
10月末にCB400スーパーフォアが生産終了し、教習車仕様も終わりになった。新車の教習車が不在の事態に業界のリーダー・ホンダが黙っているはずがなく、2024年春に新型教習車がリリースされるとの情報だ。一体どのモデルが教習車に?
CG:SRDGB350だけでなく400Xという線もあり
400ccまでのバイクに乗れる普通自動二輪免許の教習車は、規定では300cc以上の排気量が条件になる。もちろん法規対応していることが前提なので、令和2年排ガス規制の対応が必要。なお、GB350は2023年5月以降に規制対応するようなのでこれも教習車候補になる。
他の候補は、400XとCBR400Rに絞られるが、前傾かつセパレートハンドルのCBR400Rの可能性は低いので、GB350か400Xのうちどちらかが新型教習車仕様になるはずだ。
かつてはVFR750KやVFR400K(K=Kyoshusha/教習車)といった具合に「K」が教習車の末尾についていたが、今はNC750L(L=Licence/免許)とネーミングには「L」がついているので、GB350Lか400XL(もしくは400L)という名称になるかも知れない。

G350L [HONDA] 編集部の予想CG。348ccのGB350は教習車の条件にあてはまる。アップライトなポジションで扱いやすいが、400Xともシート高は800mmと高めだ。

400XL[HONDA] 編集部の予想CG。水冷並列2気筒エンジンは扱いやすいので教習車向き。ハーフカウルを備えたフロントまわりのボリューム感や重心の高さが気になるところ。

CB400スーパーフォア教習仕様車 [HONDA] 平成28年排ガス規制に対応して2017年12月に発売。シート高がSTDより5mm低い750mmに設定されバンパーを装備するなど細部が異なる。
可能性が高いのは400X! NC750XベースのNC750Lに続くか
大型自動二輪免許の教習車としてホンダから2016年に発売されたNC750Lが、この7月にNC750Xをベースにした新型にモデルチェンジしている。これまではネイキッドのNC750Sをベースにしていたが、クロスオーバーツアラーが教習車になるのは初となる。
NC750XをNC750Lにする際にロングスクリーンを取り払いバンパーを装着。最高出力はXの58PS→37PSに抑えてトレール量を増やすなど細かな調整が行われている。同じように普通二輪の新型教習車も「L」化に調整されると思われるが、ベース車は大型教習車と同じくクロスオーバーツアラーの400Xが濃厚という情報だ。
選ばれると思われる理由は2気筒エンジンの扱いやすさだろう。GB350はビッグシングルのパンチ力に初心者がてこずる可能性があるのと低速走行のみの教習過程で空冷エンジンが冷やせないことも考慮されただろう。
400Xは2019年に前輪が大径19インチに変更されたばかりで、これをそのまま教習車にするとスラロームなどの小回りがCB400SFよりも難しそうだが、安定性が高いので一本橋は有利になるなど一長一短。問題はCB400SF教習車仕様より50mm高いシート高で、ローダウン化されることもありそうだ。

NC750L MT教習車仕様 [HONDA] 生産終了したNC750SベースのNC750Lに代わり登場した新世代大型教習車。DCTを装備したAT教習車仕様も新たにラインナップされた。
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