
目次
元オーナーからちょこっとアドバイス
こんにちは、トノです。
今回は、僕が2018年まで乗っていた「KAWASAKI GPZ900R(ニンジャ)」について、「興味はあるんだけど、実際どうなの?」と購入を迷っている人たちに向けて、元オーナー目線でちょこっとアドバイス。
走った感じは?故障は?などを交えてご紹介してみます!
※あくまでも僕個人の意見としてお楽しみください(笑)
GPZ900Rをサラっとおさらい
今さらな感じがしますが、GPZ900Rについて簡単におさらいしておきましょう。
GPZ900Rは、1984年に北米向けに発売された、カワサキが誇る水冷4st直列4気筒のロードスポーツバイクです。
「Ninja(ニンジャ)」というペットネームが与えられ、日本でも「ニンジャ=GPZ900R」として国内ライダーにも浸透しました。新設計の水冷エンジンには、良くも悪くも新しい要素が多く盛り込まれ(笑)、全部ひっくるめて世界に広く愛された素晴らしいエンジンだと言って良いでしょう。
そんな素敵なエンジンを持ったニンジャは、映画「TOP GUN」のマーベリック(トム・クルーズ)の愛車として登場したこともあり、さらに知られていきました。
その人気ゆえに、各メーカーからはパーツが豊富にラインナップされ、生産終了から20年近く経とうとする現在でも、状態の維持からカスタムまで部品に事欠きません。
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イメージはイメージでしかない
そんなカワサキを代表する水冷直4の名車「ニンジャ」(あえて今回はGPZ900Rではなくニンジャでいきます)なわけですが、今の若い世代の方々は「それで結局ニンジャってどうなのよ?」と思っているに違いありません。
いいんです。それで当然です。
ニンジャに乗ったことがない人のニンジャのイメージは、「重くてデカくてクセが強くて乗りにくそう」「程度が悪い車体ばかりで、壊れやすくて維持するのが大変そう」「遅そう」「シルバーアクセサリーとデニムベストを着て、革パンからチェーンがついたウォレットを覗かせないといけなさそう」といったところでしょうか(笑)
でもそれは、やっぱり「イメージ」でしかありません。15年前の僕もそうでした。
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憧れバイクは「タイミングと勢い」で買っちゃおう!
僕はもともとカワサキのバイクが好きでした。借りたZ400GP、ゼファー、ZZR1100、新車で買ったZRX400II、ZX-9Rなどに乗っていましたが、「いつかニンジャが欲しい」って思っていましたし、買い替える度に候補にあがっていたのを覚えています。
"それ"は突然訪れました。
行きつけのバイクショップから、「ニンジャ欲しがってたよね?〇〇さんがニンジャを下取りに出したんだけど、どうかな?」という電話があったのです。
〇〇さんというのは僕と同じバイクショップに通うお客さんで、マメにメンテナンスしている(状態が良い)のを知ってました。本当は逆輸入車の黒×銀カラーに憧れていたのですが、外装も出力も後でどうにかなると思い、状態に対して破格だった〇〇さんの国内仕様ライムグリーン(A12)を衝動買いしたのでした。念願のバイクって、タイミング+勢いがあれば案外イケちゃうものなのかもしれません(笑)
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ネイキッドだと思えばOK
憧れのニンジャが納車され、いよいよ乗ります。買ったニンジャは、ラジエター以外はすべてノーマルです。
前述したように、僕もニンジャに対して「重くてデカくてクセが強くて乗りにくそう」というイメージを持っていました。
ところがしばらく走ってみてビックリ!ものすごく乗りやすい。中でも一番驚いたのは、ハンドルの切れ角が予想以上に大きいことでした。
フルカウル+セパレートハンドルなので、所有していたZX-9Rと同じくらいの切れ角かなと勝手に思っていました。初めてニンジャに乗って、交差点を左折した時に「あらら!どこまで切れるの?!」と動揺したことを昨日のように覚えています。Uターンや狭い路地もバッチリです。
ニンジャはフルカウルの「スポーツツアラー」と位置づけられていはいますが、走らせる感覚としてはビッグネイキッドに近いと思って良いでしょう。
シート高が高い現行バイクに比べると、お尻で曲がっていく感じがします。現行バイクに乗り慣れている人は、イメージしているラインよりも、フロントタイヤが若干外回りするような感覚があるかもしれません。
▲雨天でのパイロンスラロームもクルクル♪(パイロンが写ってませんがw)
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乗り方や体型に合わせてバーハン化
ニンジャが「乗りにくそう」とイメージされる要因の一つに、「タンクが長い=ハンドルが遠い」があります。体型による感覚の違いはありますが、現行バイクに比べたらハンドルが遠くて操作しにくいと感じる人は多いと思います。
そこで鉄板なのが、バーハン化。タンクは短くできませんが、バーハンドルに変更することによってハンドルを手前に寄せることができます。トップブリッジごと交換する高価なキットや、コスパに優れた簡易タイプも販売されています。一般的な22.2φのハンドルバーが使用できるものがほとんどですから、あとは汎用のハンドルバーで角度や高さを好みに合わせていきます。これをやると一層ネイキッド感が強まります。
※スロットルやブレーキ/クラッチなどのケーブル/ホース類は、ノーマルより長いタイプへの交換が必要になります。
カスタムは底なし
ニンジャは、専用のカスタムパーツが非常に多くあります。
外装やマフラーは現在のバイクでもお馴染みのカスタムパーツですが、キャブやエンジン、フレーム関連やスイングアーム、フォーク、サス、ホイール・・・と部位も多く、1つの部位ごとでも複数のメーカーや種類から選べるほどあります。
極端に言えば、純正パーツが無くなるほど底なしにカスタムすることもできます(笑)
僕はニンジャのノーマルっぽさを残したかったので、外装は、カウル外しとスクリーン交換くらいに留めました。
あとは、マフラー、キャブ、ハイカム、ステップ、ビッグラジエター(買ったときから)、バーハン化、リヤサス、ブレーキ回りをカスタムしました。
国内仕様でしたが、キャブ(TMR)とハイカム(ヨシムラ ステージ1)とマフラー交換でパワー激増!生まれ変わりました。
古いバイクなので、たとえばマフラー交換するとステップに干渉する → ステップも同時に交換。ノーマルステップはタンデムステップも一体式なので、タンデムステップキットを別途用意(必要なら)というように、1ヵ所カスタムすると他の箇所も同時に対策しないといけないことが多かったです。ある程度まとまったお金がかかってしまいますが、その分見返りも大きくてイジり甲斐があります。
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故障・不調は出るけど何とでもなる
程度の良い車両を買っても、遅かれ早かれ故障・不調は出るかと思います。
左寄せのサイドカムチェーンとヘッド形状の影響により、1番側のプラグに水が溜まりやすかったり、暖機のやり方によってはカムをカジらせやすかったり。僕はウォーターポンプのギヤのツメが欠けてしまい、結果として冷却水が噴き出しました(笑)
ニンジャならではの持病で壊れやすい箇所もあれば、他の古いバイクと同様にケアしてあげなければならない箇所はあります。
ただ、いずれも対策品が出ていますし、ネット検索で同じ経験をした人からの情報もたくさん見ることができます。
故障・不調は出るけど何とでもなるでしょう。
▲良い状態で乗り続けるには、大なり小なり整備は欠かせません。
多少お金はかかるけど、今から買うのは全然アリ!
なんだかんだでアレコレ書いてしまいましたが、ニンジャを今から買うのは全然アリです!
ただし、最新の現行モデルに比べて、カスタムや良い状態を維持し続けるためには多少お金が掛かります。
「多少っていくらだよ?!」については、どの程度のカスタムをしたいのか、どのレベルの状態を維持したいのかによって大きく変わりますので「いくらです」とは書けません。
最初に状態が良い車体に出会えれば、メンテ費用はグンと抑えられますので、まずはニンジャの経験が豊富なショップさんを探してみてください!
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GPZ900Rの総評
長所・満足な点 | メンテナンスパーツやカスタムパーツが豊富で困りません。 あとやっぱりNinja のルックスがとても最高! |
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短所・不満な点 | 特に国内仕様のノーマルエンジンは、現在のバイクを知っている人にとってはモッサリして遅いバイクです。 でも、キャブ+ハイカム+マフラーでガラリと生まれ変わります。 |
これから買う人へのアドバイス | 初めて乗る人はビックリするくらいハンドル切れ角があり、見た目以上に素直で乗りやすいです。 オイルがヘッドにあがりにくく、カムをかじりやすい持病があります。そのため停車しての長い暖気は×。ゆっくり走りながら徐々に暖気を。 |
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