
新年明けましておめでとうございます! 新春企画として初夢=妄想スクープをお届け。現在の世相も反映しつつ、将来こんなバイクが出たらいいな! という希望的観測の第3弾はヤマハ編、SDGsなSR400で伝統を受け継いで欲しい!
CG/SHINGRAPHICバイクだったらエンジンでドコドコ走り続けたいぞ
自動車では電動(EV)化への流れが勢いを増しており、ハイブリッドからEVへとシフトしつつある状況だ。内燃機関の出す排気ガスだけでなく、二酸化炭素が問題視されてしまうと、ガソリンを燃やすのを止めてEVにするというのは現実的な選択だろう。
だが、水素を燃料にすることで一般的なバイクでも使われているレシプロエンジンを活かすことができるのをご存じだろうか? 水素は燃やしても水しか排出しないので、いくら走らせても空気を汚すことがなく、二酸化炭素排出量もゼロだ。
現在水素に取り組んでいるのはカワサキとヤマハで、カワサキは2030年までに水素エンジンバイクを発売することを宣言。ヤマハはトヨタからの委託で水素エンジンを2018年に完成させており、2022年末の社長会見では水素エンジンバイクの試作車完成を明言している。
将来的に製品化の際には、ピストンの上下運動を回転運動に変換するレシプロエンジンの魅力を最大限に打ち出すSR400ハイドロゲン(水素)を提案したい。EVでは再現できないドコドコした振動や排気音を味わいながらクリーンに走れたら最高だら(遠州弁)。

SR400Hydrogen [YAMAHA] 編集部で制作した妄想CG。1976年来の歴史を持つ空冷ビッグシングルを水素エンジン化してみた。外観やサウンドなど内燃機関の魅力をアピール!

V8水素エンジン [YAMAHA] 水素の燃焼特性による低速トルク向上だけでなく8-1集合管によるハーモニックレーシングサウンドを実現するためインバンク排気とした。4968ccで455PSを発揮。
課題は燃料タンクと水素供給インフラの構築
水素は「夢の燃料」と言われているが、夢なだけあって課題も多い。まずは、水素スタンドが整備されていないこと。EVは一般家庭や高速SAなど各所で充電可能になってきているが、水素はその目途すら立っていないので車両があっても実用面で困ることになる。
これについてはカワサキ、スバル、トヨタ、マツダ、ヤマハが、カーボンニュートラル実現に向け、燃料を「つくる」「はこぶ」「つかう」選択肢を広げる取り組みを共同で実施することを2021年末に発表している。まだレースでの実験段階だが一歩踏み出した状況だ。
もうひとつはバイクならではの課題で、マイナス253度で液体になる水素をどうやって安全に搭載するかだ。ミラノショーでカワサキが公開した水素バイクでは、パニアケースに水素タンクを満載しており、スペースが限られているバイクでの実現は簡単ではないだろう。
ただし、ヤマハの日高社長は「EVは大型になるにつれバッテリーを積むスペースが必要になる。現在のエンジンスペースにバッテリーとモーターを組み込んでも重くなる」と250cc以上のファンバイクのEVには否定的で、水素エンジン化を推進する考えを示している。ぜひとも将来的な実現を期待したい!

Hydrogen Motorcycle(水素バイク) [KAWASAKI] 水素の元素記号は「H」、水素を燃やすと水が発生するが元素記号は「H2O」。H2系は水素バイクのベースにピッタリ? 実際の車両は存在しないようだ。

公開されたイメージでは、水素燃料タンクはパニアケースに搭載。荷物の積載性を考慮すると実用化の際は燃料タンクをどこにどう積むかは課題になるだろう。
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こう見ると「ガソリン内燃機関」って、素晴らしいんだと実感するな。
金持ち共の作るルールは、マジで最低だわ。