1月6日に発表されたカワサキのZ650RS、Z900RS、Z900の50th Anniversary(50thアニバーサリー)の実車がついに報道陣にお披露目された。中でも4月28日に発売予定のZ650RS 50thアニバ-サリーは工場からラインオフされたばかりのできたてホヤホヤの一台。ここでは、特別な塗装が施されたアニバーサリーモデルを全車紹介しよう。

Z650RS/Z900RS 50thアニバーサリーはキャンディカラーに工程を追加

1972年に発売が開始された900スーパーフォー・型式Z1の50周年を祝う特別カラーのZが2022年に発売される。カラーリングはもちろん初代Z1が纏ったファイヤーボールカラーを再現。バイク好きなら誰もが知っているであろう有名なカラーリングは日本では「火の玉カラー」とも呼ばれ、過去もゼファーシリーズで再現されてきた伝統的なものだ。

Z650RS/Z900RS 50thアニバーサリーでは、茶色の部分が通常一層塗りなのに対して二層として深みを出しているのが特徴。その上にオレンジの火の玉グラフィックを乗せてさらにクリアを施すという4層カラーとしている。

また、Z650RS/Z900RS 50thアニバーサリーでは、ダイヤモンドカラーもポイント。同じ火の玉でも、2018年型Z900RSがキャンディトーンブラウンだったのに対し、50thアニバーサリーはキャンディダイヤモンドブラウンを採用しているのだ。

これは、2007年に発売されたゼファー750/1100ファイナルエディションに施されたカラーリングと同じ名称で、希少性が高い特別なものとなる。


Z650RS 50thアニバーサリーは4月28日発売。価格は110万円でSTDの101万2000円よりも8万8000円高いが、特別な火の玉カラーや専用エンブレム、グラブバーを装備しておりプレミアム性は圧倒的。ゴールドホイールも50thアニバーサリーならではの装備だ。


Z900RS 50thアニバーサリーは2月1日発売。価格は149万6000円でSTDの138万6000円より11万円高くなっている。Z900RS 50thアニバーサリーはさらにシート表皮をシボ入りの特別仕様としている。

Z650RS/Z900RS 50thアニバーサリーはタンク上面に「Z50th」のエンブレムが乗る。写真は900。

初代Z1と同じデザインのイギリスパン型エンブレムも嬉しい装備

カラーリング以外にも、Z650RS/Z900RS 50thアニバーサリーには、STDモデルにはない特別装備が施されている。その中でもZファンには嬉しいのが、初代Z1と同じデザインのサイドカバーエンブレムだろう。

このエンブレムは、初代Z1のデザインを手がけた多田憲正氏がイギリスパンを参考にしたと語ったもので、900の数字の部分がパンの形になっている。Z650RS 50thアニバーサリーもこれを採用し、記念すべき50周年を祝っている。

他にも、50thアニバーサリーはグラブバーを装備し、Z900RSのみシボ入りシート表皮としているなど、細部にも拘りが見て取れる。すでにカワサキプラザ店には予約が殺到しており、2月1日発売のZ900RS 50thアニバーサリーは完売したという。Z650RS 50thアニバーサリーは発売がまだ先なので、運が良ければチャンスがあるかも!?


50thアニバーサリーに装備された丸パイプのグラブバーは1970年代の雰囲気が満点。写真は900。


Z900RS 50thアニバーサリーのサイドカバー。エンブレムにある「DOUBLE OVERHEAD CAMSHAFT」の文字は、量産車初の並列4気筒DOHCエンジンを採用した初代Z1のセールスポイントを表している。


Z650RS 50thアニバーサリーのサイドカバーにも、同じように初代Z1譲りのエンブレムが貼り付けられる。キラキラしているのはキャンディカラーのフレークが光に反射しているため。


2021年8月にZ1デザイナーの多田憲正氏が逝去された際、カワサキがツイートしたイギリスパン型のエンブレム画像。50thアニバーサリーに初代Z1型エンブレムを採用したのは、多田氏の功績を称える意味もあるだろう。

Z650RSとZ900RSを比較するとどう違う?

今回はZ900RSとZ650RSが出そろった初めての機会だったので、跨がりだけとなるが比較してみた。この2台の最大の違いはエンジン型式で、900は並列4気筒948cc、650は並列2気筒649ccを採用している。4気筒と2気筒ではエンジン幅が単純に半分になる計算になり、後者は軽量スリムになるのが一般的だ。

実際にZ650RSはZ900RSに比べてタンクが細いのが見て分かるほどで、往年のZ1のようなスリムさに好感が持てる。跨がると同じ800mmのシート高ではあるが、わずかにZ650RSの方が足着き性がよかった。ニーグリップしてみるともっと違いが明確になり、スリムさが感じられる。

車重の差は、Z900RS 50thアニバーサリーの217kgに対し、Z650RS 50thアニバーサリーは190kg。27kgも差があり、取り回しや引き起こしで650の方が明らかに軽かった。体格のある男性であればどちらも問題ないが、初心者や女性には少しでも軽い方がありがたいはずだ。


左がZ650RS 50thアニバーサリーで右がZ900RS 50thアニバーサリー。真後ろから2台を並べてみると、特にタンク部分の幅が大きく異なるのが分かる。


Z650RS 50thアニバーサリーの足着き性は体重65kgでご覧の通り。わずかにかかとが浮く。


Z900RS 50thアニバーサリーの足着き性は体重65kgでご覧の通り。少しかかとが浮く。


Z650RS 50thアニバーサリーの身長170cmのライディングポジション。ハンドルが高めなので体もラクで視界も広い。


Z900RS 50thアニバーサリーの身長170cmのライディングポジション。姿勢に違いはないが、ハンドル幅は900の方が広い印象だ。

鮮烈レッドのZ900 50thアニバーサリーもデビュー

水冷Zは2003年のZ1000からスタート。Zの歴史に新しい時代を築こうと正統派ネイキッドからストリートファイターとして生まれ変わった。2014年にはSUGOMI(凄み)をコンセプトとしたデザインでより過激なスタイルとなり、後にそのコンセプトが兄弟モデルに展開された。

Z900は、シリーズの中核モデルでベースはZ900RSと同じ。今回、同じカワサキZの系統であるストリートファイターのZ900にも50thアニバーサリーが用意され、Z1100GPのファイアクラッカーレッドをオマージュする鮮烈なカラーリングが施された。

ボディカラーだけでなくホイールもレッドとし、ゴールドのフロントフォークが全体を引き立てている。


Z900 50thアニバーサリーは2月1日発売。価格は121万円でSTDの110万円よりも11万円高くなっている。フロントフェンダーにZ50thのマーク、艶ありブラックのフレーム塗装、シボ入りシート表皮などの特別装備を採用する。


1981年に海外で発売されたZ1100GP。GPは空冷Z最大排気量を誇り、先進のFIを採用していた。このカラーリングを現代に再現している。

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コメント一覧
  1. 匿名 より:

    どうでもいいけど普通に買えるようにしてください。

  2. 匿名 より:

    復刻角Zのアニバーサリー仕様求む!

  3. 坊主 より:

    分かりすぎてワロタ

  4. 匿名 より:

    人気車種をフラッと店に買いに行って「来月納車ね」とか、もうあり得ないんだから、ちゃんと苦労して買え。
    みんな手に入れるために努力しとるわ。

  5. Z900RS購入希望者 より:

    メーカーは新商品を発売しても納期がどれ位かかるか購入希望者は知らせるべきだ。
    いくら欲しくても今の状況からして納期が何年先かわからない。
    中古のZ900RSが新車価格以上の200万円近くで販売されている現状が異常としか言えない。

  6. 匿名 より:

    偉そうに言うな、言葉選べ、ボケ

  7. 匿名 より:

    店頭で買える時代が来てほしいです。

  8. レンジャー。 より:

    納期が分かる用に、
    予約受け付け、して欲しい。
    期限が分かっていれば
    今後の購入予定のスケジュールが
    決められますからね。
    新車購入、車検等、
    つぎの予定がたてられますからね。

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