
スズキ ST250 Eタイプ オーナーレビュー
ウェビックコミュニティ「愛車を語ろう!」キャンペーンより、ST250 Eタイプに乗る「yossii」さんの熱い語りをご紹介!
良いところや不満なところなど、オーナーだからよくわかるST250 Eタイプのインプレ・レビューを語ってくれました。
1.【簡単な自己紹介】
・バイク歴:
40年、50~1000ccまで13台を乗り継いできました。
・普段のバイクの楽しみ:
街乗りや峠道、野山や田舎道をのんびりと、緑や紅葉を眺めつつ季節のうつろいを楽しむこと。
・このバイクを乗っていた期間:
10年弱、走行距離は2万5千。
・購入動機:
お財布に優しいバイクを探してたら「こんなバイクあったっけ?」一応見てみようと思いスズキワールドへ。試乗したその時「このこみ上げる笑いは何?」まるでカブと同じ安心感とのんびり感「いやぁ楽だぁ」。そして、タンクのカラーリングは美しく全体はほど良く質素。バイクを磨くのが苦にならないシンプルな造りが気に入りました。
2.【満足している点・長所】
・用途に対して:
自分が求める全てのシチュエーション(街中から峠道、平坦な林道、高速道路にキャンツー等)をこなしてくれます。
もちろん非力ですが楽しむことに関して何の不満もありません。トコトコとどこまでも、日が暮れてもトコトコと。暑い日寒い日、冷たい雨に身体が凍えていても優しくトコトコと一緒に走ってくれる。
こんなに心と身体に優しいバイクを他に知りません。
・走りに対して:
一般道が楽しいバイクです。5速は40~70kmがちょうどトルクの効いてる感じに反応します。一般道の車の流れと同じペースが楽です。
峠道は下りや平坦路なら軽い車体を生かして楽しませてくれます。低速トルクだけでなく2速は40kmから3速は60kmからが本領発揮、90kmまでが3速の守備範囲ですから峠道も楽しめます。無理矢理曲がると足回りやフレームがうねうねと落ち着きませんが、重心を感じながらカーブの曲線に合わせて曲がると、ご機嫌なしなり具合で応えてくれます。高性能に頼らない使い切れる楽しさのバイクですね。
平均33km/L+12Lタンク。燃料警告灯が点灯してからも約100km走れる計算です。安心感が違います。
そしてもう一つの安心感がこのエンジンの堅牢さ。それを証明するのが、いまWebike連載されている冒険家:賀曽利隆氏の「南米一周4万3402キロ」。愛車「DR250S」のちにST 250Eへと繋がるエンジンを搭載した最初のバイクとの旅物語です。旅の厳しさは正に「冒険」。同じエンジンが南米の地を走破し冒険を支えたのです。
このエンジンはその後30年を越える長い期間を様々なバイクに搭載されながら生き残り続けました。これほどの完成度の高いエンジンは滅多に無いと思います。メンテナンスを含め永く付き合える車両です。
見た目に対して:
エンジンやクランクケースの造形美、シリンダーは円形に、ヘッドの部分は8角形とデザインを大切にしています。そして綺麗なカーブを描くマフラーも全てメッキです
またライト、タンク、シート、フレーム、サイドカバー。丸いテールはそれぞれにクラシカルな落ち着きで、様々な風景にも違和感なく溶け込む良さがあります。
3.【不満な点・短所】
・用途に対して
センタースタンドはどうして付いてないのしょう。シートに後ろ向きに座って景色を楽しんだり寝転んで空を見上げたいのに。
足つきはシート幅があり見た目ほど低くないかもしれません。と言ってもだいたいスーパーカブより少し高いぐらいですから普通は問題ありません。
キャンツーにはタンデムシートが小さく積載性がイマイチかもしれません。振り分けバッグを使おうとすればリヤウインカーの移設が必要です。しかし、折り畳みのパイプ椅子をタンデムシートに載せるだけで・・インスタントキャリアの誕生で解決!(写真を参照)
・走りに対して
FIのため不調はハッキリ出ます。アイドリングにバラツキを感じるようになると、スロットルがパーシャルの時にギクシャクし始めます。スズキワールドに持ち込みスクリューの調整で許容範囲に収まってますが初期のFIはやや難があるのかもしれませんね。最終的にはスロットルボディの清掃が必要(工賃、約1万5千円)とのこと。
リヤホイールのハブダンパーはヘタリが早いです。チェーンをしっかり引いても、しっくり来ない時は確かめてください。
オイル交換の時、まぎらわしいボルトが有ります。まるでオイルフィルターが出てきそうな(本物は右側面)3つのボルトの中心にあるのがドレンボルトです。間違わない様に気を付けましょう。
転倒の際に壊れるのがライト。2回の転倒で2回ともライトケースが割れたり歪んだりして部品交換になりました。他は曲がる程度で壊れないのですが・・・。前に向かって張り出している分だけ路面に強く接触するんですね。でもこのライトケース、メッキに映り込む青空や風景がとっても綺麗なんです。なのでこのデザインで「◯」
見た目に対して
スピードメーターの文字と針。いまひとつ安造りでそれがちょっと残念。でも、ふわんふわんと落ちて来るアバウトな針の動きは昔の乗用車やバスのメーター様な味が有って・・好きですねぇ。
4.【まとめ(こういう人におススメ等)】
高性能なバイクを求めていない人。ブレーキもサスもフレームも普通のバイクです。それなりに走るも良し、もし攻めるなら頼りなのは自分の感覚。基本を大切にすることで自分の腕と向き合えます。
のんびり走りたい人。脇見運転しない程度に景色を楽しみ気温や湿度や匂い、リアルな空気感を楽しむことはバイク乗りの醍醐味です。それをいつでもどこでも楽しめる。リッタークラスでは車の後ろをのんびり走っていても楽しいなんてあり得ませんでしたから。もう「歳だし疲れるようになった、そろそろバイクを降りようかな」なんて思っていたら一見の価値があります。
偵察用のセカンドバイクにオススメです。リッタークラスで安心して行かれる快適な道は限られらます。そろそろ新しい道を開拓したいけど道路や路面状況が悪いかもと不安がよぎります。家の近所から山奥さえもこれまでに行ったことの無かった所にいきましょう。素敵な世界が待ってます。
最後に低予算で長い旅に出たい人。最低限のキャンツー道具を乗せて一般道をどこまでも。長距離を乗り続けるための要素が全て詰まって車体もお手頃価格。普段の生活を少し節約して旅のために使いませんか。
スーパーカブが人気な昨今。丈夫で低燃費低コストそしてクラシックな風情。気がつくと似ているカテゴリー?でも250ccならではのゆとり。ぜひこのST250Eで確かめて下さい。
yossiiさん、ST250 Eタイプ愛がひしひしと伝わってくる語りをありがとうございました!
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