
欧州を中心に世界各国のバイクやEVを日本へ輸入・販売を手掛けているモータリスト合同会社から、新たにアメリカの「フューエル(FUEL)」製EV「フロウ(FLLOW)」の販売予約が開始された。ハーレー製エンジンを搭載したスポーツマシンなどで知られる「ビューエル」の創業者、エリック・ビューエルによって設立されたフューエルによる、初の本格的電動コミューターとなる。0-100kph/3.5秒という運動性能のモーターを搭載、航続距離240kmの10kWバッテリーを採用。価格は180万円が予定されている。問い合わせはモータリストまで。
”ライトニング”を思わせるシルエットのシティコミューター
フューエルは、かつてアメリカ唯一のスポーツバイクメーカーとして存在していたビューエルの創業者であるエリック・ビューエルと、ビューエル時代のチームが作り上げたスタートアップメーカー。現在は電動アシスト自転車「フルード(FLLUID)」を開発&販売中で、新たに本格的な電動バイクとして設計・開発が進められているのが、「フロウ」だ。
スタイリングは曲面構成でモダンなデザインで、過去のビューエル製「ライトニング」シリーズなどを思わせるマスの集中したシルエットを持つフロウは、高出力のインホイールモーターと大容量バッテリーで高い運動性能を発揮。モーターのトルクは750Nm、0-100kphを約3.5秒という加速力を持つうえ、チャージャーによる30分での急速充電と240kmという長距離走行が可能だと発表されている。シート高は765mmとミドルクラスのスポーツバイクと同等であり、車体重量は180kg。車体には50Lの大容量ラゲッジスペース、衝突警告機能や走行可能距離を表示できるフル液晶メーターが搭載される。

開発は以前から行われていたものの、新型コロナウイルス流行の影響により受注開始予定が遅れていた。今回正式に予約開始が発表されたことは、注目していたファンにとっては嬉しいニュースとなるだろう。高い加速性能のスポーツバイク的車体感覚を持つ「フロウ」は次世代モビリティとして高い完成度を発揮している。

50Lというビッグスクーター並みのラゲッジスペースのほか、車体前後に備えられたカメラによる衝突警告機能、スマートフォン連携によるサービス情報表示といった最新のユーティリティも備える。バッテリーの充電は30分と発表されているが、一般家庭用電源のみでは10時間が必要だ。

「フューエル」は「ビューエル」を創設したエリック・ビューエルにより新たに立ち上げられた電動モビリティメーカー。ビューエルはその独特のスタイリングや設計思想から根強いファンがいるメーカーながら2017年に倒産。しかし、フューエル「フロウ」にはその設計思想が受け継がれたものとなっている。
販売開始のためには3000台以上の受注が必要
フロウの販売はいまだ開始されておらず、アメリカではクラウドファウンディングにより予約受付が開始されたばかり。生産開始と配車は2024年からとされているが、生産の条件として「3000台以上の受注が集まること」とフューエル社は発表している。国内予約はモータリストにより取りまとめられ、価格は180万円を予定。ただし今後の為替変動などによる変更も考えられるため、続報に注意が必要だ。

カラーバリエーションは全4色を予定。生産開始は予約が3000台を超えた時点から。このため2024年の発売予定時期や価格に変更が生じる可能性もある。

アメリカのクラウドファウンディングページでは、先行予約特典のヘルメットも提供。こちらの相談もモータリストにて受付時に詳細が伝えられる。
フューエル「フロウ」(2022年現在)主要諸元
・名称:FUELL FLLOW 1S
・ホイールベース:1370mm
・シート高:30.1インチ(764mm)
・車両重量(バッテリー込み)180KG(バッテリーの取り外し不可)
・最高出力:47hp
・最大トルク:750Nm
・バッテリー容量:400V10KwH LithiumIonbattery
・最高速度:140km/h
・充電時間0.5h(CCSType2/DC)/一般家庭電源で10h(オンボード)
・走行可能距離:240km
・車体構造:マグネシウム・モノコック(モノストラクト・テクノロジー)
・タイヤ&ホイール:110/70-17(2.50)/140/70-17(4.00)
・ブレーキ:F300㎜油圧ディスク /R回生ブレーキ制御機構付きABS
・ラゲージスペース:50L
・ボディカラー:シルバー、レッド、ブルー、ブラック
・保証期間:車体2年間、パワーパック5年間、走行距離無制限
・価格:¥1,800,000(消費税別、今後為替条件等により変動の可能性あり)
情報提供元 [ モータリスト合同会社 ]
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