
11月1日、ヤマハが欧州でテネレ700の2023年モデルを発表した。エンジンはすでにユーロ5の排ガス規制に対応していることから、新型メーターやコネクテッド機能などユーティリティを中心にアップデートした。
ABSは3モードになり、前後輪オフにもできるように
2023年型テネレ700は、欧州でのみ発売されているテネレ700ワールドレイドが採用しているフルカラー5インチTFTメーターを新たに採用した。表示テーマは、バーグラフ式タコメーターを画面中央に据えた「エクスプローラー(Explorer)」と円形メーターを表示する「ストリート(Street)」の2種類を用意する。
また、新型メーターはブルートゥースでスマートフォンとの連携が可能。ライダーがヤマハMyRideアプリを使うことで、電話やメール、メッセージなどの着信通知をメーターに表示したり、アプリを介して走行距離や最高速など様々な情報を確認できる。
他にも、従来は前後ABSオンと後輪オフの2モードだったブレーキが、前後ABSオフを加えた3モードに機能を拡大。より本格的なオフロード走行に対応できるようにしている。さらに、クラッチ操作をせずにギアシフトができるクイックシフター(オプション)を装着できるように配線済みとしている。
細部では、転倒しても折れにくい構造のブレーキレバーを採用し、12V電源がUSBソケットに変更されるなどアップデート。日本仕様の2023年型も同様の変更を受けると予想されるが、発売時期は現状不明だ。

2023年型テネレ700欧州仕様 [YAMAHA] ワールドレイド譲りのメーターやABSを導入した新型テネレ700。カラーは同じブラックでもミッドナイトブラックからテックカモに変更された。

2023年型テネレ700欧州仕様 [YAMAHA] アイコンブルーのカラーは変わらずだが、配色やロゴデザイン変更された。

5インチTFTディスプレイの新型メーター。表示画面はエクスプローラーモードで、縦にバーグラフタコメーターを表示する。

ブレーキは、ABS前後輪オフを加えた3モードになった。従来型は前後ABSオン、後輪のみオフの2モードだった。

こちらは従来型テネレ700の液晶メーター。画面のオフロードモードはリアのみABSをカットしたモードになる。

並列2気筒689ccエンジンは踏襲しつつ、変更内容は不明だが最高出力発生回転数が250rpm低くなり、最大トルクが1Nm(0.102kg-m)落とされている。

2022年型テネレ700ワールドレイド [YAMAHA] 最大500kmの航続距離を可能にする23Lの燃料タンクを装備し、TFTメーターなどを装備した上級仕様。日本に導入される予定はない。
2023年型テネレ700欧州仕様主要諸元
・全長×全幅×全高:2370×905×1455mm
・ホイールベース:1595mm
・シート高:875mm
・車重:204kg
・エジンン:水冷4ストローク並列2気筒DOHC4バルブ 689cc
・最高出力:73.4PS/8750rpm
・最大トルク:6.8㎏-m/6500rpm
・燃料タンク容量:16L
・変速機:6段リターン
・ブレーキ:F=Wディスク、R=ディスク
・タイヤ:F=90/90-21、R=150/70-18
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