「G310R」についてオーナーの生の声をお届けします!
目次
ぶっちゃけG310Rってこういうバイク!!
G310RはBMWのミドルスポーツネイキッド。同社では「ロードスター」とカテゴライズされていますが、これは一般的にはネイキッドバイクを指すと考えて間違いありません。車名の末尾にある「R」は「Roadster」の頭文字です。
G310Rが発表されたのは2015年のミラノショー。日本国内へのデリバリーは2017年からスタートしました。大型バイク専業メーカーと受け取られがちなBMWですから、久々となる普通二輪免許で乗れるモデルとして大きな話題となりました。しかも、価格は国産250ccクラスのネイキッドモデルと同レベル。ヨーロッパを代表する、プレミアムなバイクメーカーであるBMWの車両に、入手しやすいプライスタグが付けられていることは、ライダーにとっては嬉しいことです。
この異例な低価格の秘密は、生産拠点にあります。BMWはドイツのメーカーですが、G310RはインドのTVSモーターカンパニーで生産されています。これは、製造コストを引き下げると同時に、G310Rの主要マーケットであるアジア圏に拠点を置くことで、開発やサービスの効率化を狙っての戦略でしょう。
G310Rのエンジンは排気量312ccの、水冷単気筒DOHC4バルブ。そこだけ切り取ると、日本のレギュレーションでは中途半端に感じられる排気量以外に取り立てて特徴的な部分はありませんが、実はエンジンにこそBMWらしい先進性と独自性が感じられるトピックがあります。それは、後方排気を採用していることです。
一般的なエンジンでは、吸気システムをエンジン後方に配置し、排気ポートは車体前方を向いています。それが、G310Rでは180度向きを変え、前方から吸気して後方に排気する構造がとられているのです。同時にシリンダーを後傾させて吸気システムのスペースを確保しています。
こうした設計によって、バイクを構成するパーツで単体では最も重いとされるクランクシャフトを、車体のより前方に配置することが可能になりました。つまり、重心位置が通常より車体の前側に設定され、前輪への荷重が増大。安定感と運動性を、高い次元で実現しています。キレの良いコーナリングと優れた直進安定性は、排気量は小さくともBMWらしさを存分に味あわせてくれるものです。
2020年には初のビッグマイナーチェンジを敢行。最も重要な変更点はEuro5排気ガス規制に対応したことですが、電子制御スロットルや灯火器類のフルLED化、外装パーツがリニューアルされるなど、ますます魅力を増しています。
WebikeユーザーはG310Rをどう感じている?
G310R
新車平均本体価格:68.1万円
中古車本体価格:43.55万円
口コミ件数:12件
※データは2023年2月6日現在
オーナー平均満足度は5点満点中で3.88(評価人数:75人)
特筆すべきは燃費、ルックス、とりまわしが4点と高得点をマークしていることでしょう。走りは4点に惜しくも届きませんでしたが、G310Rの軽快な走りを評価する声は多く、ツーリング、街乗りとどちらのシーンでも活躍してくれているようです。
一方、メンテナンスコストが高い、カスタムパーツが多くない、積載スペースが少ないといった声も見受けられますが、それを補えるほどの魅力があるのがG310R。バイクの初心者、小柄なライダーでも存分に楽しむことができるうえ、BMWというブランド力まで付いてくる! それでいて、価格もBMWとしてはリーズナブルなので迷っている方は一度、ディーラーで試乗してみるのがいいでしょう。
G310Rのざっくりまとめ
よいところ
・BMWブランドは絶大
・中回転域からの加速も気持ちいい
・ヒラヒラ軽やか
・取り回しが非常に楽
・燃費は最高で37km/L、悪くても33km/L
・ETCも標準装備
・セカンドバイクにもおすすめ
悪いところ
・積載スペース皆無
・プラスチック部品が多め
・振動がつらい
・時速100km/h以上の高速巡航には不向き
・パーツが少ない
・レバーが遠い
G310Rオーナーの声
ここでは数ある口コミの中でも特に印象的だった声を紹介します。
長所・満足な点 | 車重が軽くコーナーでのヒラヒラ感がたまらなく良い。ツーリング先であまりかぶらない。車重が軽い分取り回しがしやすい。 |
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短所・不満な点 | ここ一発の加速が大型にはかなわない。大型メインのツーリングではワイディングでついて行くにはそれなりに頑張らないといけないので疲れる。高速がメインになると、常に高回転になるため辛い。 |
これから買う人へのアドバイス | 外車の中でも比較的足付きも良く、すごく乗りやすいバイクなので初心者でも女性でも安心して乗れる。 大型持ちのセカンドバイクにもおすすめ |
購入動機・用途・比較車種 | 買い替え前も同じG310Rに乗っていましたがエンジントラブルにて買い替えを検討。 他車を試乗した際、乗り味がかなり違っており(乗りにくかった)ため何にしようか検討していた時、G310Rがたまたま入荷し、半年乗って慣れていたということもあり同じバイクにしました。 |
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長所・満足な点 | 長距離(と言っても400kmが最長)の日帰りツーリングでも疲れないところ。さすがBMWだと感じます。 吹け上がりが良いエンジンは中回転域からの加速でも気持ちいいです。 |
短所・不満な点 | 収納スペースがほとんどありませんので、ツーリングにはシートバッグなど必須。 カスタムパーツは少ないです。 |
これから買う人へのアドバイス | 購入価格は同クラスの国産車と変わりません。 他人と違うバイクに乗りたい方に。私はまだ同じバイクに乗っている人には出会ったことがありません。 カタログスペックだけでは国産車に見劣りしますが、数値では表せないところでの絶妙な乗りやすさがあります。 |
購入動機・用途・比較車種 | 免許を取ってもバイクに乗らないかみさんにGROM買い与えたら自分も乗りたくなり、普通二輪で乗れるバイクをBMWが出すってんで試乗に行ったら契約してた笑 |
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長所・満足な点 | 何と言っても乗ってて楽しくて仕方ない。 コーナーで転ぶ気がしないデキの良さ。 売れてないのか生産が追いつかないのか、他に乗ってる人を見ない(2017年現在)ので目立つ(?)。 「BMWに乗ってる」と言うとなぜか「おお~」と言われる。 |
短所・不満な点 | 純正オプションにセンタースタンドがあったので一緒に注文したものの、その後ディーラーに「2017年式はフレームの関係でセンタースタンドが付きません』と言われ返金されてしまった。ETCも付けたのにそのあとETCは標準装備になるし。 というわけで初期ロットにありがちな罠がいくつか。 タンクが小さいのでツーリングで必ず給油するハメになる。 |
これから買う人へのアドバイス | 中免(死語)しか持っていない人には断然お勧め。自分のように20世紀のバイクしか乗ったことない人にはバイクの進化ぶりにカルチャーショックを受けることでしょう。 |
G310Rのライバルをチェックする
独特な排気量を持つG310Rですから、同排気量のスポーツネイキッドは見当たりません。車格やパワーを基準とするのなら、250cc単気筒エンジンのネイキッドが該当しますが、車検の有り無しが大きな違いとなります。そうなると、数少ない直接的な対抗モデルとして、KTMの390DUKEが浮上してきます。
390DUKEは、兄弟車である125DUKE/250DUKEと基本コンポーネンツを共有するコンパクトな車体に、373ccのピックアップの鋭いエンジンを搭載した、ソリッドなスポーツネイキッドです。G310Rと比較すると、排気量が大きい分パワフルですし、サスペンションもより高荷重設定です。サーキットを楽しむのなら390DUKEに分がありますが、ツーリングや日常の足として使うのならG310Rの汎用性が有利と、それぞれ捨てがたい魅力があります。
また、G310Rの兄弟車であるG310GSも、比較対象として面白い一台です。フレームやエンジンの基本部分を共有する2モデルですが、乗り味は驚くほど異なります。G310GSは、フロントホイールを19インチに大径化し、前後サスペンションはホイールトラベル量を増大させています。多少のオフロードであれば問題なく走り抜けてしまう走破性は、アドベンチャーツアラーの名に恥じないものです。足つき性は多少悪くなっていますが、街乗りバイクとしての取り回し性の良さも好印象な一台です。
※オーナー平均満足度や口コミ数は2023年2月6日現在です。
KTM・390DUKE
オーナー平均満足度:3.91(評価人数:375人)
新車平均価格:73.32万円
中古車平均価格:51.59万円
口コミ件数:50件
BMW・G310GS
オーナー平均満足度:4.03(評価人数: 121人)
中古車平均価格:52.9万円
口コミ件数:19件
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