
ホンダがカーボンニュートラル実現に向けて今後発売していく電動バイクの第一弾が、11月8日開幕のミラノショーで発表されると予想される。車名は「EVP1」という情報で、モバイルパワーパックにも対応するようだ。
「EVP1」は原付一種と原付二種の2種類をラインナップ!?
ミラノショーで発表されるであろうホンダの電動バイクの車名が「EVP1」と予想されることで、ある程度ジャンルが絞られることになった。ホンダは電動バイクをEB、EM、EVに分けており、電動自転車(EB)→電動モペット(EM)→電動ビークル(EV)と車格と性能が上がっていく。
EVP1ということは、新型電動バイクはEVに区分けされ、Pはパーソナル、1は1号機という意味だろう。これまで法人向けリースや販売に留めていたホンダの電動バイクが、EVとしてパーソナル=一般向けに発売される可能性が高いのだ。
そして、もう一つの特徴は、EVP1は原付一種(~50cc)と原付二種(51~125cc)の2つのラインナップが用意されると予想されること。ホンダは2019年12月に原付のベンリィe:Iと原二のベンリィe:IIを企業向けに発売している前例があるので、これを踏襲するだろう。
EVP1は、電源にモバイルパワーパックe:を利用するという情報なので、10月25日から運用が始まったガチャコのバッテリーシェアサービスを活用できることにもなりそう。モバイルパワーパックe:は着脱式なので、充電器が販売されれば一般家庭の屋内での充電も対応可能だろう。

ベンリィe:I [HONDA] 原付免許に対応、モバイルパワーパック×2、専用充電器×2がセットで73万7000円。定格出力0.58kW(0.78PS)、最高出力2.8kW(3.8PS)を発揮する。EVP1と共通点があるかは不明だ。
交換式バッテリーのシェアサービスが普及すれば原付は復活する?
ホンダは、パワーパック(バッテリー)の充電と貸出しを行う「パワーパックエクスチェンジャーe:」の販売を開始し、その1台目となる量産機の運用が10月25日に新宿でスタートした。パワーエクスチェンジャーを購入したのは先述のガチャコで、この機器を「ガチャコステーション」と呼称している。
バッテリーはエクスチェンジャー一基あたり12個が貸出しされ、ユーザーは登録から交換、料金決済まで同システムを通じて行うことができる。電動バイクのデメリットは充電時間の長さだったが、シェアバッテリーを活用すれば瞬時に満充電にできるのだ。
このバッテリーシェアサービスを展開するガチャコは、エネオスと国内バイク4メーカーを母体とした企業。新宿の東京都庁前に設置されたガチャコステーション(バッテリーステーション)1号機を皮切りに大都市圏から順次設置を拡大していく計画だ。
バッテリーシェアサービスの拡大は、電動バイク普及の切り札と期待されている。特に、2025年11月までに排ガス規制への対応が迫られる50ccエンジンバイクの代替手段としてEVが有力視されており、ガチャコステーションの成否が原付一種の将来を占うことにもなるだろう。

このようにエクスチェンジャーe:を利用したガチャコステーションで、使用済みバッテリーと充電済みのバッテリーを交換できる。

ホンダはエンジン車も含めてビジネス領域で原付一種のラインナップとシェアを拡大させている。個人ユースが減り続けている原付一種はEV化で逆転できるか!?
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