オフの名門、ハスクバーナ初の冒険マシン

ノーデン901のメディア向け試乗会に参加してきたのでレポートしたい。ノーデン901はハスクバーナ初のアドベンチャーモデルである。ハスクバーナといえば北欧スウェーデン発祥の世界最古級のモーターサイクルブランドで、モトクロスやエンデューロなど主にオフロードレースで栄光の歴史を刻んできたメーカーだ。2013年からはKTM傘下となり体制を強化。2020年ダカールラリーでは総合2位へ躍進するなど、近年着実にアドベンチャーセグメントへの布石を打ってきたと言える。ノーデン901はまさに満を持して登場したハスク期待のブランニューモデルなのだ。

スペックはKTM890アドベンチャー譲り

ノーデンとは母国スウェーデンで「北」を意味する。沈んだモノトーンに鮮やかなイエローの差し色、あえてレトロ感を演出した丸目ヘッドライトなど、物静かだが意志の強さを感じる北欧デザインが印象的だ。
ベースはKTM890アドベンチャーである。乱暴な言い方をすれば、エンジンと車体は共用で外装をオリジナルで仕上げた双子のような存在と言えなくもない。ただ、細部に目を凝らしていくと、キャラクターの違いが分かってくる。足まわりは同じ前後WP製サスペンションでもストローク量は890とオフロード性能を強化した890Rの中間的な値(フロント220mm/リア215mm)で、標準タイヤもブロックが穏やかなスコーピオンラリーSTRを履く。シート高も854mmと低めでシート形状もタンデムでゆったり座れる前後セパレートタイプとするなど、オンとオフの中間をバランス良く狙ったツーリングモデルであることが分かる。

乗り味は基本ジェントルで快適

エンジンは水冷並列2気筒のLC8c(KTMでの呼称)で75度位相クランクによりVツイン的な歯切れのよい鼓動感とトラクション性能を引き出しているのが特徴。最高出力105psは890とも共通スペックで、低中速トルクにパンチがあって高回転までスムーズに吹け上がる。
まずはオンロードで走ってみたが、普段使いの3速、4速からでもアクセルひとつで200kgの軽い車体をぐんぐん加速。サスペンションもソフトタッチで長い足が荒れたアスファルト路面の凸凹を滑らかにいなしてくれる。ほぼ垂直に立ったスクリーンやフルカウル的なボディ形状、本格的なグリップガードによる防風効果も高い。今回はテストしていないが、高速ツーリングも快適なはずだ。
KTMに比べて全体的に当たりが柔らかくジェントルな感じで、箱根のワインディングでも急かされることなく悠々と走っていられる。前述のようにスペック的にはほぼ同じなのだが、落ち着いたカラーリングとデザインのせいなのか、そう感じるのだ。

電制フル装備で自在な走りを楽しめる

ハンドリングは軽快だが安定感があり、フロント21インチのスポークホイールらしい大らかさ。スコーピオンラリーSTRも接地感が豊富で、気温3℃と凍てつく寒さだったが最初から安心できるグリップ力を発揮してくれた。シートも低めで足着きもこのジャンルとしては良好、ハンドル切れ角も大きいのでUターンもしやすい。ちょっと背が高いミドルクラスのツアラー感覚で自然に乗りこなせるはずだ。
ちなみに電子制御も890アドベンチャー同様でフル搭載。4種類のライディングモード(ストリート、レイン、オフロード、※エクスプローラーはオプション)にコーナリング対応のABS&トラコン、クイックシフター、クルコン、MSR(エンブレ調整)などを使いこなしつつ、場所を選ばず安全にピリッとでもまったりとでも走れる。最近のスポーツモデルはオン・オフを問わず、電制パックが標準搭載されているので、その意味では性能差はなくなりつつある。最終的には見た目や雰囲気の好み、ブランドイメージが左右するのではなかろうか。

手の内感あり、山道散歩が最高に楽しい

続いてオフロードも走ってみた。山の斜面を利用した特設コースで、ちょっとした上り下りや芝生や湿った土、浅い池を渡るセクションもあるなどコンパクトながら変化に富んだ面白いレイアウトだった。そこを散歩する感覚でトコトコ走り、ひとつひとつのセクションを丁寧に走破していくのがとても楽しい。アクセル直結感のあるピックアップの良いエンジンとダート路面をしっかりと蹴るトラクション感に加え、ここでもノーデン901の軽量スリムな車体のメリットが存分に生かされた。
最初はオフロードモードにセットして走り始めたが、パワーの出方は穏やかになる一方でABSとトラコンの介入度は抑えられて、滑りやすい路面でのコントロールがしやすくなる。ステップワークで車体の向きを変えて、あとはサスペンションと電制に任せてアクセルを開けていけばオーケー。ヌタヌタ路面でもフロントブレーキでしっかり止まれるし、自分の意志で適度にテールを流したりもしやすい。250ccクラスのトレールバイク並みとはいかないが、リッター超の巨大アドベンチャーでは気後れするセクションでも自信を持ってトライできた。

腕に自信ならハードな走りもオーケー

さらにもうちょいオフを攻めたい人におすすめなのは「エクスプローラー」モード。スロットルレスポンスを3段階から、トラコンレベルを9段階から路面に合わせて選択でき、腕さえあればプロモ動画のようなアグレッシブな走りもできてしまう(はず)。ちなみに自分はスロットルを最強の「ラリー」にトラコンを中間の「5」にして、ABSを後輪のみ解除する「オフロード」にセットしてみたが、これがドンピシャ。路面に合わせて走行中でも左手スイッチで簡単にトラコンレベルを変えられるのがいい。滑りやすい路面でも瞬発力を生かして短い助走でふわりと段差を乗り越えることができた。

オールラウンドに使えてギリギリ手の内にある感じ。街乗りも許容するサイズ感で、ワインディングや林道を含むロングツーリングまで道を選ばずに楽しめる頼もしい相棒だ。粋な大人のライダーに似合うバイクである。

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