
近年、バイクのジャンルでラインアップが充実してきたのが、排気量600cc〜800ccくらいのミドルクラスだ。フルカウルやネイキッドのスポーツモデル、ネオクラシックモデルにクルーザー、アドベンチャーモデルなどのツアラーまで、各メーカーからさまざまなタイプが発売されている。
せっかくバイクに乗るのであれば、リッターオーバーの大排気量バイクに憧れるライダーも多いだろう。だが、実は、初心者はもちろん、リターンライダーや長年バイクに乗るベテランなどにも、600cc〜800ccのミドルクラスはおすすめだといえる。なぜなら、これから紹介する、主に3つの「ちょうどいい」があるからだ。
ここでは、実際に、1300ccメガスポーツのスズキ「ハヤブサ」から、650ccフルカウルモデルのホンダ「CBR650R」に乗り換えた筆者の体験を交えながら、600cc〜800ccミドルクラスには、どんなメリットがあり、なぜおすすめなのかなどを紹介する。
REPORT●平塚直樹PHOTO●本田技研工業、ヤマハ発動機、カワサキモータースジャパン、スズキ、平塚直樹
600cc〜800ccのミドルクラスの「3つのちょうどいい」のお話
バイクでミドルクラスといえば、ひと昔前なら排気量が350ccや400ccのバイクだった。特に、400ccモデルは、1990年代頃まで、大型バイクへのエントリーモデルとして、初心者を中心に大きな人気を得ていた。
もちろん、当時から、高性能を誇る大型バイクに憧れる層は多かったが、ネックは免許制度。大型バイクまで乗れる自動二輪免許(いわゆる限定解除免許)は、運転免許試験場でしか取得できず、試験もかなりの難関。そのため、特に、若い世代の初心者ライダーなどは、まずは教習所でも取得できる中型限定自動二輪免許を取得し、乗ることができる最大排気量の400ccバイクを買って腕を磨いたのだ。
その後、1995年から大型自動二輪免許も教習所で取得できるようになると、大型バイクのブームが到来する。
情報提供元 [ モーターファンバイクス ]
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