
以前「横浜ホットロッドカスタムショー2022」出展の「TOKYO PARTS」製「ズーマー」を紹介したが、加えて同時に展示されていたヤマハ「VOX」もお見せしたい。現実的なカスタム路線を追求していたズーマーに対し、このスペシャル「VOX」は未来感抜群の異形マシンだ!
見た目は「ボックス」だけど中身は……!?
2006年発売のヤマハ「ボックス(VOX)」は名前の通り「ハコ」のようなシルエットが印象的な49ccの原付スクーター。なんとヤマハ原付一種初めてのインジェクション採用マシンだ、というメカ的にも注目すべきポイントがあるが、多くの人にとっては「なんだかカワイイスクーター!」というイメージだろう。しかもスクエアな車体を裏切らず、シート下スペースはとても大容量。なんと34Lもの容積があり、テニスラケットも入ってしまうというのがウリだった。そんな収納スペースが自動車のトランクのように横開きするメカメカしさに心をくすぐられた人もいるかと思う。
「TOKYO PARTS」のスペシャルVOXも、基本的にはノーマルの個性的なシルエットを活かしたマシン。フロントカバーまわりはノーマルと同形状で、VOXを知っている人にとっては違和感のない姿だ。ところが車体を後ろから見ると、メーターのあるべき位置には大きなフルカラー液晶モニタが鎮座! しかも異様なまでにロングホイールベース化された車体、アルマイトパーツで強調されたパワートレインは、かわいらしいPOPな見た目のVOXの印象を一気にハードなカスタムチューンマシンに塗り替えてしまう。
使用されているパーツは基本的にワンオフで、エンジンはズーマーと同じくPCX125のエンジンを搭載。動力性能を高めたうえ、前後とも12-8Jサイズの極太ホイールを履く。当然オリジナルのブレーキシステムやフェンダーは利用できないので、こちらもスペシャルメイドとなった。そして大きなインパクトを発揮するメーターの液晶は、テールランプの位置に据えられたカメラと連動。車体後方の状況を見るバックミラー変わりとなるのだ! 実際のメーター類は液晶の下、極小のセグ表示式に変更されている。さらにシンプルなハンドル周りを実現すべく、スイッチ類はステップボードに移植されているという、スタイリングへのこだわりが満載の1台だ。通勤通学に身近なモデルをベースに、ここまで未来的なシルエットを実現できるのはまさにビルダーの手腕だろう。

フロントカバーは純正スタイルのままだが、ヘッドライトから下はもはやベツモノとなったスペシャルVOX。12-8Jの大径ホイールに合わせ、ブレーキもラジアルキャリパーを搭載。

PCX125のエンジンを搭載し、原付一種の非力さはまったくない。カバーをオミットすることで、美しいアルマイトの動力系が存在感を放つ。

間近でこのVOXに臨んだ筆者が思わず驚いてしまった大型モニタ。液晶メーターかと思いきや、なんとテールのカメラと連動したバックモニタなのだ。実際のメーターはモニタの下、セグ式のものを装備。

バックカメラはテールランプの常備に埋め込まれている。言われなければカメラだとわからないほど小型で、もちろん車体のシルエットを崩すものではない。ビルダーの遊び心満載の装備だ。

このスペシャルマシンを出品する「TOKYO PARTS」では、ズーマーを中心としたスクーターカスタムパーツを取り扱っている。もちろんVOX適合パーツも多い。カスタムスクーターファンは必見のショップだ。
このスペシャルVOXの製作シーンは「Tokyo Parts」公式Youtubeチャンネルでも公開されている。ビルディングスキルと「TokyoParts」の世界観を感じられるムービーをぜひチェックしてほしい!!
情報提供元 [ TOKYO PARTS ]
この記事にいいねする