CBR1000RR-Rが2024年に最後のフルモデルチェンジ!? 規制強化前にパワーを出し切るか

 1000ccクラスのスーパースポーツモデルでトップとなる218PSの最高出力を発揮するCBR1000RR-Rが、フルモデルチェンジするとの情報が入ってきた。その背景と新型の内容を予想したい。

文/ベストカー編集部、CG/SRD
※当記事は2022年12月18日に「ベストカーWeb」に掲載されたものです。

レースで勝つために生まれた「RR-R」はRの数が最多のスーパースポーツ

 2022年8月、3年ぶりに開催された鈴鹿8耐でホンダCBR1000RR-Rが圧倒的な速さで独走優勝を果たした。また、同年の世界耐久ロードレース選手権(EWC)でもCBR1000RR-Rを走らせた「F.C.C. TSRホンダ フランス」がタイトルを獲得し、その速さを証明した。

 鈴鹿8耐では実に8年ぶりの優勝となり、長い間勝利から遠ざかっていた理由は、ベース車の性能がレースに大きく影響するからだ。ちょうど7年前の2015年にヤマハがYZF-R1をオールニューで発売し、200PSのパワーでホンダの前に立ちはだかった。

 この時に差がついたのは、178PSで劣勢だったCBR1000RRのエンジン性能だけでなく、YZF-R1が電子制御によるトラクションやウイリーコントロールなどをフル装備していたことも大きい。大パワーを速さに結びつけるライダーサポートシステムがゲームチェンジを巻き起こしたのだ。

 ホンダは、そこから5年かけて2020年に218PSを誇る圧倒的なパワーと先進の電子制御をフル搭載した新型CBR1000を開発した。その名も「RR-R」で、車名にRaceの頭文字「R」が4つも入るというレースの申し子がデビューしたのだった。

CBR1000RR-R SP [HONDA] SC59、SC77と10年以上使われたCBR1000RRの基本を全て刷新して2020年に登場。当時、ドゥカティのパニガーレV4Rの221PSに次ぐ218PSを発揮した

CB1000RR SP [HONDA] 2017年に192PSのエンジンに16kg軽量化した195kgの車体、さら電子制御を導入してヤマハのYZF-R1などのライバルに対抗した

YZF-R1M [YAMAHA] 2015年に発売されたヤマハの1000ccスーパースポーツ。モトGPマシンのYZR-M1を公道仕様にしたような内容で、200PS/200kgのスペックを誇った

RR-Rの次なるターゲットはスーパーバイクレースでの栄冠

 2020年にデビューしたCBR1000RR-Rは、スーパーバイク世界選手権にワークス参戦を開始している。ここでは、カワサキが圧倒的な強さを発揮しており、2015~2020年まで6連覇を果たしていた。また、ヤマハが2021年にカワサキの連覇を止めたことも話題になった。

 CBR1000RR-Rが2020年からの3年間で獲得したレースでの表彰台は3回のみで最高位は3位。タイトルを獲得した耐久レースでの戦績と比べると、惨憺たる結果と言わざるを得ない。カワサキのZX-10RRの204PSよりも有利なエンジンパワーを持ってしても勝てないのだ。

 これがライダーの実力によるものなのかというと、そうではない。2022年は、ホンダからドゥカティに移籍したアルバロ・バウティスタ選手が、チャンピオンを獲得したからだ。マシンを乗り換えて、スーパーバイク選手権でドゥカティに11年ぶりの栄冠をもたらしている。

 この出来事がホンダに火をつけたのは間違いなく、CBR1000RR-Rが2024年にフルモデルチェンジする流れに大きく影響したはずだ。CBR1000RR-Rがスーパーバイクというスプリントレースで勝てない理由はシャーシにもあると言われており、エンジン以外も徹底的に見直されるだろう。

2021年9月にスペインのレースで3位表彰台を飾ったCBR1000RR-R。アルバロ・バウティスタ選手は2年間ホンダで戦ったが、目立った成績は残せなかった

バウティスタ選手は、2022年はドゥカティに移籍。パニガーレV4Rで圧倒的な強さを発揮し、2位に72ポイント差をつけてチャンピオンを獲得。ホンダの威信が揺らいだ出来事だ

2023年型パニガーレV4R [DUCATI] V型4気筒998ccのレース対応車がR。ユーロ5に準拠して2019年型の221PS→218PSとホンダと横並びになっている

新型パニガーレV4Rは、サーキット用セットアップではレブリミットが16000→16500rpmに上昇、マフラーも交換した際の最高出力は234→237PSにアップしている

M1000RR [BMW] CBR1000RR-Rと同じ並列4気筒エンジンのライバルで212PSを発揮するBMWのスーパースポーツ。Mブランドを2輪でも展開したこちらも気合満点のマシン

1000ccスーパースポーツ高性能化のタイムリミットが迫る

 スーパーバイクで勝ちたい、タイトルを獲りたい…という想い以外にもCBR1000RR-Rがこのタイミングでモデルチェンジすべき理由がある。それは、2025~2026年にエミッション規制がより厳しくなることが決まっているからだ。

 現在義務付けられている排出ガス規制は欧州がユーロ5、日本が令和2年規制で、搭載が課せられているOBD2のバージョンアップが控えているのだ。OBDとは車載式故障診断装置のことで、追加の監視要件「触媒劣化」を盛り込む必要がある。

 通称OBD2-2と呼ばれる追加要件は、欧州ユーロ5では新型車が2024年で継続車が2025年、日本ではそれぞれ2024年12月、2026年11月が適用期限になる。当Webが得た情報によると、新型CBR1000RR-Rは日本では2024年1月発売予想となり、欧州では規制に先行して2023年中に発売されるかも知れない。

 そして、もうひとつ考慮すべきはカーボンニュートラルだ。ホンダの二輪担当役員である野村欣慈氏は、今後の内燃機関の進化について、「CO2排出量を増やしながら高性能化していく昔ながらの高性能(高出力化)はないです」と語っており、今後この方針が定まる前に最大限のパワーを出し切って欲しい!

2024年型CBR1000RR-R [HONDA] 編集部で制作した予想CG。新型車になるか継続車になるかは不明。より進化したウイングレットを装備したスタイルなど、大幅な進化を期待!

9月13日に開催された二輪事業説明会で囲み取材を受ける野村欣慈氏。HRC社長も歴任した人物で、現在は2040年代半ばまでのカーボンニュートラル達成を牽引する立場だ

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