スポーツヘリテイジとして支持されているヤマハのXSRシリーズ。海外で発売されている155や125の国内導入を望む声は多かったが、いよいよ「125」が2023年に国内導入されるとの噂が! ついにヤマハが原付二種(51~125cc)クラスで反撃の狼煙を上げる!?

文/ベストカー編集部
※当記事は2022年10月21日に「ベストカーWeb」に掲載されたものです。

ヤマハのギヤ付き125は現在“ゼロ”! 人気のネオクラ投入なるか

近年、ホンダ125クラスの勢いが止まらない。スクーターを除くフルサイズ125ccは6車種、110も含めれば8車種と充実。9月にダックス125が加わったばかりで、CT125ハンターカブは年間1万5000台規模と爆発的に売れている。

一方ヤマハは、ミッション付き125のラインナップがゼロ。このクラスにおけるホンダとの差は広がるばかりだ。二輪車新聞によると2021年の51~125ccクラス国内出荷台数は、ホンダの7万7000台に対し、ヤマハは1万9500台。GSX-R125とGSX-S125を擁するスズキの2万2500台にもヤマハは抜かれている。

しかし、ついにヤマハが反撃に移る模様だ。2021年5月に欧州で登場したXSR125が「国内でも販売される」らしい。

XSR125は、このクラスでは貴重なネオクラシック。“ネオクラ”とは、昔ながらのスタイルを最新のバイクで体現した流行のジャンルだが、125ccクラスでは英国のMUTTモーターサイクルなど一部にしかラインナップがない(リバイバルしたホンダのモンキー125やダックス125もネオクラと言えなくもないが、やや違うだろう)。

XSR125に先立つ2019年には、兄弟モデルのXSR155がタイやインドネシアでデビュー。日本仕様の発売が待たれていただけに、実現すれば朗報だ。

欧州で2021年にラインナップされたXSR125。ネオクラシリーズXSRの末弟だ。YZF-R125やMT125譲りの6速ミッションSOHC水冷シングルを搭載する

2022年6月、欧州でスポークホイール仕様の「XSR125レガシー」を追加。往年のRZ250/350をイメージさせる黒×金の特別カラーもレトロさに一役買っている

デルタボックスに倒立、レトロな外観とスポーティさをミックス

XSR125のコンセプトは“The youngest Faster Son”。往年のXS-1などを意識したスタイルに速さを融合したモデルとなる。

基本構成は、欧州に存在するYZR-R125やMT-125がベースだ。エンジンは、可変バルブのVVAを採用した最新の水冷4ストローク単気筒。フレームはスチール製ながら、ヤマハスポーツモデル伝統のデルタボックスだ。フロントにはφ37mm倒立フォークを採用し、リヤはモノショックだ。

全体のフォルムをはじめ、デザインは初代XSR900を踏襲。各部に「円」をモチーフとしたデザインも共通で、丸1眼のLEDヘッドライト&テールランプ、シート下のアルミ製サイドパネル、円形の液晶メーターも踏襲している。

従来はキャストホイールのみのラインナップだったが、2022年5月にクラシック度を一段と増したスポークホイール仕様の「XSR125レガシー」も追加された。

レガシーは、軽量なスポークホイールにゴールド仕様のアルミリムを採用。タイヤは、オフロード系のブロックパターンを採用したメッツラー製カルーストリートを履く。さらにマフラーカバーのデザインが異なり、2ピースのアルミ製としている。

スーパースポーツを思わせる太いツインスパーフレームのデルタボックスは、125とは思えない存在感。VVA搭載のSOHC4バルブ単気筒は、GSX-S125やCB125Rと同じ15psを発生する

φ37mm倒立フォークに一般的なスラストマウントキャリパー、Φ267mmディスクの組み合わせ。YZF-R125とMT-125のΦ41mm倒立+ラジアルキャリパーと差別化

メーターは初代XSR900や700と同様の真円タイプ。反転液晶の周囲にタコ、中央に速度やギヤ段数を配置とスタイリッシュにまとめている。ユニットはXSR155と同タイプだろう

ダブルシートにはタックロールが入る。初代XSR900や700のフラットなタイプより一段とレトロなイメージだ

スポークホイールのレガシーは、アルミリムのスポークホイールを採用。アルミ製のマフラーカバーも専用デザインだ

2023年に日本導入との噂、50万円前後に収まると嬉しいが!?

XSR125のエンジンは欧州排ガス規制のユーロ5をクリア済み。国内の令和2年排出ガス規制と同等なので、日本導入へのハードルは低い。

情報筋によると「XSR125は2023年にも国内に導入される見込み」とのこと。XSR700やテネレ700のように欧州で企画されたモデルは、かなり遅れて日本で販売されるケースがある。今回のXSR125も欧州主導のため、同様の事例となる可能性があるのだ。

気になる価格は、イギリス仕様が4550ポンド(約75万6000円)。日欧で発売されている同じ排気量帯のXMAX125は、イギリスで5150ポンド(約86万円)、日本で65万4000円。この価格差をXSR125に当てはめてみると、日本仕様は約57万4500円になる。ライバルで豪華装備のCB125Rは47万3000円だけに、50万円程度の価格に抑えたいところだが、果たして?

キャストかスポークホイールのどちらが日本仕様になるかは不明。スペックはスポークホイール仕様が0.5kg軽く、最低地上高が15mm低い。前後17インチやシート高815mmは同一

XSRに加え、兄弟モデルのYZF-R125かMT-125まで同時に上陸か?

さらにもう一つ朗報だ。なんとベース車のYZF-R125またはMT-125のいずれかも「日本仕様が発売される」との情報が!

ともに登場から時間が経つが、現行型の国内仕様は登場していなかった。YZF-Rはスーパースポーツ、MTはハイパーネイキッドのシリーズで、ともに現在のヤマハを代表するブランド。YZF-R125は、国内の原付二種クラスで唯一フルカウルをまとうスズキGSX-R125の対抗馬となる。そして、MT-125はスズキGSX-S125やホンダCB125Rのライバルとなるのだ。

共通プラットフォームを活用した同排気量帯への水平展開は、他社も積極的に導入しているが、ヤマハも得意だ。ネイキッドのMT-09は、XSR900、トレーサー9GTのベースとして展開。さらにMT-07とYZF-R7、YZF-R25/3とMT-25/3など枚挙に暇がない。さらに近々MT-09をベースとするフルカウルのYZF-R9が発表されるとの噂がある。

いずれにせよ、XSRの末弟に加え、YZF-RまたはMTの末弟がラインナップされれば、ヤマハの125マニュアルモデルは一挙に充実する。このクラスで苦渋を舐めてきたヤマハの逆襲がいよいよ始まるか!?

YZF-R125は日本仕様が存在せず、並行輸入車が人気。インド仕様の2023年型R15が兄貴分のR7風の顔を採用しており、次期YZF-R125も同様に進化すると予想される

MT-125も国内仕様は未発売。VVA水冷単気筒やデルタボックスなどの基本構成はXSRと同様だ。エンジンは2021年型でユーロ5に適合した

一足先に東南アジアでデビューしたXSR155。19.3psを発生する155cc水冷単気筒積む。外装やフレームなど多くのパーツが125と共通だ

XSRシリーズは900と700が国内で発売中。大型二輪免許でしか乗れないため、125の登場が待たれていた。写真は2016年に国内デビューした先代XSR900。XSR125/155のモチーフだ

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