文/Webikeスタッフ:アキヒト

【カワサキ ニンジャ400】
ディテール&試乗インプレッション

フルモデルチェンジにより一新された新型ニンジャ400。これまでのツアラースタイルから、新たにライトウェイトスポーツへと生まれ変わりました。新設計の軽量トレリスフレームをはじめ大幅に軽量化された車体、パワーアップしたエンジン、シャープで迫力のあるボディと新しいこと尽くし。

満を持して登場したライトウェイトスポーツ、新型ニンジャ400のインプレをお伝えします!

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250ccクラスの車体

【全長/全幅/全高】

・新型モデル:1,990mm/710mm/1,120mm
・従来モデル:2,110mm/770mm/1,180mm

【車両重量】

・新型モデル:167kg
・従来モデル:211kg(ABS仕様)

従来のニンジャ400は、兄貴分のニンジャ650をベースとしたツアラー寄りのモデルでしたが、今回のモデルチェンジでライトウェイトスポーツとして生まれ変わりました。
ライトウェイトスポーツということもあり、車重は250ccクラスと同等の167kg。従来モデルが200kgほどあったと思うと、約30kgもの軽量化が行われています。その一番の理由が、車体周りをニンジャ250と共有したこと。これまでニンジャ650と共有していたフレームをはじめとする各部を、ニンジャ250と共通化することで大幅に軽量化することに成功しています。車重に関してはニンジャ250からわずか1kg増となり、今回のモデルチェンジでは欠かせない注目ポイントの1つです。

サイズも全体的にコンパクトになりましたが、フロントマスクにはニンジャH2を彷彿させる逆スラントノーズを採用するなど、シャープで迫力あるボディとなっています。もちろん空力特性にも優れ、エンジンから発せられる熱もライダーに当たらないように効率よく排熱できる形状になっています。

今回の車両は『KRTエディション』となり、スーパーバイク世界選手権で5連覇を達成したカワサキレーシングチームの「Ninja ZX-10RR」と同イメージのカラーリングとなります。

▲各部に「KAWASAKI Racing Team」の文字が
▲各部に「KAWASAKI Racing Team」の文字が

足つき

【シート高】

785mm

【足つき】

シート高は従来モデルの805mmから-20mmになったことと、シートの幅がスリムになっていることで足つきは良好。やや前方に配置されたステップは、ライダーが足を着く際に干渉しないよう配慮されています。
身長173cmの私では膝が曲がるほど足つきに余裕がありますが、身長155cmのスタッフが跨ってみると、両足ともつま先立ち。それでもスリムなシートと、軽い車体によって難なく支えられるとのことです。

▲シート高:795mm(スタッフ身長:173cm)
▲シート高:795mm(スタッフ身長:155cm)

ニンジャH2を彷彿させる逆スラントノーズ

ニンジャH2を彷彿させる逆スラントノーズとなったフロントマスクに併せて、ヘッドライトにもLEDを搭載。従来までのハロゲンから光量が大幅に向上したことにより、優れた視認性を実現しています。

【ヘッドライト】

▲逆スラントノーズとなったデザイン
▲ポジションランプ
▲ロービーム
▲ハイビーム

【テールライト】

テールライトにもLEDが採用されていますが、それ以上にテールのデザインがZX-10RやZ1000のシャープなデザインになりカッコいいです!

▲ZX-10Rを彷彿させるテールデザイン

▲ブレーキ握ってない
▲ブレーキ握った

視認性抜群の多機能メーター

アナログタコメーターとデジタルスピードメーターを組み合わせた多機能メーターを採用。デザインは他のニンジャシリーズと共通となります。スピードとタコ以外に、ギアポジションインジケーターと水温計、時計、燃料計の他に、ODO、トリップ、航続可能距離、平均/瞬間燃費、エコノミカルライディングインジケーター(燃料消費が少ないエコな走りができているか)を表示します。

ニンジャ250ではレッドゾーンが13,000回転ほどでしたが、ニンジャ400では12,000回転からレッドゾーンとなります。

セパレートハンドルでよりレーシーに

従来モデルではツアラー的な位置づけにあったこともあり、ハンドルはバーハンドルでしたが、今回のモデルチェンジでセパレートハンドルに変わりました。ハンドルだけでなくトップブリッジの肉抜き加工により、ハンドル周りがよりレーシーなイメージになっています。

セパレートハンドルに変わりましたが、ポジションはやや高めの印象です。それでもハンドルの幅が狭く適度な垂れ角のお陰で、伏せた時でも窮屈に感じることはありませんでした。

シングルながら十分な制動力

【ホイール・ブレーキ】

新たなデザインとなったホイールは、スタイリッシュで軽量な5本スポークを採用。フロントタイヤはニンジャ250と同じく110サイズですが、リアタイヤには150サイズとなり、前後共にラジアルタイヤを履いています。
従来モデルではフロント:120サイズ、リア:160サイズのタイヤを装着していましたが、よりスポーティな走りに適したタイヤサイズに変更されています。

個人的に今回のモデルチェンジで注目したいポイントの1つがブレーキです。従来モデルまではフロントブレーキにダブルディスクを採用していましたが、今回のモデルチェンジではシングルディスクとなっています。これまでのニンジャ400を知っているライダーからすると、「え、シングルディスクなの!?」と思うかもしれません。しかし、ZX-14Rといったカワサキ屈指のビッグバイクと同じ310mm径ディスクローターの搭載と、250ccクラスと同等の軽量な車体により十分な制動力を発揮します。ABSも標準装備となり、ニッシン製のABSユニットを搭載しています。

▲フロント:110/70R17M/C 54H
▲150/60R17M/C 66H

【サスペンション】

フロントフォークにはインナーチューブ径41mmの正立フォークを採用。正立フォークは従来モデルと変わりませんが、キャスター角が立てられたことでツアラー寄りだったハンドリングはより軽快で機敏になっています。
リアサスペンションはタンデムなどのシーンや好みに合わせて、5段階のプリロード調整が可能となります。

▲41mm径正立フォーク
▲プリロード調節可能なリアサスペンション

軽量・パワフルな新設計エンジン

最高出力:48PS/10,000rpm
最大トルク:38N・m/8,000rpm

新設計のエンジンは、最高出力は従来モデルから4PSアップの48PSに上がっています。しかし、新型ニンジャ400のエンジンで注目したいのはパワーだけではありません。これまでのニンジャ650のエンジンがベースとなっていましたが、このエンジンは新型のニンジャ250をベースにすることで、従来モデルよりもエンジンそのものを軽量・コンパクトにすることができました。

エンジンと併せて吸気効率の見直しも行われ、大容量のエアクリーナーボックスとダウンドラフト吸気を新たに採用しています。吸気効率を高めるだけでなく、エアクリーナーボックス内のインテークファンネルの長さを左右で変えることでトルクの谷を解消。低回転域でのトルクを犠牲にすることなく、高回転域までスムーズに回るエンジンになっています。

軽いクラッチ操作と、急なシフトダウン時にバックトルクを逃がす、アシスト&スリッパークラッチも採用しています。

ホールド感を重視したスリムなタンク

タンク容量:14L

タンク容量は15Lから14Lへ減少。ニーグリップしやすいスリムなタンク形状により、下半身のホールド感が増しています。

足つきと快適性が向上したシート

シートには低反発ウレタンを採用。シート前方がスリムになっているので、足つきの向上に貢献しています。シート下スペースは、純正オプションのETC2.0を収納するスペースぐらいしかありませんでした。
従来モデルの方がタンデムシートの幅も広くグラブバーも標準装備だったので、タンデムの快適性は落ちているようです。あると便利なヘルメットロックは標準装備。

気になる販売価格は!?

メーカー希望小売価格(消費税10%込み)

726,000円※2019年11月現在

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実際に走ってみました

50PSにも迫るエンジンに、ニンジャ250と同等の車重・ハンドリングを併せ持ったニンジャ400は、乗る前から期待しかありませんでした。ニンジャ400に乗る少し前にニンジャ250にも乗ってみたので、クイックなハンドリングとキビキビとした走りは体験済み。そこからさらにパワフルになるのだから、走りもイイに決まっています。実際に乗ってみると、走りは期待通り。正直言って「ズルい!」の一言です。

ニンジャ250から単純に10PSほどパワーも上がっているので、より加速、走りが楽になっています。ニンジャ250の時には街中でもこまめにシフトチェンジを行うことで気持ちよく走れていましたが、ニンジャ400では1つ1つのギアの許容範囲が広く、ある程度の加減速であればシフトチェンジ無しでも無理なく引っ張れます。高速走行でも加速が軽やかなだけでなく、100km/h巡航時には6,000回転程で走れるので、振動などの疲れも軽減されています。
一番違いを楽しめたのはコーナーの立ち上がりでした。ハンドリングも250ccスポーツモデルと遜色ないので、倒し込みや切り返しもラクラク。そこからのパワフルな立ち上がりは、ニンジャ250とは全くの別物です。

ブレーキ面では、これまでがダブルディスクだったこともあり、一見するとグレードダウンのように思われがち。それでもフロントの軽量化によるクイックなハンドリングと、シングルディスクでも十分な制動力を体験すると、むしろシングルディスクで良かったとすら思えます。

強いて残念な部分を挙げるなら、軽量な車体故に跨っていて400ccにしては安っぽく感じてしまうこと。普通自動二輪免許で乗れる最大排気量である400ccながら、パワー以外で250ccと区別できる部分が少ないので、ライダーによっては物足りなさを感じてしまうかもしれません。

走りは間違いなく楽しいので、軽い車体でクイックなハンドリングを楽しみたいライダーにはオススメの1台です!

撮影協力:カワサキモータースジャパン

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