
目次
はじめに
こんにちは「トノ」です。
僕は2014年にエンデューロレースに初めて参戦し、それ以来エンデューロの魅力にとり付かれて現在に至る"自称"エンデューロ中級者です(笑)
近年は、ライセンスが無くても参加できるクロスカントリーやハードエンデューロなど、エンデューロ系レースの人気が高まっているのを肌で感じます。
同時に、「俺も参戦してみたいんだけど、 初心者だからトレールバイクを買った方がいいんだよね?」という相談を受ける機会が増えました。
そこで今回は、僕の体験をもとに、初めて競技車(エンデュランサー)を買う時の選び方や考え方について書いてみました。
エンデュランサーの購入を検討している方の参考になれば嬉しいです。
※あくまでも僕個人の見解ですので、この記事が正しいというものではありません。
プロや他のライダーさんとは異なる表現や認識などあるかもしれませんが、ひとつよろしくお願いします!
ニックネーム | トノ |
---|---|
身長 | 185cm |
バイクの所有歴 (所有が古い順) |
NS-1、ZRX400II、CBR900RR、CRM250、ZX-9R、RH250、RMX250S、GPZ900R、WR250R、TE250、Z900RS |
主なバイクの楽しみ | エンデューロレース参戦、神社仏閣禊ツーリング |
免許・ライセンス | 独身2級 |
趣味・特技 | オフロードタイヤ交換、御朱印集め |
【目次】
そもそも競技車ってなに?
ここでいう「競技車」は、レースのために作られたモデルのことです。
ついでにオフロード競技車の呼び方ですが、モトクロス向けの「モトクロッサー」、エンデューロ向けの「エンデュランサー」があります(今回はトライアルは置いておきます)。
少しややこしいのですが、レースによってはコースに公道が含まれている場合があります。そのため、エンデュランサーにはナンバーが登録できる車種があります。
「エンデュランサー=公道を走れない」ではないので、公道を走る必要がある人は、購入前にバイクショップに確認しておきましょう。
反対に、公道を走ることを主としたオフロードバイクは「トレールバイク」と呼ばれています。オン・オフ両方走れることから、「デュアルパーパス」というカテゴリに含まれる場合もあります。セロー、WR250Rなどがそれにあたります。
エンデュランサー:エンデューロ向けの競技車。
モトクロッサー:モトクロス向けの競技車。
トレール:公道走行をメインとしたオフロードバイク。
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競技車ってどうやって移動させるの?車が必要?
競技車の選び方をお話しする前に、競技車は車に乗せて移動させるのが一般的です。
移動させるための車のことを「トランスポーター」と言いますが、略して「トランポ」とよく呼ばれています。
トランポにはハイエースなどのワンボックス車が、荷室も広く積み込みしやすくて人気です。
競技車はナンバーが無いことが多く公道を走れないことももちろんですが、おもいっきりオフロードレースをエンジョイしたいなら、競技車、トレール問わずトランポは「必要です」。
ビギナーが参戦できるほとんどのレースでは「自走での参加も可」になっていますし、実際に自走で参戦されている方もいますが、以下のようなデメリットがあるため、僕はあまりオススメしません。
・競技用のタイヤを選択できない。(公道走行に向かない・危険)
・バイクが故障、自分が怪我をしてしまった。あるいはソレを恐れてレースが楽しめなかった。
・着替える場所がない。
・バイクも自分も全身泥だらけで、温泉や食事などに立ち寄れる有り様ではない。
・疲れ切って、バイクに乗って帰る気力を失った(笑)
競技車への誤解
さて、トランポが用意できてエンデューロ参戦用にバイクを買おうという人でも、初心者の方は競技車ではなくトレールバイクを検討する人が多いんです。
もちろん、エンデューロにトレールバイクを選択することが悪いという訳ではありません。
その時点でトレールバイクに乗っているなら、オフロードコースやレースの雰囲気に慣れるまでは、そのバイクで練習したり参戦してみるのは全然いいと思います。また、ツーリングや普段使いなどで公道もしっかり走りたいのであれば、僕もトレールバイクを薦めます。
なぜ初心者=トレールバイクと思ってしまうのかというと、競技車はパワーが激しすぎて危なそう・サスが硬そう・足つきが悪いから、という理由がよく挙がってきます。僕自身もそう思ってました。
でもそれは誤解でした。
乗りやすいように調整したらいいですよ
たしかに競技車は、トレールに比べて車体が軽く、パワーがあり、シートも高いです。
でも、世界中の人がレースに出ているのですから、競技車も体型や好みに合わせてさまざまな調整ができるんです。
たとえば2stの場合、車種による違いはありますが、排気バルブのスプリングを交換するだけで大きく特性を変えることができます。このスプリングは、固さの違うものが複数付属していて(新車時)、5分程度で交換できます。
また、競技車にももちろんアフターパーツはありますので、スロットルの開けはじめを緩やかにしてみたり、車高が高ければローダウンしてみたり・・・自分が乗りやすいように調整することができます。
オフロードレースを走るためだけに作られたバイクですから、レースを走るならやっぱり競技車がお薦めです。乗りにくいと感じる部分は、自分好みに調整したらいいんです。
ある程度排気量がある方が乗りやすい
次に、競技車の"排気量"についてですが、極端に言えば「排気量が大きいと低速トルクが太くて楽チン♪」です。
エンデューロの初心者にとって大きな壁は、ぬかるみやツルツル滑る路面だと思います。トラウマになります(笑)
たとえば 2st 85cc の競技車と2st 250ccの競技車を比べると、85ccは低回転でのトルクが細くエンストしやすいので、アクセルをある程度開けて・・・急にパワーが出て滑ってコケたりしますよね。対して250ccは、85ccに比べて低回転でのトルクが太いので、アクセルをあまり開けなくてもグイグイ前に進んでくれるイメージです。
「でも高回転まで回したらパワーが怖いじゃん!危ないじゃん!」って思いますよね?わかります。
なにも450ccクラスを薦めている訳ではありません。2st 300cc、4st 350ccを超えてくると、初心者ではアクセルを開ける時間が短くなって"楽しい"が薄れてしまいます。
楽しくなければ本末転倒ですから、僕は2stも4stも250ccクラスまでなら検討しても良いんじゃないかなって答えています。慣れるまでは自分が楽しいと思える回転数までを使って走ったらいいです。もちろん相談者のレベルに合わせてですが。
「小さい・軽い=扱いやすい」じゃないことも
フルサイズのエンデュランサーは、フロント21インチ・リヤ18インチが主流ですが、125cc以下の小排気量車はホイール径が小さい場合がほとんどです。また、前後タイヤの距離(ホイールベース)が短くなります。
ホイール径が小さいほど路面の凹凸を拾いやすく、心身ともに疲れやすくなります。ホイールベースが短いと、小回りが効く反面、想像以上に曲がりすぎてしまうことも。
小排気量車は"小さくて軽い"という大きなメリットもありますが、「初心者だから85ccにします」ではなく、"小排気量車だからこそ扱いが難しいこともある"ということを、心のどこかに置いてみてください。
とは言え、「ガチなマシンはいらない」「ローダウンしても厳しい」という方もいますよね。そういう時は、FUN(ファン)バイクと呼ばれる競技車を候補に入れると良いと思います。
小さめならCRF125FやTT-R125、もう少し大きくてよいならCRF230F/CRF250FやKLX230Rなどが、ガチすぎず、大きすぎず楽しめるでしょう。ビギナーや女性で、FUNバイクでエンデューロに参戦してらっしゃる方は実際によく見掛けます。
まとめ
長々と書いてきましたが、「エンデュランサーは初心者にはムリ!」ではなく、是非候補に入れて考えてみてください。色々と調整はできますし、オフロードのために作られたバイクですから性能は折り紙付きです♪
これからエンデュランサーの購入を考えている方の参考になったならば喜びます(僕がw)
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