こんにちは! 今週の「WebikePlusスタッフが勧める意外とイイよ」のコーナーです。

安くてカッコいいバイクを買ったので、意気揚揚と仲間に見せたら「ああ……コレ買ったのか……」なんて言われ、その言葉どういう意味!? と思いつつネットで調べたら「壊れやすい」だの「不人気」だのひどい言われよう。

(人気ないってマジかよ……だから安かったのかっ!?バイク屋はいいバイクって言ったのに……)

そんな経験ありませんか? だからってさっさと買い替えるのはちょっと待った。キラキラした大人気車ではなくても、どんなバイクも個性の塊。メーカーが「これは売れるぞ!」と意気込んで開発したバイクたちは、それぞれ独特の魅力を持っているもの。

そこで、人気はどうあれイイものはイイぞ! とゴリ押ししていくのがこのコーナー。人気モデルに乗ってりゃエライ時代は過去のもの、現代こそマイナーバイクを全力でお勧めしたい! と「マイナーバイク好き(自称)」のWebike+スタッフ・西田が独断でピックアップしたモデルを紹介していきます!

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当記事は2021年11月14日に「Webikeマガジン」に掲載されたものに加筆・修正したものです。

ホンダが1988年に投入した本格的400ccクルーザー・スティード400は、専用設計された水冷Vツインエンジン、大型排気量モデルにも見劣りしない大きな車体、そしてメーカーカスタムともいえるようなスプリンガーモデルのVLSやディッシュホイールのVSEなど、存在感の際立つバリエーション展開を続けながら2001年モデルまで生産が続きました。

そんな中、この傑作モデル・スティード400のエンジンを流用し、オンロードスポーツに仕立てたモデルがあったのです。それが今回紹介する、1995年に発売されたVRX400ロードスター。残念ながらスティードほどの長寿モデルには並べず、5年ほどで生産終了となってしまったものの、今だからこそ感じられるその魅力を紹介しましょう。

ロードスポーツ・ルネッサンス……!?

VRX400ロードスターは1995年発売。スティード400をベースとしたエンジンをロードスポーツのフレームへ搭載。街乗りからツーリングまで幅広く、長く付き合える大人なモデルとして「ロードスポーツ・ルネッサンス」をカタログに掲げて登場。ルネッサンスといえば中世イタリアの古典復興運動。バイクに当てはめれば、「昔のバイクはよかった!」をそのまま新車にしてみたらどうだろう? という挑戦的なキャッチ。このコピーは、性能主義ではない、あえてクラシックなイメージを踏襲した、「味のあるバイク」を求めたものでした。

もちろん、そのポテンシャルは見た目だけではありません。クルーザーほどではないにしろ、Vツイン特有の細身と770mmのシート高は女性ライダーにも不安のない足付き。11Lのタンク容量もツーリングには十分。さらにシート下に5Lのユーティリティースペースを装備し小物も入れられるとなると、通勤マシンから長距離ツーリングまでを幅広く楽しめるマルチパーパスなモデルでした。

1988年発売のスティード400は最高出力30PS/7500rpmとパワーはそこそこながら、大柄な車体や低いシート高から生まれるロー&ロングのスタイルはヒットし、2001年モデルまでの10年以上のあいだ生産された。

1995年に発売されたホンダ・VRXロードスター。シンプルな単色で落ち着いたスタイルは他になし。ところが発売当時の人気はイマイチ。スポーツマシンほどパワーもなく、クルーザーほど味もない……という、マルチパーパスさが仇となった評価を受けてしまい、後継機なく1999年には生産を終了。

同軸クランクをそのままに鼓動感をキープしたクルーザーらしさを残したネイキッド

エンジンはスティードと同じように見えて、3PSのパワーアップと排気系の見直しが行われている狭角52度のSOHC。しかしギア比はスティードと変更がされておらず、クルーザーの乗り味はそのままにロードゴーイング性能を高めています。

ベースとなっているスティードのエンジンは、もともと振動を少なくするために一般的な位相クランクという形式をとらず、振動をエンジンの鼓動としてとらえやすい同軸クランクを採用。この点はVRXでも見直しはされず、鼓動感をそのままに走行性能を高めた……というスポーツマシンらしい進化を遂げました。このため最高速や加速ではなく、普段使いする回転域でもエンジンの回転を楽しめるマシンだといえそうです。

スティード400のエンジンと外観は同じながら、スペックは若干のパワーアップ。最高出力33PS/7500rpmはやはり当時のスポーツモデルとしては非力ながら、高速回転域では振動の少ない乗り味を実現。高速ツーリングでも使い勝手の良いモデルを目指した。

細かな作りこみはなかなかのもの。ハンドルは普通22.2mm径が国内モデルでは一般的なところを、クルーザーによく採用される25.4mmのインチバーをセレクト。エンジン、マフラーといったメッキ部分にはバフ掛けが施されて高級感を高めています。

コクピットはオーソドックスな砲弾型の二連メーター。インジケータ―類はタコメーターに内臓し、ムダのないシンプルなハンドルまわり。またハンドルはクルーザースタイルを踏襲した高めのライザーでインチバーを支え、クルーザー由来のモデルであることを意識させる。

前後17インチのホイールは旋回性を重視したスポーツモデルに準拠したサイズ。19インチのフロントホイールを装備したスティードに比べれば運動性は高くなっており、タイヤは目的別にセレクトしやすい。

そしてやはり唯一無二の見た目は、ハーレー・スポーツスターのような本場のクルーザーとも違う、国産ネイキッドのデザインを踏襲したカッコよさがあります。このシルエットに惹かれた人は性能やマイナー具合など気にせず、とことん大切に乗っていることがWebikeコミュニティの愛車紹介でも沢山の投稿があることからも感じられます。そんなファンは外見の変わるようなカスタムはあまりせず、元のデザインやカラーリングを大事に残している方も多い様子。

発売時はブラック、パールグレートブルー、キャンディトランスパレントレッドの3色のカラーがラインナップされていましたが、その後エンブレムをゴールドに、それ以外をブラックアウトしたスペシャルブラックが登場。どのバリエーションでもカラーリングは単色のシンプルなもので、落ち着いたセニアな雰囲気を持っていた。

街中では見かけることの少ないVRX。ですが、大人気のGB350しかり、絶好調のレブルしかり、「味のあるバイク」が人気を集める今。「ロードスポーツ・ルネッサンス」というキャッチコピーは、まさにネオレトロスタイルが脚光を浴びる現代にこそ登場すべき概念だった!と言いたいところです。

つまり意外とイイよ「VRX400」

というわけでVRX400がいかにカッコいいスタイル&メカニズムを擁するかを語ったわけですが、要するにVRX400は

・クルーザーの鼓動をロードスポーツで楽しめるというレアなコンセプト!

 

・作りこみの細かさ、豪華さはすごい!

 

・「ネオレトロ」流行のいまだからこそ「ロードスポーツ・ルネッサンス」も流行る……か?

という素敵バイクでした! とはいえ当時からあまり人気があったとはいえない関係上、中古車市場でも見かける機会はやや少なめ。しかしレアさゆえに、走っていれば「なんてバイクですか?」「どこのバイクですか?」と聞かれまくること間違いなしです。秘められた工夫を知っている人は「ほう……VRXか」とほくそ笑むでしょうが、知らない人には「単なるカッコいいバイク」。そんな立ち位置っていかにもツウ好み。じつに渋い!

VRX400 ロードスター諸元(1995)

全長 (mm) 2235
全幅 (mm) 760
全高 (mm) 1105
シート高 (mm) 770
重量 (kg) 190
エンジン種類 水冷4ストローク2気筒SOHC3バルブ
総排気量 (cm3) 398
最高出力 (PS/rpm) 33/7500
最大トルク (k-gm/rpm) 3.5/6000
燃料タンク容量 (L) 11.0
変速機形式 5速/リターン式
タイヤ 120/80R17
140/80R17
ブレーキ 油圧式シングルディスク
油圧式シングルディスク
写真
Webikeコミュニティ「kura」さん
Webikeコミュニティ「北海太郎」さん
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写真:北海太郎さん

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コメント一覧
  1. NC33さん より:

    正にその通り!よくぞおっしゃって下さいました!まさか、そんな発言をされる方が出現される方が現れるとは、25年前には想像もつきませんでしたね!さすがです!

  2. 匿名 より:

    このシリーズ、とても興味深く毎回楽しみにしています。

  3. 龍成 より:

    スプリンガーとスクランブラー間違えてない?

  4. 匿名 より:

    唯一純正でフォーク上部にバネをもつスプリンガーフォーク仕様があったスティード。
    スティードならスプリンガーのVLSがかっこいい。
    けど、年式的にも正立フォークモデルが多かった。
    2気筒でプラグ4本使って燃焼効率あげて走る分維持費はかかるけど、走りにふったVRXなら楽しめる要素ありかな。

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