
「サイバーパンク2077」等のゲーム開発を手掛けるポーランドの「CD Projekt RED」コンセプトアーティスト、フィリッポ・ウベルティーノ氏が、近未来のドゥカティ・モンスターのイラストを発表した。リアリティある近未来描写で人気となった同社製ゲームと同様、メカニズム的にリアルな設計を追求したという「ドゥカティ・モンスター・コンセプト」。もちろん発売予定はないが、こんなEVが実現するなら未来も明るい!?
EV限定世界選手権「MotoE」を手動するドゥカティならあるいは……!?
フィリッポ・ウベルティーノ氏はポーランドのゲームメーカー「CD Projekt RED」のコンセプトアーティスト。氏のWEBページでは、退廃的だがメカニカルな魅力にあふれるサイバーパンクな作品が公開されている。その中でもひと際リアルなオートバイの雰囲気をまとう3D作品が、「Ducati Monsterコンセプトアート」だ。
3Dアートともなれば、設計的に無理のあるデザインでも成立させることは可能となる。しかし氏のデザインコンセプトはできる限りのリアルさの追求であり、そのため各部のパーツもライダーにとっては見慣れたものばかりだ。片持ちスイングアームで懸架されるリアホイールはチェーン駆動で、フロントフォークは倒立でブレーキキャリパーはラジアルマウント。フレームはアルミのダブルビームだ。こういった部分的には現代のスーパースポーツのスタイリングを踏襲しているが、車体中央には大型のモーターが設置され、メーターはタンク(バッテリーだろうか)に埋め込まれた大型液晶。これらの装備によっていかにも「ありそう」なEVストリートファイターに仕上げられている。
こんなにカッコいいモデルながら、もちろんコンセプトであり発売予定はない。しかしタイムリーなことに今月、ドゥカティが今年からマシンを提供するEV世界選手権「MotoE」提供マシンの生産を開始した……というニュースが報じられた。ドゥカティはこのMotoE用モデル「V21L」プロトタイプを通じて、「エキサイティングな電動ロードバイク」を製作するための準備を進めているという。最高出力110kW(150hp)、最大トルク140Nmで最高速275kmに到達するというこのマシンからフィードバックされるEVロードスポーツが、「ドゥカティ・モンスター・コンセプト」のようなデザインで登場するとしたら……遠くない未来が楽しみになってくる!

「サイバーパンク2077
」のコンセプトアートも多数発表しているフィリッポ・ウベルティーノ氏による「ドゥカティ・モンスター・コンセプト」。スラントされたヘッドライトや強い前傾スタイル、倒立フォークなどの各種パーツは現行モンスターによく似ている。

各種パーツはモンスターに似ているものの、コンセプトはよりレーシーな仕上がりだ。モーターをフレームの一部とし、極小のシングルシートを搭載。テールランプはシートカウルに埋め込まれている。

全体はとても未来的なのに、細部のパーツが見慣れたメーカー製なのも面白い。リアショックはどう見てもオーリンズで、ブレーキキャリパーは前後ブレンボ製。タイヤはブリヂストンだ。

ダイネーゼのライディングスーツに身を固めたライダーが跨るコンセプトも。アーティストによるリアルな造形があまりにも「ありそう」なカッコよさだ!

こちらはドゥカティによる本物のEVレーシングマシン「V21L」プロトタイプ。総重量は225kg、最高出力110kW(150hp)で最高速275kmをマークしている。このマシンの成果をもとにドゥカティは未来のEVを開発するとしているが……!?
フィリッポ・ウベルティーノ氏公式サイト(海外)
https://futurior.artstation.com/
情報提供元 [ Filippo UbertinoPRO
Senior Concept Artist at CD Projekt Red ]
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