文/ベストカーWeb編集部、写真/SUZUKI、HONDA
※当記事は2022年6月30日に「ベストカーWeb」に掲載されたものです。


さらばナナハン! 現行モデル最後の750cc直4であるGSX-S750が生産終了となる。ナナハンと言えば、日本で伝統の排気量だけに悲しい限りだが、ホンダが近々投入予定の新型「ホーネット」がナナハンで復活するという。

「ゆくナナハン、くるナナハン」を追った!

現行唯一の直4ナナハン、GSX-S750の生産終了が迫る!

近頃スズキは、二輪専門誌などの広告でGSX-S750の露出を増やしている。これは「生産終了」が近づいているのが理由だ。ストリートファイターであるGSX-S750は、2022年11月から適用される令和2年排ガス規制(ユーロ5相当)に対応せず、現行の2021年モデルがラストとなるのだ。

GSX-S750と言えば、現行モデル唯一のナナハン直4だけに、ネット界隈でも生産終了を嘆く声は多い。

600cc級より中低速がトルクフルな上に、リッターマシンのGSX-S1000より高回転域を使えるので爽快。車体もコンパクトで、600と1000ccのイイトコドリのキャラとなる。まさに完成度の高い1台だ(おまけに価格も100万円切りと安い!)。

ファイナルモデルは用意されず、継続販売されている2021年型の青、グレー、黒が購入可能。確実に欲しい人は早めに動きたい。



スズキ最後のナナハン、GSX-S750は2017年にデビュー。1万500rpmで112psを発生する、熟成の749c直列4気筒をスチールフレームに搭載。高バランスが光る。98万7800円


スズキ伝統の直4ナナハン、46年の長い歴史に幕を降ろす

かつて「ナナハン」と言えば、オヤジ世代憧れの排気量だった。
1969年のホンダCB750フォアに始まるナナハン=750ccは日本伝統の排気量。メーカー自主規制により国内モデルのバイクは750ccが上限とされ、903ccのZ1を国内向けに排気量ダウンし、750RS(Z2)としたケースが有名だ。

そして1975年から、401cc以上のバイクに乗るには超難関の「限定解除」にパスする必要があった。ナナハンは一種のステイタスで、オヤジ世代のライダーには思い出深い排気量なのだ。ちなみに排気量の自主規制は1990年に撤廃され、国内にも1000cc超級のバイクが発売されることになる。

中でもスズキは、現代までナナハンにこだわってきたメーカーだ。
1985年、大きく重いナナハンという排気量帯に、初のレーサーレプリカであるGSX-R750を投入。世界初の油冷直4に加え、先進のアルミフレームによる圧倒的なパワーウェイトレシオで、世界のレースを席巻した。

やがてAMAスーパーバイクで4ストロークは750cc4気筒が上限となり、80年代後半からナナハンはレース直系クラスとして盛り上がっていく。
しかし、2004年にレギュレーションの変更で上限1000ccに。ナナハンはラインナップを大きく減らしたが、その後もスズキはGSX-R750をモデルチェンジしながら継続。排ガス規制の影響で欧州では2018年型がラストとなり、日本への逆輸入も終了となった。

現行のGSX-S750は、このGSX-R750の血統を継ぐ水冷直4ユニットを搭載。前身のGSR750を入れれば発売から11年での殿堂入りとなる。さらに、スズキのナナハン直4としては1976年登場のGS750から46年という長い歴史に幕を降ろすることになるのだ。



量産車として実質的に世界初の直4を搭載したCB750フォアこそ元祖ナナハン。ホンダ社内の開発コードネームが「ナナハン」の由来とされている


復活の新生ホーネットはナナハンで登場する模様

消えゆくナナハンの一方で、新たにデビューするナナハンもある。ホンダの新型「ホーネット」が750ccで登場するとの噂だ。

旧ホーネットは、日欧で人気を博したネイキッドシリーズ。旗艦は900だが、欧州で600が大ヒットし、2014年まで販売された。1996年デビューの250は日本でもベストセラーとなり、2008年の絶版後も中古車が高価格で取り引きされている。

現在、新型ホーネットはティザーやデザインスケッチのみ公開され、正式発表はまだだが、排気量は750ccと予想される。
さらに、同エンジンを積んだアドベンチャー系の「トランザルプ750」もスタンバイされているとの噂だ。

ただし旧ホーネットが直4だったのに対し、新型は新設計の270度クランク並列2気筒を搭載すると見られる。また、旧型ホーネットで特徴的だったセンターアップマフラーも採用しないが、コンセプトスケッチではホーネットらしいグラマラスなフォルムが継承されている。

6月に公開されたスケッチは、日本のR&Dと協力しつつ、イタリアにある欧州ホンダのR&Dセンターが作成。欧州ホンダは、CRF1100LアフリカツインやCB650R、X-ADVなど先進的なデザインを数多く手掛けている。新たなホーネットコンセプトは、ADV350のデザインを担当した28歳のデザイナー、ジョバンニ・ドヴィス氏によるものだ。

ホンダのデザイン哲学に基づき、「純粋に機能的なものをシンプルにつくる」とし、軽さとデザインを両立した造形を狙う。さらに、「最も怒っているスズメ蜂(ホーネット)を表現することでスポーティさを際立たせる」という。

スケッチからは倒立Fフォークや、右1本出しマフラー、トレリスフレームなどが確認できる。燃料タンクは旧ホーネットよりエッジが立ち、テールカウルはさらに小型化。より尻が切れ上がった攻撃的なストリートファイターになりそうだ。

現在、コスパに優れたパラツイン800cc前後のバイクが欧州で人気。新生ホーネットもこのカテゴリーに殴り込むことになるだろう。

発表は2022年秋のミラノショーと予想。マニュアル仕様のほか、ホンダ得意のセミオートマ=DCT仕様も投入されればライバルと差別化できるハズだ。


デザインスケッチでは様々なフレーム形状を模索している。いずれもエッジが効いたデザインで、ボリュームのあるタンクと切れ上がったテールが特徴


750cc直4は引退しても、ナナハンは不滅です!?

ちなみに現存するナナハンとして、まだホンダのNC750XとX-ADVがラインナップ中だ。ともに2021年型でフルチェンジし、新排ガス規制に適合したが、ユーロ6相当の次期排ガス規制には対応せず「現行型がラスト」との噂がある。ユーロ6の明確な導入時期は未定で、少なくとも2024年以降。これまでは安泰だろう。

ただし、こちらもエンジンは直4ではなく、並列2気筒。ナナハンの灯は今後も残るが、ナナハン直4としてはやはりGSX-S750が最後となる。

ライバルが姿を消す中、伝統のナナハン直4を頑なに守り続けてきたスズキに、今はひとまず拍手を贈りたい。

こちらは2021年11月のミラノショーでホンダが公開した新型ホーネットの立体オブジェ。プロジェクションでエンジンが描き出されているが排気量や気筒数などは未発表だ


情報提供元 [ ベストカーWeb ]

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