
2022年10月4日、ドイツで開催されているインターモトショーでカワサキがEV研究車を欧州で初公開した。これは8月に鈴鹿8耐でデモ走行した2台のEVのうちの1台。これらは2023年に発売されると予想されており、さらに11月のミラノショーで追加の1台が公開される可能性は高そうだ。
鈴鹿から始まったカワサキのEV攻勢は11月のミラノショーで完結!?
川崎重工業から分社化したカワサキモータースの伊藤浩社長は2022年までに3台のEVを公開することを予告しており、今回はそのうちの1台が量産試作車として公開された形だ。これは8月6日に鈴鹿8耐でデモ走行した2台のうちの1台で、残り2台は11月のミラショーに登場することが期待できそう。
鈴鹿では、今回のEV版ネイキッドとハーフカウルを纏ったハイブリッド仕様がデモ走行を実施した。残る1台ははベールに包まれているが、EV版スーパースポーツと予想されている。2019年のミラノショーでフルカウルのEV研究車が初公開されており、2022年の同ショーで市販版を世界初公開するシナリオだろう。
また、今回量産試作車として公開されたEVは2023年にも発売されると予想されており、日本での導入も期待が高まる。また、鈴鹿で走行したハイブリッドモデルも早ければ2023年中の発売が濃厚だ。

EV量産試作車 [KAWASAKI] 10月4日、インターモトショーでカワサキが公開したEVネイキッド。量産試作車ということは発売間近とみて間違いない。2019年のプロトタイプよりもバッテリーが大幅に小型化されている。

EV研究車 [KAWASAKI] 2019年のミラノショーで初公開されたEV。テスト中の外装はニンジャ250を装着、4速マニュアル式ミッションを装備していた。

HEVプロトタイプ [KAWASAKI] 鈴鹿8耐でデモ走行したハイブリッド(HEV)プロトタイプは2気筒エンジンを搭載していた。ニンジャ250/400系と思われるが排気量は不明だ。

Ninja E1(予想) [KAWASAKI] オートバイ誌が予想したフルカウル版EVのCG。3台のうちのラスト1台はEVスーパースポーツと予想される。11月のミラノショーでの公開が予想される。
EVの出力は11kW(約15PS)で最高出力は30PS前後か?
2019年11月のミラノショーで公開されたEV研究車は、巡航時のモーター出力が10kW(13.6ps)、最高出力20kW(27.2ps)。車重は219kgと発表されていた。また、バッテリーはCHAdeMO規格による急速充電に対応し、フル充電での航続距離は100kmとされていた。
今回披露されたEVと思われるモデルのスペックは米国に提出された書類上では11kW(14.9PS)と1kW増えており、最高出力はわずかに強化されているかも知れない。一方、変速機の搭載が確認できないのでオートマ仕様になると予想され、車格から125クラスの設定も期待したいところ。そうなると、生産終了になるZ125プロの代替としても機能するはずだ。

インターモトショーで公開されたカワサキのEVネイキッド。左のステップ部分にはチェンジペダルがなく左グリップにはクラッチレバーもないのでオートマ仕様だろう。

カワサキEVは8月6日に鈴鹿でデモ走行を披露! 気軽に乗れるEVスポーツとして発売に期待!

カワサキはハイブリッドと思しきエンジンを特許申請しており、【図10】からそのエンジンは並列2気筒ユニットなのが確認できる。HEVもかなり開発が進んでいそうだ。
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