30周年記念モデルが発売されたばかりのCB1300SF/SB。ホンダのビッグバイクを代表する存在としてロングセラーを重ねてきたモデルだ。

 今後の存続も安泰かと思いきや、ナント「あと4年で生産終了」の可能性が出てきたという。一体どういうことなのか!?

文/ベストカー編集部、写真/ホンダ、ヤマハ、カワサキ
※当記事は2022年12月5日に「ベストカーWeb」に掲載されたものです。

絶版の400に対し、1300は30周年記念車が登場、今後も存続するはずが……

 2022年10月末日をもってホンダのCB400スーパーフォア(SF)が生産終了したことは記憶に新しい。

 CB400SFは、1992年に企画された「プロジェクトBIG-1」から生まれたバイク。同じく、このプロジェクトから生まれたのがCB1000SFだ。1992年11月のデビュー以来、進化を重ね、現在は後継機のCB1300SFとハーフカウル付きのスーパーボルドール(SB)がラインナップされている。

 CB400SFはちょうど30周年の節目にフィナーレを迎えたが、親玉のCB1300シリーズは継続販売中。1300も一時は存続を危ぶまれたのだが、2021年のモデルチェンジで排ガス規制に対応したのだ。

 そして初代CB1000SFの発売から30周年を祝う特別仕様「CB1300SF/SB SP 30thアニバーサリー」を12月から発売。新色を採用した標準モデルも設定する。

 CB400SFは絶版となったが、1300は今後も走り続ける……と思いきや、「あと4年で1300も生産終了になる」との情報をキャッチしたのだ。

前後オーリンズサスやブレンボ製ラジアルキャリパーのSPに設定された30周年記念車。写真左がCB1300スーパーフォアSP 30thアニバーサリー、右が同スーパーボルドール。1月9日まで注文を受付中

記念車は、白×赤の車体色に金色のライン、メインフレームにメタリックレッドを採用。タンク上にはプロジェクトBIG-1の30周年を記念するエンブレムを施す

終了の理由は2026年に規制強化される「OBD2-2」の模様

 情報筋によると「OBD2の規制強化に対応せず、2025~2026年頃にCB1300SF/SBが生産終了になる」というのだ。

 OBD2とは、令和2年二輪車排出ガス規制に伴って搭載が義務付けられた車載式故障診断機のこと。エンジンの点火やミッションを制御するコンピュータ=ECUと直結し、電気系統や排ガスの異常などを感知。エラーコードで故障ログを保存する機能がある。

 四輪では既に搭載が進んでいるが、バイクは新型車で2020年12月から、継続生産車で2022年11月から義務化された(原付一種は2025年まで適用なし)。

 その一方で、エンジンの失火や空燃比、有害物質などを測定し、触媒の劣化を検知するシステムは、搭載の猶予が与えられている。この一段と高度化したシステムは通称「OBD2-2」と呼ばれ、新型車は2024年12月、継続生産車(現行車)は2026年)11月から義務化となる。

 CB1300シリーズは、2021年に電子制御スロットルなどを採用しつつ令和2年排出ガス規制に対応し、OBD2を搭載した。しかし、よりコストのかかるOBD-2には対応しないことが予想され、長くても2026年11月いっぱいの生産期間になるようだ。

 とはいえ、期限手前で終了する可能性もありえる。するとCB1300シリーズが新車で購入できる期間はもう4年も残されていないのだ。

OBDのコネクターとパソコンなどを接続すれば、車両の状態を点検&可視化できる。通称OBD2-2ではより高コストなシステムの搭載が義務付けられる。写真はヤマハHPより

そもそも「プロジェクトBIG-1」とは何だったのか、CB1300の足跡を辿る

 CB1300/400SFシリーズの始まりである「プロジェクトBIG-1」は、開発陣自らが欲しいバイクをプロダクトしようとしたのが原点。

 特にCB1000SFは「乗れるものなら乗ってみろ」と言わんばかりの巨体でライダー憧れの的になった。「こんなバケモノに誰が乗るんだ?」と本田宗一郎氏に言わしめたCB750フォアの再来をイメージしていたのだ。

 当時はレプリカブームが終焉し、ゼファーらネイキッドが大ヒットしていた最中。さらにビッグバイクもブームになり、CB1000SFは多くの支持を獲得していく。

 そして1998年、排気量を1284ccに拡大したCB1300SF(SC40)に進化。しかし、車体と車重が増加したことから、2003年には車重や車体をコンパクト化した2代目(SC54)がデビューした。

 2代目CB1300から一段と人気が出て、2007年までベストセラーを重ねた。ところが、近頃は販売は今一つ振るっていない。2021年にクルーズコントロールなどを採用して魅力をアップしたが、販売計画1600台に対して実売は904台、401cc以上のビッグバイククラスでは販売台数12位に留まっている(二輪車新聞より)。

 2021年にバイクの新車を購入したライダーの年齢層は平均54.2歳(自工会調べ)。年々、年齢層は上昇傾向で、若い頃はステイタスだった重いモデルを敬遠する人も多い。その一方、原付二種などの軽快なモデルを選ぶ人も増えているのだ。

 王道スタイルのネイキッドが飽きられた……ということもなく、CBと同じく往年のスタイルを引き継ぐ4気筒ネイキッド、Z900RSは国内で毎年ベストセラーを記録。2021年には4853台を販売し、CB1300の5倍以上も売れているのだ。これはCB1300SFが車重266kgなのに対し、Z900RSはCBより約50kg軽い217kgで、車体がコンパクトなのも一因だろう。

1992年11月登場のCB1000SF(SC30)は、CBR1000F譲りの水冷直4を抱き、ホイールベース1540mm、装備重量260kgの巨艦。ただし走り出せば、意外にも従順というギャップもあり、そこがまたウケた

1998年に2代目BIG-1にして初代CB1300SFがデビュー。排気量を998→1284ccにアップし、ライバルに対抗した。新機構のダブルプロリンクなどを備え、車重は273kgに増えたが、より乗りやすくなった

2003年に3代目BIG-1であり、2代目のCB1300SFが登場。21kgのダイエットで車重を254kgとし、よりスポーティに。2005年にハーフカウル付きのSBを追加。2014年に6速化などを果たした

カワサキZ900RS。外観はCB1300よりレトロながら、中身は最新のZ900がベース。2017年末の登場以来、ベストセラーを重ね、今年はデビュー4年目ながら過去最高のセールスを記録する見込みだ

最後のリッターオーバーNK、“絶版”の未来を覆すには……?

 過去にはヤマハXJR1300、スズキGSX1400、カワサキZRX1200Rと各車からリッターオーバーの直4ビッグネイキッドが出揃っていたが、今や残るのはCB1300のみだ。

 また、ホンダのCBシリーズにおいて、スタンダードなネイキッドもCB1300シリーズのみ。CB1300が消滅すれば、王道ネイキッドの“ザ・CB”は途絶えてしまう可能性があるが、水冷直4を積む近未来型カフェレーサーのCB1000Rが大幅刷新されるとの噂もある。

 いずれにせよ最後の大艦巨砲モデルが新車で買える期間は残り4年もないだけに、欲しい人は早めに動くのが吉。昨今の情勢から、すぐ車両が手に入るとは限らない。そしてロングセラーが生産終了すると争奪戦が展開されるのが恒例となっているからだ。

 最後の空冷直4であるCB1100、そして400クラスで世界唯一の4気筒車にしてCB1300の弟分であるCB400SFは、欲しくても買えなかった人が続出。他社ではヤマハのSR400とセロー250が入手困難になった過去がある。

 後継機の動向を含め、当webでは引き続きCBに注目していきたい。

 ――と長々記事を書いてきたが、まだCB1300シリーズが生産終了を回避する未来は恐らくある。この記事を読んだユーザーが大挙してCB1300を購入すれば、2026年以降も存続の可能性がある……かもしれないのだ。

最後の空冷4発だったCB1100RS/EXは、2021年10月にファイナルエディションが発売したが、早期に予約完売してしまった。新車価格140万円前後に対し、中古相場は200万円超がザラ

スタンダードモデルの2023年型SFも登場。新色のデジタルシルバーメタリックを採用した。銀×青ラインのいわゆる「スペンサーカラー」は現行1300で初だ。2023年1月26日発売、156万2000円

2023年型SBにも新色のデジタルシルバーメタリックを設定。SF、SBともにマットブラックのホイールで足元を引き締めた。2023年1月26日発売、167万2000円

2023年型のSP仕様は、SF、SBとも従来色パールホークスアイブルーの1色設定に。クランクケースカバーがツヤ消し黒になった。SF=193万6000円、SB=204万6000円。12月15日発売

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