
革新的な機構を導入することで、ライバル勢に対するアドバンテージを築き、後世に多大な影響を与えた日本車のエンジン。当記事で紹介する5機種のエンジンは、2輪の歴史を語るうえで欠かせない名作であり、現在でも世界中で多くのライダーから愛されているのだ。
1958年~ ホンダ スーパーカブシリーズ
1958年の発売以来、抜群の耐久性と経済性が評価され、長きに渡って世界中で愛されてきたスーパーカブ。言わずとしれた「キング・オブ・ビジネスバイク」だが、最近ではビジネス用途だけではなく、趣味の乗り物としての愛好家も増えている。
もちろん、第1号車のC100に搭載されたOHVエンジンのC100Eと、現行各車で採用されるOHCエンジンのAA04E(スーパーカブ50、クロスカブ50に搭載)/JA10E(スーパーカブ110、クロスカブ110に搭載)/JA48E(スーパーカブC125に搭載)は完全な別物だが、水平単気筒エンジンの基本的な素性は変わっていない。
ただし、偉大なベーシックと認知されている近年のスーパーカブとは異なり、初代であるC100は当時としては異色の高性能機だったのだ。同時代のモペッド/小型車の多くが、構造が簡素でパワーが出しやすい2ストエンジンを搭載していたのに対して、C100 は4ストエンジンを選択。それでいて、当時のクラストップとなる4.5ps/9000rpmのパワーを実現し、しかもだれもが気軽に乗れる機構として、革新的な自動遠心クラッチを採用していたのだから。
情報提供元 [ モーサイ powered by Motorcyclist ]
この記事にいいねする