
脅威の218PSの最高出力を達成して2020年にデビューしたCBR1000RR-Rが、2024年型でフルモデルチェンジしそうだ。そして、これが最後のフルパワーモデルと言われており、排ガス規制強化を前に徹底的に完成度を高めてくるだろう。果たしてどんなモデルになるか予想してみたい。
CG:SRDスーパーバイクで勝つためにデビューしたRR-R
市販されているバイクで最も高性能な1000ccスーパースポーツは、今や200PS以上のパワーを発揮しているのが当たり前。これはレースでも使われることを想定しているからで、「スーパーバイク」と呼ばれる市販車レース最高峰クラスで争われている。
ホンダは、純粋なレースマシンで競う「MotoGP」ではここ数年不調が続くものの圧倒的な強さを誇るが、スーパーバイクで最後にライダータイトルを獲得したのは15年も前のこと。「ホンダ=レース」というDNAからすると異常事態だ。
この状況を打破すべく、2020年からスーパーバイク世界選手権(SBK)に投入されているのがCBR1000RR-Rで、このモデルはSBKで勝つために開発されたと言っても過言ではない。従来型CBR1000RRを26PSも上回る218PSを発揮し、それまでの足踏みを一気に解消した。
ところが、この3年間でCBR1000RR-RがSBKで獲得したベストリザルトは3位で、それもレース1/2合わせて各シーズン1回の計3回に留まっている。かつてないパワーのRR-Rに対する期待が大きかっただけに、この結果を踏まえて徹底的なテコ入れが図られるだろう。

CBR1000RR-R [HONDA] SC59、SC77と10年以上使われたRRの基本を全て刷新して登場。ドゥカティのパニガーレV4Rの221PSに次ぐ218PSを発揮した。

2021年9月にスペインのレースで3位表彰台を飾ったCBR1000RR-R。アルバロ・バウティスタ選手は2年間ホンダで戦ったが、目立った成績は残せなかった。

バウティスタ選手は、2022年はドゥカティに移籍。パニガーレV4Rで圧倒的な強さを発揮し、2位に72ポイント差をつけてチャンピオンを獲得。ホンダの威信が揺らいだ出来事だ。
新型CBR1000RR-Rは最後のフルパワー!?
新型CBR1000RR-Rは、今後の排ガス規制強化を踏まえた上で登場すると言われており、現行のユーロ5/令和2年排出ガス規制下で可能な限りのパワーを絞り出してくると思われる。そして、これが最後のフルモデルチェンジになる模様だ。
スケジュールは、2023年10月の東京モーターショー(ジャパンモビリティショーに改名)か11月のミラノショーで登場するだろう。日本国内では、2024年1月に発売されると予想されるので、レースでは認定を受けて2024年シーズンに間に合うはずだ。

2024年型CBR1000RR-R [HONDA] 編集部で制作した予想CG。エンジンパワーだけでなくより進化したウイングレットを装備したスタイルなど、大幅な進化を期待!

2023年型パニガーレV4R [DUCATI] V型4気筒998ccのレース対応車がR。2019年型の221PS→218PSとユーロ5に準拠してホンダと横並びになった。

新型パニガーレV4Rは、サーキット用セットアップではレブリミットが16000→16500rpmに上昇、マフラーも交換した際の最高出力は234→237PSにアップしている。
2022年型CBR1000RR-RファイアーブレードSP国内仕様主要諸元(参考)
・全長×全幅×全高:2100×745×1140mm
・ホイールベース:1460mm
・シート高:830mm
・車重:201kg
・エンジン:水冷4ストローク並列4気筒DOHC4バルブ 999cc
・最高出力:218PS/14500rpm
・最大トルク:11.5kg-m/12500rpm
・燃料タンク容量:16L
・変速機:6段リターン
・ブレーキ:F=Wディスク、R=ディスク
・タイヤ:F=120/70ZR17、R=200/55ZR17
・価格:278万3000円
この記事にいいねする
ホンダならVFRのSSを作って対抗する事もできたんじゃないだろうか
コスト的に直4のCBRの方が商売しやすかったと想像できるがVTRで参戦してた時くらいエグいホンダが見たい
直4でどんなにパワーを絞り出したところでV4の車体バランスの良さに打ち勝つのは難しいのでは?エンジンよりも車体セッティングに問題があるんじゃないのかなぁ。MOTO-GPマシンもマルケス専用セッティングに偏ってマルケスしか乗りこなせないマシンになってしまい勝てなくなってきたって話もありますしね。
2023年度の発表(予想?)が楽しみな記事ですね!
レーサーレプリカ世代の者として、メーカーが威信をかけて出す本気モードのスーパースポーツモデル、とても気になります。
最近のホンダのレースマシンはどうしてしまったのか・・・
MotoGpマシンも開発の迷宮に入ってしまっている様でゼロベースで根本的に開発し直しが必要なんだろうが、悪いことにマルケスが天賦の才で結果を出してしまっていたため、マルケスですら結果を出せないマシンになってしまうことを恐れてそれも出来ずといった有様。早く強いホンダに帰ってきて欲しい。頑張れホンダ!
まだまだ本気の市販車に、なっていない。
CBR1000RR-R あと2つRRが、増えるほど
本気のCBR1000RRR-RRを作れ
このバイク見ていたら、涙が、でてくる。