
これまで、世界各地のプレミアムモーターサイクルメーカーから、宝石とも言えるほど魅力あふれるモデルの輸入販売を行ってきたモータリスト。真摯な姿勢でバイクと接し、ユーザーを楽しませることでも知られるブランドだ。今年はファンティック・キャバレロ、ランブレッタ、SYMの他に、新たにマラグーティとモトロンという2ブランドの車両をインポート開始すると発表した。もはや一社でモーターサイクルショーを開催されるほど充実したモータリスト取り扱いブランドを一挙に紹介する。
目次
イタリアンスクーターの名門『lambretta』
トラディショナルでモダンなプレミアムコミューター
1947年に最初のスクーターを発表したイタリアのランブレッタ(lambretta)は、一度は工場を閉鎖することになったものの、根強い愛好家の声に応えて2017年に復活を遂げた。新生ランブレッタは伝統のスチール・モノコック構造のボディを採用し、古き良き時代のシルエットを連想させるノスタルジックなデザインとしながらも、LEDライトやデジタルディスプレイメーター、USBチャージャーなど、現代的な装備で固めている。
50/125/200㏄の排気量に分けられたエンジンと、ハンドル操作と共に動くフレックスフェンダー、固定式のフィックスフェンダー、そして多くのカラーリングを取り揃えたソリッドボディとバイカラーから、好みに応じてベストな1台をチョイスしてみよう。
俊足でありながら、しっとりとした乗り心地、そしてどこに停めても映えるデザインで、他のスクーターとは一線を画する個性的なキャラクターとなっている。
TMCSがワールドプレミアとなった電動バイクメーカー『MOTRON』
この電動バイクは身近な存在となる
モートロン(MOTRON)というブランドは初めて耳にするという人がほとんどのことだろう。それもそのはず、モートロンは2021年にデビューしたオーストリアの新興バイクメーカーなのだが、これまでにEICMAなどのショーで実車展示されたことが無く、今年の東京モーターサイクルショーがワールドプレミアとなったバイクメーカーだ。
注目したいのはモータリストが取り扱うモートロンの車両は、電動モデルに限定しているという点だ。クルマ、バイク業界において電動化の波はすぐそこまで押し寄せているにも関わらず、日本のマーケットは後手に回っているという実情において、すでに電動コミューターが根付きつつある欧州メーカーの車両がインポートされることはとても大きなニュースだ。スタイリング、クオリティも高く、ファースト電動バイクとして付き合いたいブランドである。
VIZION(ビジョン)
遊び心溢れるコンパクトなボディの電動バイク。ユニットスイング式にレイアウトしたモーターをベルト駆動としている。航続距離は約80キロと十分。原付二種区分。価格44万円。
Cubertino(キューベルティーノ)
ビンテージモデルを彷彿させる美しいフルカバードボディの、キューベルティーノ。インホイールモーターでキビキビとした走りを楽しめる。航続距離は60キロ弱、原付二種区分。価格39万6000円。
ボローニャの魂『Malaguti』が、復活し日本に上陸?
お得意のスクーターから完全新作も控えている
マラグーティ(Malaguti)はイタリアのボローニャで生まれたバイクメーカーだ。1930年創業と長い歴史を持っており、欧州では古くから知られた存在である。現在はランブレッタやモートロンと同じくKSR社の傘下となっており、製品のクオリティはより一層引き上げられた。
日本へはまずプレミアムスポーツスクーターのミッション125/200が上陸した。その後、夏前には125㏄エンジンを搭載したコンパクトなスポーツネイキッドモデル、ドラコンが登場する予定となっている。ドラコンは完全新設計モデルとなっており、デザイナーには125デュークやハスクバーナの車両を手掛けたクレイグ・デントが起用されたことにも注目だ。
Mission125/200(ミッション125/200)
125㏄と200㏄エンジンが用意されたスポーツスクーター。横置きにセットされたリアショックやフロントルーバーで隠されたラジエーターなど優れたデザインを持つ。価格46万2000円~。
いつまでも新鮮なデザインと、楽しい乗り味で大人気の『FANTIC』
キャバレロシリーズに派生モデルが追加
イタリア北東部の街、トレヴィーソに本社を構えるファンティック(FANTIC)は、伝統的なオフロードモデルと革新的な電動アシストスポーツ自転車を製造するブランドだ。その中でもスクランブラースタイルで纏められたキャバレロシリーズは、欧州をはじめ世界中で高い評価を得たベストセラーモデルとなっている。
2022年のトピックスとしてキャバレロ・エクスプローラー500のデビューが発表された。ストロークの長い前後サスペンションやアルミ製スイングアームの採用などで足まわりを強化しつつ、キャリアやバッグ類も用意されたロングライドスクランブラーとして仕上げられている。車両価格は140万円で、5月からの生産開始を予定している。なおキャバレロ・スクランブラー500にはレッドの他にイエローが追加されることになっている。一方でオフロードファンから根強い人気を誇っているトレールモデル、XEF125/250も、もちろん継続販売される。
どのモデルも眺めて良し、乗って楽しいという粒ぞろいのファンティック、その魅力に一度触れてみて欲しい。
Caballero Flattrack500(キャバレロ・フラットトラック500)
前後の19インチタイヤやアップタイプマフラーなど、ダートトラッカースタイルで纏められたキャバレロ・フラットトラック。500/250/125㏄の排気量から選べる。車両価格116万円(フラットトラック500)。
Caballero Deluxe125(キャバレロ・デラックス125)
これまで500㏄モデルでの設定しかなかったキャバレロ・デラックスに125㏄モデルが新たに追加された。原付二種区分とは思えない車格や贅沢なパーツで所有欲を満たしてくれる。車両価格98万円。
Caballero Rally500(キャバレロ・ラリー500)
200㎜ものストロークを持つ前後サスペンションや、エンジンガード、ヘッドライトプロテクターなどを装備し、オフロード走破性をさらに高めたキャバレロ。車両価格130万円。
Caballero Scrambler500(キャバレロ・スクランブラー500)
キャバレロの定番モデルと言えるスクランブラー500。どこか懐かしさを感じさせるデザインでありながらも、モダンなポイントを幾つも備えた名作。今期はイエローが追加される。車両価格116万円。
XMF125
トレールモデルのファンティックXEFシリーズをベースに、モタード仕様としたファンティックXMF。125/50ccモデルがあり、ストリートユースに適したモデルだ。車両価格85万円~。
XEF250
エンデューロモデルばかりとなってしまった現在において、気軽に扱えるトレールモデルとして人気の高いファンティックのXEFシリーズ。250/125㏄モデルが用意されており、車両価格89万円~。
スクーター大国台湾発のプレミアムブランド『SYM』
高級感がありスポーティ求めるスクーターの姿
世界屈指のスクーター大国として知られている台湾で誕生したバイクメーカーSYM。競争の激しい土壌で鍛え上げられたSYMのスクーターは、欧州をはじめ世界的に見ても高いシェアを誇るものとなっている。スポーティなモデルからラグジュアリースクーターまで幅広くラインアップされており、そのどれもが高い品質が備わっている。
ストリートネイキッドバイクNH XやアドベンチャーモデルのNH Tなどのミッションモデルのバリエーションも広がり、多くのライダーに支持されているが、やはりお得意のプレミアムスクーター陣は強力だ。
まるでジェット機のようなクラスを超えた加速感と、しっかりとした足まわりでスポーツスクーターファンをうならせるDRG BTや、専用設計の500㏄2気筒エンジンを搭載し、ビッグスクーターに求められる高級感や上質な走りを備えたマキシムなど、珠玉のモデルがずらりと取り揃えられている。
JET14
169㏄エンジンを搭載するプレミアムスクーター、JET14。フラットなフットボードはライディングポジションの自由度が高く、多くのライダーが扱いやすく感じられるだろう。車両価格38万5000円。
JET X
125㏄エンジンを採用したスポーツスクーター、JET X。原付二種区分とは思えないほどの高い質感や、スタートダッシュで一歩先を行くパワフルな走りで人々を魅了する。車両価格36万3000円。
情報提供元 [ モータリスト ]
この記事にいいねする