
ヤマハが欧州の公式YouTubeで10月からYARD BUILT(ヤードビルト)の動画を更新中だ。車両は新型XSR900で、11月22日に公開されたエピソード3ではモックアップが完成。これはもうYZF-R9との共演を期待せずにはいられない。
FZR750(OW74)風の角張ったアッパーカウルがカッコいい
2022年に発売されたXSR900は、ミラノショー2022では特に発表がなく2023年は現行のまま継続されることになった。それでも、最新型MT-09をベースとするエンジンとシャーシはスライドコントロールまで装備するスーパースポーツ並みのポテンシャルを誇る。
これをフルカウルスポーツ化するカスタムは必然と言えるもので、ヤマハの公式カスタムプロジェクト「ヤードビルト」で制作過程が公開されている。最新動画では実物大の模型=モックアップが完成し、これから3Dスキャンされデータ化する行程に入るところだ。
ヤードビルト自体は市販とは無縁の単発のカスタムプロジェクトだが、2024年はMT-09をベースとするYZF-R9がリリースされると予想されるので、このXSR900改との共演を期待してしまう。最新YZFーRスタイルのR9と、OW77イメージのレトロフィットXSR900改が並んだらインパクトは大きいはずだ。

エピソード3で制作中のXSR900ヤードビルト改。実物にカウルのモックが載るだけで完成形がイメージできる感じだ。アップハンドルの逆付けで前傾ポジションにしている。

XSR900改は、1985年の鈴鹿8耐に参戦したFZR750(0W74)と似た雰囲気があるのが分かる。OW74は、ヤマハの4ストレーサーの原点と言えるマシンだ。

元のXSR900は2ストYZR500のゴロワーズカラーを模しているが、XSR900改はそれに近いカラーリングだ。あえて4ストと2ストの名車をミックスしているのだろう。
【スクープ】YZF-R9は2024年に発売!? 3気筒スーパースポーツに期待
国内では2022年に発売されたヤマハYZF-R7は、ネイキッドのMT-07をフルカウル化したスーパースポーツ。過剰な高性能を求めずにスーパースポーツの魅力を打ち出した新しいコンセプトは、99万9900円というロープライスも手伝って人気を獲得している。
これに続くと思われるのがMT-09をベースとした新型YZF-R9で、新しい888cc並列3気筒エンジンやフル装備の最新電子制御を武器に、YZF-R7より高レベルな、それでいてYZF-R1ほどのスペックや価格にはならない立ち位置でリリースされるだろう。

MT-09をベースにフルカウル化したYZF-R9を予想。エンジンは並列3気筒なのでYZF-R7よりもボリューム感を出してみた。※CGイラストはベストカーWeb編集部で制作したもの
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