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2017年の東京モーターショー仕様から進化して総合的な上質感を強化
2017年の東京モーターショーでカワサキがZ900RSを初公開したが、その同社ブースに同時展示されていたカスタムZ900RSのことを覚えている人も多いだろう。その展示車両とは別にもう一台、ビトーR&Dが同じコンセプト・同種のパーツを使って製作したのがこちらのマシンとなる。
同じパーツ、ではなく同種のパーツとわざわざ書いたのは、一部には新規開発パーツが用いられていたり、一部仕様に変更が生じているためだ。2017年東京モーターショー仕様の再現ではなく、2019年現在のビトーR&Dが提案するZ900RSカスタムの形と見ていただきたい。
走行性能一辺倒ではなく、実用面や見た目の上質感も重視
では同社の提案とは何か? 一見すれば、マフラーがチタン製になっていたり、ホイールがJBパワー・マグ鍛に変更されているほか、アクスルシャフト類はすべて中空クロモリ製となっており、スポーツ性が高められた仕様とあるには間違いない。しかし、それだけではなく、リヤキャリアや厚みがあるZ1000R風のシートなどを採用。ロングツーリングで威力を発揮しそうな実用的なカスタム内容も取り入れているのだ。
また空冷Z系をイメージしたイエローボールは見て楽しめる要素でもある。各部に用いられたアルミ削り出しパーツもその一環ともいえる。見て、乗って、スポーツ走行を楽しみつつロングツーリングでの利便性を高める。これこそがビトーR&Dの提案だといえるのだ。
カスタムパーツギャラリー

[カスタムポイント]Z900RSのシート下には小物入れスペースが存在せず、積載性という部分では少し難がある。そこで同社ではツーリング時の積載性を考慮してリヤキャリアを製作。スポーツ性能を高めるだけではなく、ユーティリティ性が高いZ900RSというマシンをどこででも、どんな形でも使えるようにと考えた結果なのだ

アッパー&アンダーブラケットは同社オリジナル。オーナーの趣向によってハンドリングの特性を変えられるようオフセットが可変できるようにしており、35mmと40mmの選択式だ

タンデム側が盛り上がった形状に成形されたシートは同社で加工したモノ。17年当時はより空冷Z系に近い表皮だったが、現在はディンプル形状を採用。アンコ抜き・盛りにも対応可能

ナンバープレートホルダーも同社オリジナル。ナンバープレートは車体後端に位置するだけに振動の影響が一番大きい部分。確実にホールドできるよう形状にもこだわった部分だ

違和感がなかったので見逃しそうになったが、アルミ削り出しのエンジンハンガーも同社オリジナル。かなり細身に見えるが強度や剛性は必要十分。2万5,000円で発売中だ

ステップバーをあえて純正同様の可倒式にしているのは同社のこだわりのポイント。またポジション選択の幅は広く、実に14ポジションが用意。オーナー個々の体格や好みに最適化させやすい

チタン製フルエキゾーストも同社製となる。ノーマルのイメージを踏襲したメガホンタイプで、さらに純正イメージから大きく逸脱しないよう、バンク角も加味しながら角度などを設定

ホイールはJBパワー・マグ鍛JB4で、17インチではなく18インチ、3.50幅ではなく3.00幅を採用。リヤも4.50幅と、同社が得意とする自然かつスポーティなハンドリングを追求

17インチのZ900RSを18インチ化すると、必然的に車高が上がってしまう。その車高を17インチと同じ車高に下げるべくリンクプレートを新規製作。左右セットで2万円で発売中だ

リヤブレーキキャリパーは空冷Z系のイメージを増幅させるAPレーシング・CP2696を採用。レトロテイストながら性能に定評あるパーツだ。またスイングアーム後端は同社クイックシステムに変更
「Z900RS by ビトーR&D」の主なカスタム内容
エンジン総排気量 | 948cm3 |
---|---|
エキゾーストシステム | JBパワー |
ホイール |
(F)JBパワー マグ鍛 JB4 3.00-18 (F)JBパワー マグ鍛 JB4 4.50-18 |
タイヤ | ダンロップ α-14 |
Rブレーキ | キャリパー:APレーシング CP2696 |
Fフォーク | フェンダーステー:JBパワー |
ブラケット | JBパワー |
Rショック | リンク:JBパワー |
スイングアーム |
チェーンアジャスター:JBパワー スタンドフック:JBパワー |
ハンドルバー | JBパワー |
ステップ | JBパワー |
シート | 表皮張替え |
外装 | ペイント:JBパワー |
アクスルシャフト | JBパワー |
エンジンハンガー | JBパワー |
ナンバープレート | ホルダー:JBパワー |
情報提供元 [ カスタムピープル ]
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洗練され落ち着いた感じにまとまっていて、今風のZ1の雰囲気を感じます。