
怪物マシンの雄叫びをサーキットで解き放つ
トリックスターのレース参戦のノウハウが注ぎ込まれているのが、このニンジャH2だ。ニンジャH2でサーキットを走るうえで、スーパーチャージャーの暴力的な加速は大きな魅力ではあるが、その反面、コーナー立ち上がりでのスロットルコントロールには気をつかう場面も多くなる。そのため、このマシンで求めたのはスロットル開け始めの過敏さをマイルドにして扱いやすさを向上させること。そこで行なったのは電子制御のコントロールだ。
電子制御を変更する場合、まず用いられるのはサブコンであり、当初はオーナー自らがサブコンでスロットル開け始めのドンツキの解消を試みるも、どうしてもある一定のところで制御がかかってしまい上手くいかなかった。そこで、同店のECUアップデートプログラムST‐1で、ECUの書き換えを行なっている。これによりフライバイワイヤの制御とスピードリミッターを解除できるほか、点火タイミングの変更でドンツキを解消することができたという。また、スロットルグリップはインナーの巻き取り径をニンジャ250のモノに換えて小径化。スロットル開度が広くなるが、コントロール性を優先した仕様としている。
これらにより、サーキットでその性能をフルに発揮できるようになったニンジャH2。今後は足まわりのポテンシャルアップを検討しているという。
カスタムポイント
サイレンサーはトリックスターが開発したIKAZUCHIを装着。スーパーチャージドエンジンが放つ音を抑えながらも、管楽器のような内部構造を持つことで、官能的なエキゾーストノートを奏でる。特徴的なスタイルはバンク角の向上や空力特性にもすぐれている。
カスタムパーツギャラリー

フェンダーレスはオーナーの自作となるが、ライセンスプレートにはアクティブのLEDウインカーを装着して、リヤまわりをすっきりとさせ、ショートタイプのテールカウルを際立たせる

スクリーンはオーナーが選んだPUIG(プーチ)を装着している。厚みがありながらもクリアな視界が確保されており、高速走行時もスクリーン本体のブレが少ないのがいいという

フロントフェンダーもエーテックのカーボンフェンダーに換装している。形状は純正と同形状ながら、カーボン素材が用いられていることで軽く、ドレスアップの効果も高くなっている

イベントレースでも最近はエンジン下にオイル受け形状のアンダーカウルの装着が義務付けられている場合が多い。そこでエーテックのカーボンアンダーカウルを装着して対応している

オーナーが所属するAZレーシング製のレバーガードを装備。他車との接触などでフロントブレーキへの不意な入力を避けることをねらったもので、レースでは必需品となっている

ステップはビートのハイパーバンクを装着。ただ、サーキット走行ではもう少しポジションを変更したいと、鶴田氏が駆った同店のニンジャH2の位置を参考に、ベースプレートを追加する

ラジエターには小石などからラジエターコアを守るラジエターコアガードを装着。こちらはライダースパークWithの製品を装着している。コストパフォーマンスにすぐれている商品だ
「Ninja H2 by トリックスター」の主なカスタム内容
エンジン総排気量 | 998cm3 |
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エキゾーストシステム | ビート サイレンサー:トリックスター |
タイヤ | (F) ピレリ スーパーコルサ 120/70-17 (R) ピレリ スーパーコルサ 200/55-17 |
ステップ | ビート |
スクリーン | PUIG |
サブコン | i-conIII |
アンダーカウル | エーテック |
フロントフェンダー | エーテック |
ラジエターコアガード | ライダーズパークwith |
レバーガード | AZレーシング |
問い合わせ
トリックスター
住 所 : 愛知県名古屋市南区天白町5丁目13
電話番号 : 052-908-1486
情報提供元 [ カスタムピープル ]
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